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担い手制度の概要

印刷用ページを表示する 掲載日:2015年11月13日更新

「認定農業者」,「特定農業団体」及び「特定農業法人」について

 下記の事項は農林水産省のホームページから一部抜粋し,加筆したものです。

・「認定農業者」についてはこちら→ 農林水産省 認定農業者について

・「特定農業団体」及び「特定農業法人」についてはこちら→ 農林水産省 集落営農・特定農業団体に関するQ&A(第2版)

 その他,集落営農への支援策等についてはこちら→ 農林水産省 集落営農について

認定農業者制度について

 認定農業者制度は、農業経営基盤強化促進法に基づき、市町村が地域の実情に即して効率的・安定的な農業経営の目標等を内容とする基本構想を策定し、この目標を目指して農業者が作成した農業経営改善計画を認定する制度です。
 認定農業者に対しては、スーパーL資金等の低利融資制度、農地流動化対策、担い手を支援するための基盤整備事業等の各種施策を重点的に実施します。

計画の流れ

制度制定の経緯

  1.  平成4年の新政策(「新しい食料・農業・農村政策の方向」)において、他産業並の年間労働時間と生涯所得を実現する「効率的・安定的な経営体」が生産の大宗を担うような農業構造を確立することを農業政策の目標として提示。
     
  2.   認定農業者制度は、このような農業構造を実現するため、平成5年に制定された農業経営基盤強化促進法により、旧農用地利用増進法の農業経営規模拡大計画の認定制度を拡充し、農業者が作成する農業経営の規模拡大、生産方式・経営管理の合理化、農業従事の改善等農業経営の改善を図るための計画(農業経営改善計画)を市町村の基本構想に照らして、市町村が認定する制度として創設されたもの。

認定基準

<市町村による農業経営改善計画の認定を受けるための要件>

  1. 計画が市町村基本構想に照らして適切なものであること。
  2. 計画が農用地の効率的かつ総合的な利用を図るために適切なものであること。
  3. 計画の達成される見込みが確実であること。

認定の手続き

 認定を受けようとする農業者は、市町村に次のような内容を記載した「農業経営改善計画書」を提出します。

〇農業経営改善計画書に記載する内容

  1. 経営規模の拡大に関する目標(作付面積、飼養頭数、作業受託面積)
  2. 生産方式の合理化の目標(機械・施設の導入、ほ場連担化、新技術の導入等)
  3. 経営管理の合理化の目標(複式簿記での記帳等)
  4. 農業従事の態様等の改善の目標(休日制の導入等)

農用地利用改善団体

 「農用地利用改善団体」とは、集落等の地縁的なまとまりのある区域内の農地の地権者等からなる団体で、その区域内における農作業の効率化(例:機械の共同購入・共同利用)や農地の利用関係の改善(担い手への農地集積のための調整)等の「農用地利用改善事業」を実施する団体です。

農用地利用改善事業

 具体的な「農用地利用改善事業」の内容は、農用地利用改善団体が農用地の利用に関する規程で定めるところに従い、

  1. 農用地の効率的かつ総合的な利用を図るための作付地の集団化
  2. 農作業の効率化
  3. その他の措置及び農用地の利用関係の改善に関する措置を推進する事業等

 です(基盤強化法第4条第3項第3号)。

農用地利用規程

 「農用地利用規程」とは、「農用地利用改善団体」が、その区域内における農作業の効率化や農地の利用関係の改善等の「農用地利用改善事業」を実施する場合において、どのように実施するかについて、地域の合意内容を定めたものです。市町村がこの規程を認定し公告することによって、その「農用地利用規程」は有効なものとなり、「農用地利用改善団体」は「農用地利用改善事業」を実施することができることとなります。

特定農用地利用規程

 「特定農用地利用規程」とは、通常の「農用地利用規程」に定める事項のほか、農用地利用改善事業の実施区域で農用地の利用集積 を行う農業生産法人(特定農業法人)又は任意組織(特定農業団体)の同意を得た上で、その名称・住所、集積目標等が定められたものです。これらの事項が定められた農用地利用規程と特定農業法人又は特定農業団体として位置付けられる組織の同意書を添えて市町村に申請し、認定を受けることによりその農用地利用規程は特定農用地利用規定となります。

