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「仙台牛」の歴史は,昭和49年に肉質の向上を図るため兵庫県から「茂重波(しげしげなみ)」号という優れた種牛(たねうし)を導入したところから始まります。4万頭以上の子牛を生産し,枝肉上物率(4・5等級)70%という成績を上げ,県内和牛の質的改良に偉大な貢献を果たし「仙台牛」の土台を築きました。その後,スーパー種牛と称された「茂洋(しげひろ)」号が誕生し,枝肉上物率87%を記録しました。現在では,その後継牛たちが活躍しています。
「茂洋」号
仙台牛生産登録農家によって宮城県内で肥育された黒毛和種で,個体に合った適正管理を行い,日本食肉格付協会枝肉取引規格の肉質等級が5等級に格付けされた牛肉だけが「仙台牛」の称号を得ることが出来ます。有名銘柄牛の中でも5等級に限定しているものは他になく最高級品であることがわかります。また,次のランクは「仙台黒毛和牛」になります。こちらも他の銘柄と遜色ありません。
牛枝肉取引規格(公益社団法人日本食肉格付協会)(外部サイトへリンク)
「仙台牛」出荷頭数:約10,000頭(令和3年度実績)
県内の主な生産地:登米市,大崎市,栗原市など
仙台牛:8,900頭,神戸ビーフ:5,639頭,宮崎牛:18,200頭,前沢牛:1,000頭,米沢牛:2,500頭,松阪牛:7,893頭,近江牛:6,000頭
株式会社食肉通信社「銘柄牛肉ハンドブック2021」より
あまり知られておりませんが,宮城県では畜産業が盛んです。特に肉用牛では,全国でも飼養戸数や飼養頭数が上位となっています。
また,農家1戸あたりの飼養頭数は,全国平均61.9頭であるのに対し,宮城県では28.4頭と半数以下で,小規模農家が多く,1頭1頭手間暇をかけて丁寧に育てられる傾向にあります。
項目 | 全国 | 宮城県 | 宮城県の全国順位 |
---|---|---|---|
肉用牛飼養戸数 | 42,100戸 | 2,820戸 | 第4位 |
肉用牛飼養頭数 | 2,605,000頭 | 80,000頭 | 第9位 |
農家1戸あたりの飼養頭数 | 61.9頭 | 28.4頭 |
[出典:農林水産統計]
仙台牛は口当たりが良く柔らかで,まろやかな風味と豊かな肉汁が特徴です。霜降り牛肉づくりには,きれいな水と良質で豊富な稲わらが欠かせません。宮城県はお米の産地で,秋の降水量が少なく,乾燥していることから良質な稲わらが生産されており,北海道や関東・北陸まで流通しています。良質な稲わらをたくさん食べて2年半大切に育てられた牛が,仙台牛として生産されています。
仙台牛のサーロインやヒレは十分に脂が乗っているので,レアに焼いたステーキをわさびでピリリといただくのがおすすめ!また,ほどよく歯ごたえのあるモモはすき焼きで豪快にどうぞ!お肉を食べた後もタレに溶け出した脂と野菜の相性が抜群です!
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