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日本は麻しん排除国となっておりますが、海外で麻しんが流行しているため、海外で感染し、日本に帰国後に発症する事例が確認されています。
大型連休中に、海外旅行や国内の流行地に行かれた方で、麻しんが疑われる症状が現れた場合には、事前に医療機関に連絡し、指示に従って受診をして下さい。
麻しんの予防には予防接種が有効です。御自身の予防接種歴を母子健康手帳等で確認しておきましょう。
令和5年4月28日、茨城県内にて麻しん患者が発生し、当該患者が感染性のある期間に公共交通機関を利用して広域を移動していたことについて茨城県から発表がありました。
(参考)茨城県報道発表資料「麻しん(はしか)患者の発生について」(茨城県サイトへリンク)
また、令和5年5月12日、東京都内において当該患者と同じ公共交通機関を利用した方から、2名の麻しん患者が発生したことについて、東京都から発表がありました。
(参考)東京都公式ホームページ「麻しん(はしか)患者の発生」(東京都サイトへリンク)
下記日時に当該公共交通機関等を利用された方は体調に注意し、利用後 10 日前後経ってから、発熱・発疹等、麻しんを疑う症状が現れた場合は、事前に受診予定の医療機関又は最寄りの保健所に電話連絡の上、 その指示に従って医療機関を受診してください。
また、受診の際は、周囲の方への感染を広げないよう、マスクを着用し、公共交通機関等の利用を避けていただくようご協力をお願いします。
4月23日(日) 東海道・山陽新幹線 のぞみ50号 9号車(グリーン車)
(新神戸駅18:52発⇒東京駅21:33着)
5月4日(木) 東海道新幹線 こだま740号 10号車(グリーン車)
(三島駅18時54分発⇒新横浜駅 19時29分着)
麻しんは麻しんウイルス(measles virus)による感染症です。
感染力は非常に強く、免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症すると言われています。
予防接種の徹底により患者数は激減していますが、最近は、麻しんが流行している国への渡航歴のある方が、国内で発症しその接触者からの患者発生が続いていますので、母子健康手帳で予防接種歴を確認しましょう。
麻しんが疑われる場合は、事前に医療機関へ電話で連絡し、医療機関の指示に従い受診してください。
空気感染,飛沫感染,接触感染により感染します。
麻しんは感染性が非常に高く、コンサート会場や体育館等広い場所であっても、免疫がなければ同じ空間にいるだけで感染し発症する危険性が高くなります。
発症した人が周囲に感染させる期間は、症状が出現する1日前(発疹出現の3~5日前)から発疹出現後4~5日程までです。なお、感染力が最も強いのは症状が出てから発疹出現前の期間です。
麻しんに対する免疫をもっていない人の体内に麻しんウイルスが侵入すると,体の中でウイルスが増殖しはじめます。
増えたウイルスは血流等にのって全身にひろがりますが,この間は無症状で(潜伏期と言います),その期間はおよそ10~12日間です。
潜伏期の後,38℃台の発熱,せき,鼻水,めやに,目が赤くなる,体がだるいといった症状が出はじめ,症状は4~5日間続きます。この時期をカタル期と呼びます。この時期の症状は麻しんに特徴的なものではありませんので,かぜと診断されることもよくあります。
その後,口の中の粘膜に白いぶつぶつができはじめます(コプリック斑と呼んでいます)。コプリック斑が見つかると,病院で麻しんと診断されます。しかし,このコプリック斑は数日で消えてしまいます。
コプリック斑が口の中にあらわれると,熱は37℃台くらいに一時的に下がりますが,その期間は短く,ほとんどの人は翌日から首すじや顔に発しんが出はじめるとともに,熱は再び上昇し39~40℃台の高熱となります。
発しんは1~2日のうちに胸,腹,背中,手足へと広がります。39~40℃台の高熱は,その後3~4日続き,発症から考えると1週間から10日くらいの期間,38℃以上の熱が出ていることになり,入院を要することもまれではありません。
麻しんは,その経過中で発熱する1日前くらいから他者への感染力が生じるといわれていますので,知らないうちに多くの人に麻しんをうつしてしまうことになりかねません。
カタル期の感染力が最も強いと考えられていますので,麻しんの疑いがある場合には,早期に対処をすることが重要です。
手洗いやマスクのみでは予防は出来ません。
麻しんワクチン接種で麻しんに対する免疫をあらかじめ獲得することが有効です。
予防効果を確実なものにするには,2回の接種が必要です。
※予防接種法により,定期接種の機会が設けられています。
【定期接種の対象者】 第1期 : 生後12月から24月の間(1歳児)
第2期 : 小学校入学前の一年間
特別な治療法はなく対症療法が中心に行われます。
また,中耳炎や肺炎など細菌性の合併症を起こした場合には,抗菌薬の投与が必要になります。
医療機関での麻疹対応ガイドライン(第七版)(国立感染症研究所サイトへリンク)
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