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竹の内産廃処分場事案について

印刷用ページを表示する 掲載日:2005年6月7日更新

 本事案は,村田町竹の内地区産業廃棄物最終処分場において,事業者が,産業廃棄物処理基準に違反し,許可容量及び許可区域を超えて埋立を行ったこと,また,許可外(安定型以外)の廃棄物の埋立処分が行われたこと等により,高濃度の硫化水素の拡散による近隣住民生活への支障のおそれや,地下水環境基準を超える浸出水の拡散による近隣耕作地の農作物に影響を及ぼすおそれ等,生活環境保全上の支障などを生じさせたものです。

 このページでは,竹の内産業廃棄物最終処分場に関する事案について公表しています。

処分場の経緯(設置から埋立終了まで)

 村田町竹の内地区産業廃棄物最終処分場は,平成2年8月に安西建設株式会社が,面積20,157平方メートル,容量40,380立方メートルの安定型処分場として設置届出を行い,同年12月5日に県から処分業の許可を受けて,最終処分を開始しました。
 平成5年1月に県は,処分場の許可面積及び許可容量の拡大の変更を許可し,さらに同年12月にも同様の拡大を許可し,この処分場は許可面積67,398平方メートル,許可容量322,435立方メートルとなりました。
 平成6年10月に,事業者は焼却炉(木くず:4.8t/日,廃プラスチック用:0.1t/日)を設置し,産業廃棄物処分業の変更(中間処分業(焼却))を申請し,県では申請内容に問題がなかったことから,平成7年1月に許可しました。
 平成12年6月,当時の事業者から埋立容量を354,435立方メートルとする産業廃棄物処理施設軽微変更届が提出され,県はこれを受理しました。翌年,平成13年5月23日に埋立終了届が提出されました。

 処分場では,設置後から悪臭および水質に関する苦情が寄せられ,県では苦情に基づき調査し,事業者に指導を行い,対応をしてきました。しかし,平成11年以降には悪臭苦情が頻発するようになり,県は事業者に対し改善命令を発出しました。この命令のうち,平成11年に発した改善命令及び平成14年に発した改善命令は履行されていましたが,平成15年3月以降には処分場の管理者が不在となったため,これ以降に発せられた改善命令及び措置命令は履行されず,現在まで県が行政代執行を行っています。

不適正処分に関して

 処分場設置後からの空中写真を判別したところ,浄化槽施設などの埋立許可外の区域が平成4年以降から開削されていることから,産業廃棄物の不適正処理は平成4年から行われていたと推定されます。

 県では平成7年7月に処分場内において廃棄物の野積みや野焼きおよび焼却灰の埋立が行われていること,平成8年8月には法律の改正で禁止となったシュレッダーダストの埋立を確認したので,その都度事業者に指導を行い,事業者もそれに従って処理を行ってきました。
 また,平成9年10月に,第6工区を20m程度掘削していることを確認したので,事業者にその経緯を報告させましたが,11月に事業者から提出された報告書からは,容量超過等は確認されませんでした。
 平成11年6月,および8月に,県は事業者が工区を計画深度以上に掘削しているのを確認したので,埋立計画の再提示および容量増の軽微変更届の提出をしました。その後,9月に事業者が消臭対策で実施したボーリング調査において,廃棄物層が10m又は16mまで及んでいること,安定5品目以外の廃棄物が混入しているという報告を受けました。このことから,県は事業者が埋立容量超過を行っていると推定して立入検査を行いました。その結果,第8工区を計画深度以上に掘削していることを確認し,掘削の中止を指示しました。しかし,この段階では容量超過を立証するために十分な根拠がなかったため,行政処分には至りませんでした。

 平成12年12月,事業者が許可区域外部を掘削していることを確認したため,県は掘削中止を指示しましたが,事業者はこれを無視して掘削を継続したため,平成13年2月,県は文書により掘削の中止を指示し,同年3月には埋立終了を文書で通知しました。