認定手続き

農用地利用改善団体の要件

 農用地利用改善団体を設立するには、その団体が次の4つの要件を備えることが必要です(基盤強化法第23条第1項)。

  1. 市町村が定める基本構想に基づく基準に適合する区域を農用地利用改善事業の実施区域とすること
  2. その区域の農用地について権利を有する農業者等の3分の2以上の者が構成員となっていること
  3. 政令で定める基準に従った定款又は規約を有し、かつその定款又は規約に農林水産大臣の定める事項が定められ、その内容が同大臣が定める基準に適合していること
  4. 農用地利用改善事業の準則となる農用地利用規程を定め、市町村の認定を受けること

農用地利用改善団体の設立方法

  1.  農用地利用改善事業を実施しようとする区域にある農用地の関係権利者の3分の2以上を構成員として農用地利用改善事業を実施する団体を組織します。この団体は、任意組織が基本となりますが、農事組合法人(農業協同組合法第72条の8第1項第1号の事業を行うものに限る)でも構いません。
     
  2.  さらに、団体の構成員全員で団体のリーダー・指導者層を中心として話し合いを重ね、農用地利用規程の案と、定款又は規約の案を作成し、団体の総会などに諮りその承認を得ます。
     
  3.  最後に、団体の代表者は、農用地利用規程の認定申請書に議決された農用地利用規程、定款又は規約、農用地利用改善事業を実施しようとする区域の農用地の権利者の加入状況を記載した書面を市町村に提出し、その認定を受けることにより正式に農用地利用改善団体となります。

 なお、既存の組織から農用地利用改善団体に移行する場合には、上記の場合と基本的には同じですが、次の点に留意して必要な調整を行い、農用地利用改善団体へ円滑に移行されるようにすることが必要です。

  1. その団体の目的や活動内容が行おうとする農用地利用改善事業の目的や内容と調和するかどうか
  2. その団体の構成員には、農用地利用改善事業の実施区域にある農用地の関係権利者の3分の2以上を含んでいるかどうか
  3. その組織の定款や規約の内容が農林水産大臣の定める事項が定められ、その内容が同大臣が定める基準に適合するかどうか

農用地利用改善事業の実施区域

 農用地利用改善事業の実施区域(以下「区域」という。)は、「土地の自然的条件、農用地の保有及び利用の状況、農作業の実施の状況、農業経営活動の領域等の観点から農用地利用改善事業を行うことが適当と認められる地縁的なまとまりのある地域」とされています。(平成5年8月2日付け5構改B第847号農林水産事務次官依命通知第9の2の(1))
 この区域については、一般的には、伝統的に地域ぐるみで農地や農業用水の利用調整等が行われている集落などを単位として設定することが想定されますが、集落を取り巻く環境は多種多様であり、画一的に集落を区域として設定することが、かえって農用地利用改善事業を行う上で適当でない場合もあります。

 例えば、

  1. 河川、山林等の地形的な条件によって、集落内のほ場が分断されており、それぞれ異なる営農体系がとられている場合
  2. 鉄道、道路、公共施設、宅地等の土地利用の状況によって、集落内のほ場が分断されており、同一の営農体系がとりにくい場合
  3. 同じ集落内で別々の農業用水を利用しているため、同一の営農体系がとりにくい場合
  4. 集落内で、隣接集落からの入作が一般化している地区とそれ以外の地区とで、別々の営農体系がとられている場合
  5. 水田地帯の集落内に利用形態の異なる施設園芸による営農や果樹の作付けなどが行われている区画が存在し、別々の営農体系がとられている場合

 には、それぞれの状況に応じて区域の設定を行う方が、農用地の利用関係の調整や農作業の共同化等を行う上で、関係権利者間の合意が得やすく、効果的に事業を展開することができる場合もあるものと考えます。
 また、認定農業者が集落内で独自の営農体系を既に確立しているような場合に、その利用集積している農用地を区域から除外することも、その集落の営農状況等によっては、認められることも考えられます。

特定農業団体

 特定農業団体とは、農作業受託によって、農用地の利用集積を図る相手方として農用地利用改善団体によって特定農用地利用規程に位置付けられた任意組織です。

 具体的には、

  1. 担い手不足が見込まれる地域において、
  2. その地域の農用地面積の3分の2以上について農作業を受託する相手方として、一定の地縁的まとまりを持つ地域の地権者(農用地利用改善団体)が作成する特定農用地利用規程に位置付けられた任意組織であって、農業生産法人となることが確実と見込まれ、
  3. 地権者から農作業を引き受けるよう依頼があったときは、これに応じる義務を負うという性格を有する任意組織(農作業受託組織)です(基盤強化法第23条第4項)。

 また、この他に特定農業団体の要件については、法人化計画を作成すること、定款又は規約があること、目標農業所得を定めた主たる従事者がいること、組織として一元経理を行っていること等の要件があります。

