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第20回産肉能力現場後代検定が終了しましたので、その概要について報告します。今回検定した候補牛は、第20回1次「勝美雷」号、「華福久」号、2次「達福久」号、「茂花美」号の4頭で、検定期間は1次の2頭を令和5年4月24日から令和7年2月16日、2次の2頭を令和5年6月20日から令和7年4月7日に実施しました。
「勝美雷」号の父は「洋糸波」(宮城県栗原市)、母の父は「勝忠平」(鹿児島県)、母の母の父は「第1花国」(青森県)で、生産地は加美郡加美町(畠山禎之氏)です。現場後代検定成績では、枝肉重量513.1kg、BMS No.9.6となりました。また、ロース芯面積は82.2㎠で県歴代2位の成績でしたが、やや腿の張りの弱さやロース芯の粗ザシといった点が見られました。
「華福久」号の父は「茂福久」(宮城県栗原市)、母の父は「華春福」(鹿児島県)、母の母の父は「福華1」(鹿児島県)で、生産地は遠田郡涌谷町(小竹義幸氏)です。現場後代検定成績では、枝肉重量531.0kg、BMS No.10.4となり、後者は茂福久に次ぐ県歴代2位の優れた結果でした。また、本牛の特徴と同様に伸びのある枝肉が多く枝肉重量の成績も優れていました。
「達福久」号の父は「茂福久」(宮城県栗原市)、母の父は「百合茂」(鹿児島県)、母の母の父は「安福久」(栃木県)で、生産地は加美郡加美町(尾形達雄氏)です。現場後代検定成績では、枝肉重量491.3kg、BMS No.9.7となりました。優れた脂肪交雑成績でしたが、枝肉重量は父「茂福久」を下回る成績でした。
「茂花美」号の父は「茂洋美」(宮城県栗原市)、母の父は「勝忠平」(鹿児島県)、母の母の父は「安平」(宮崎県)で、 生産地は栗原市花山(佐々木貴徳氏)です。現場後代検定成績では、枝肉重量527.6kg、BMS No.9.8となりました。優れた脂肪交雑成績でしたが、枝肉ごとにバラツキが見られました。
現場後代検定の結果、「華福久」号が新規基幹種雄牛として選抜されました。産肉能力の高さに加え、「華福久」号の産子は発育・体の伸び・皮膚のゆとりが優れていることから、肉用牛改良に活用することで宮城県産子牛の評価向上及び銘柄牛肉「仙台牛」の生産拡大の弾みとなります。家畜人工授精用精液は、令和7年7月から注文を受け付け、8月から配布する予定です。
畜産試験場 酪農肉牛部
『華福久』号
令和6年度現場後代検定合同調査会より
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