廃棄物処理法違反による告発

 平成15年11月に,県が処分場の立入調査および開削調査を行うのに合わせて,県警が現場検証を行ったところ,処分場の第7工区ないし,第10工区の西側境界に隣接する私有地等を約2,430平方メートルほど埋め立てている事実が確認されました。
 また,平成15年12月に,県が処分場内の7箇所でボーリング調査を行ったところ,廃棄物層の厚さが14mから21mに及んでいることがわかり,大幅な容量超過の事実が確認されました。
 これらの事実をもって,平成16年1月8日に県は当時の事業者(株式会社グリーンプラネット)を産業廃棄物施設の処理能力の無許可変更で,宮城県大河原警察署に告発しました。これにより株式会社グリーンプラネットの代表取締役ら4名が廃棄物処理法違反で逮捕されました。
 この4名は平成16年4月から5月に,仙台地方裁判所で実刑判決が下されています。

処分場の状況(実施計画策定前)

 平成16年度に,処分場の各種環境調査が実施され,以下のことがわかりました。

 処分場の有害物質等分布状況調査によると処分場内の廃棄物及び保有水からは,土壌環境基準,含有量基準,地下水環境基準を超える重金属,揮発性有機化合物が検出されましたが,処分場の浸透水や放流水は,それぞれの基準に適合していました。
  表層ガス等の調査結果からは,覆土による地表への放散抑止効果はみられるものの,硫化水素が表層面や境界面において確認されており,地下の廃棄物層と覆土の境界では,最高で1,400ppmを超える箇所が確認されました。そのほかにベンゼンも新工区全域で確認され、地下の廃棄物層と覆土の境界で1ppmを超える箇所確認されました。また,地温や一酸化酸素やメタンガス等の状況から廃棄物層内での反応は依然続いているものと推定されました。
  臭覚測定による環境臭気調査において,処分場と隣接地との境界敷地において最大臭気指数26が観測されました。さらに,民家が処分場に隣接している立地環境から,硫化水素の低濃度暴露や化学物質過敏症の可能性も健康調査の結果から指摘されました。

支障除去対策の必要性

 平成16年3月に設置された村田町竹の内地区最終処分場総合対策検討委員会において,各種調査結果に基づく処分場の状況評価が行われ,処分場対策の前提となる,「処分場の廃棄物に起因する生活環境保全上の支障および,周辺環境保全上の支障のおそれ」について検討が行われました。
 その結果,以下の支障または支障のおそれがあると認められ,これらの除去が必要であるとの検討結果が報告されました。

 1.有害ガス(硫化水素)および悪臭による支障または支障のおそれ
 2.浸透水拡散による支障のおそれ

 また,その支障除去のためには恒久的な対策が必要であると判断されましたが,総合対策検討委員会の提言を受けて,対策実施までの暫定的対策として,県では平成17年に,処分場東側法面対策,発生ガス処理施設設置などの緊急対策工事を実施しました。

平成18年以降から現在までの処分場の状況

 県では平成18年より,恒久的な支障除去対策の実施へ向けて,基本設計の実施に着手しました。

 村田町民との意見交換を行いながら,産廃特措法(特定産業廃棄物に起因する支障の除去等に関する特別措置法)に基づいた支障除去対策の実施計画書を策定し,環境大臣に協議したところ,平成19年3月26日に環境大臣の同意が得られたことから,県は行政代執行として特定支障除去対策事業を実施することとなりました。合わせて,不適正処分に関与した者等に対する責任追及を行い,追加の措置命令等を行いました。
 平成19年度から20年度にかけて,実施計画に基づいて雨水浸透防止対策工を実施しました。平成21年度以降は,雨水浸透防止対策工の効果確認及び浸出水拡散防止対策工の実施時期を判断するためのモニタリングを継続して行ってきました。
 現在は,平成24年8月に産廃特措法が改正されたことや,モニタリングの結果及び実施計画策定後の状況変化などを踏まえ,当初実施計画を変更して平成25年度と26年度の2ヵ年で追加の支障除去対策工事を実施することとしています。