老人福祉施設等大規模改修事業費補助金について

老人福祉施設等大規模改修事業費補助金は、竣工から30年以上経過した仙台市以外に所在する定員30人以上の特別養護老人ホーム、養護老人ホーム、軽費老人ホームにおいて行う、長寿命化に資する大規模改修に関する補助制度です。

制度概要

1.補助対象施設

定員30人以上の特別養護老人ホーム、養護老人ホーム、軽費老人ホームが補助対象となります。併設する短期入所施設も補助対象となります。

なお、仙台市内に所在している施設は補助対象外となります。また、ユニット型施設の改修を行う場合は、ユニット部分に係る経費は補助対象外となります。

 

2.補助対象要件

以下の4つの要件を満たすものを補助対象とします。

（1）補助事業を活用する当該年度末の時点で竣工から30年以上経過する施設であること

竣工以降、現在までに途中で増床をした場合、30年以上経過していない部分は補助対象外とします。

（2）専門家による建物の耐用に係る診断を受けること

鉄筋コンクリート造であればコンクリートの中性化深度や鉄筋の腐食状況、鉄筋のかぶり厚の状況等の調査といった、いわゆる構造体の劣化度調査の結果に基づいた建物の耐用に係る診断を想定しています。単なる耐震診断は不可とします。

専門家は、一級建築士を想定しております。

また、調査費用等は補助対象外とします。

（3）（2）を前提として、耐用年数を法定耐用年数よりも30％程度延長し、かつ、改修工事を実施した年度から10年以上使用するための計画（中長期保全計画）を策定すること

（例）鉄筋コンクリート造の場合：耐用年数47年

47年×1.3より、竣工から61年以上使用する計画を策定する必要があります。

（4）（3）の中長期保全計画に基づいた、建物の長寿命化に資する大規模改修工事を実施すること

具体的な工事内容は以下の「3.補助対象事業」をご確認ください。

 

3.補助対象事業

（1）施設の長寿命化に資する大規模改修工事

構造体の耐久性向上等の、建物一棟全体を長寿命化する全面的な改修工事を補助対象とします。

• 補助対象工事例

以下のいずれか1つ以上の工事の実施

1. コンクリートの中性化対策
2. 鉄筋腐食対策
3. 鉄筋のかぶり厚さの確保
4. 耐用年数診断の結果、現状はクラックの補修程度の対策でよいとされた箇所を、今後、法定耐用年数よりも30％程度延長して使用することを見据えた上で実施する1.から3.の工事

（2）外壁の改修工事や屋上防水

1. 外壁の改修や屋上防水
2. 内部天井等の改修

（3）（1）や（2）の大規模改修工事に付随して行うライフライン等の更新工事

機能更新や性能の現代化を行うものを補助対象とします。

 

4.補助対象外となる事業

以下に例示するような、建物の長寿命化に資しない工事等は補助対象外とします。

• 単に不具合箇所を改修する工事
• ライフライン単体の更新工事
• 中長期保全計画に記載がない工事
• 管理を怠ったことに起因する不具合箇所を改修する工事
• 公的機関により指摘された不具合箇所の是正を目的とする工事

 

補助事業の流れ

• 補助事業の活用を希望する前の年度

時期	実施内容（予定）	備考
5月末から6月中旬	次年度分の事業量調査（1回目）	本調査未回答施設は、次年度における補助事業で採択できかねますのでご注意ください。調査実施の連絡は、メール及び当ホームページにより周知いたします。
8月から9月	次年度分の事業量調査（2回目）	1回目の調査にご回答いただいた事業者に対し、調査時点での計画や事業の実施希望等の調査を個別に行います。
以降2か月から3か月ごと	事業計画検討状況の確認	2回目の調査にご回答いただいた事業者に対し、調査回答後2か月から3ヶ月ごとに事業計画の検討状況（一級建築士等による耐用年数診断、中長期保全計画の作成、工事内容等）について、進捗を確認いたします。

 

• 補助事業の活用を希望する当該年度

時期	実施内容（予定）	備考
5月末から6月中旬	当該年度の事業実施に係る意向調査	次年度分の事業量調査（1回目）と併せて実施します。原則として、当調査実施前に、一級建築士等による耐用年数診断を受け、中長期保全計画を作成を終えているようにしてください。また、最終的な補助事業実施の意向調査となりますので、当補助事業を活用する場合は必ずご回答ください。
6月中旬から6月下旬	内示	当該年度の事業実施に係る意向調査にご回答いただいた事業者に対して内示の連絡を行います。
7月から9月	交付申請	以降は交付申請時期及び工期に応じて時期が多少前後します。
	交付決定	交付申請書の内容確認完了後、1週間から2週間で通知します。
7月以降（交付決定以降）	入札、契約、工事着手	入札は必ず交付決定後に実施してください。
翌年3月まで	工事完了、実績報告	当補助事業において、工事業者への支払をもって工事完了とみなします。原則として翌年3月末までに工事を完了させる必要がありますのでご注意ください。
	額確定、補助金の支払