特定農業法人

  1. 担い手不足が見込まれる地域において、
  2. その地域の農用地面積の過半を集積する相手方として、農用地利用改善団体が作成する特定農用地利用規程に位置付けられた法人であって、
  3. 農用地利用改善団体の構成員から農用地を引き受けるよう依頼があったときは、これに応じる義務を負うという性格を有する農業生産法人です(基盤強化法第23条第4項)。

 特定農業法人に対しては、このような農用地の引き受け義務に対応し、不時の支出に備える観点から、税制上の特例措置(農用地利用集積準備金(注))が講じられています。

 なお、特定農業団体との違いは、特定農業法人が農用地の借受を中心として、農用地利用改善事業の実施区域内で利用集積を図るものであるのに対し、特定農業団体は農作業受託によって、利用集積を図るという点にあります。

(注)この農用地利用集積準備金は、

  1. 特定農業法人が地域の求めに応じて農用地を買い入れ、借り受け等する際に必要となる費用の支出に備えるため、農業収入の9%相当額以下の金額を積み立てた場合は、その積立額を損金算入することができるというもので、
  2. この準備金を取り崩して農用地又は特定の農業用機械等を取得して農業の用に供した場合には、当該事業年度の準備金の益金算入額に相当する金額の範囲内で圧縮記帳し、その圧縮額を損金算入できることとされています。

特定農業団体を定めた特定農用地利用規程の有効期間と特定農用地利用規程の延長について

 特定農用地利用規程の有効期間は、基盤強化法第23条第1項の認定を受けた日から起算して5とされています(基盤強化法施行令第6条)。
 ただし、農用地利用改善団体は、特定農用地利用規程で定められた特定農業団体の同意を得た場合には、農林水産省令で定めるところにより、同意市町村の承認を得て、その有効期間を5年を超えない範囲内で延長することができることとされています(基盤強化法施行令第6条)。
 なお、特定農業団体を定めた特定農用地利用規程についての延長承認については、特定農業団体が、特定農用地利用規程の認定申請の日から5年以内に農業生産法人となることが予定されている組織であることから、農業生産法人となれなかったことにつき、やむを得ないと認められる事由がある場合等に限定して行うことが適当です。(平成15年9月16日付け15経営第3057号経営局長通知第2の3)。
 また、特定農業団体は、延長手続きを繰り返し行うことにより、期限なく特定農業団体として存続し続けることはできません。

農用地利用規程の認定が取消される場合について

 市町村は、次の場合には、認定した農用地利用規程を取り消すことができます(基盤強化法第23条の2第3項、基盤強化法施行令第7条)。

  1. 農用地利用改善団体が必要な4つの要件を備える団体でなくなった場合
  2. 農用地利用改善団体が、認定を受けた農用地利用規程に従って農用地利用改善事業を行っていないと認められる場合
  3. 基本構想の変更により農用地利用規程の内容が基本構想に適合しなくなった場合で農用地利用改善団体が遅滞なくその農用地利用規程について変更の認定を受けなかったとき(地域の名称の変更又は地番の変更に伴う変更の場合を除きます)

 万一取消しを行う場合には、その取消しを行う前に農用地利用改善団体に対し必要な是正措置を講ずるよう、各関係機関が十分指導することが必要です。
 また、市町村は一度認定した農用地利用規程を取消すというような事態が生じないよう、常日頃から農業委員会、農業改良普及センター、農協等と連携して、十分な指導や支援を行うことが何より重要です。

農用地利用規程をつくることは、集落や農業者にとってどのようなメリットがありますか。

 集落の合意に基づき農用地利用規程を作成することにより、集落として進むべき農業の方向を全体で合意し、地域農業の担い手を明確化していくことができます。

 具体的には、

  1. 担い手とされた農業者は、経営改善計画が立てやすくなり、農用地の利用集積・集団化も図りやすくなります。
  2. 一方、労働力不足、高齢化等により農業経営の継続が困難となる者としては、安心して農地の貸し付けや農作業の委託を行え、リタイア後も継続的に農地の管理が保証されます。
  3. また、認定農業者と集落内のその他の構成員の役割分担などが明らかになり、担い手の規模拡大に伴う負担の軽減が図られます。

 また、担い手がいない集落では、特定農業法人や特定農業団体として位置づけられる組織を農用地利用規程にその名称及び住所、農用地の利用集積目標などを加えて、特定農用地利用規程に位置付けることにより、集落の担い手確保につなげることができます。


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