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掲載日:2025年3月31日

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令和6年度学校アウトリーチ活動の記録4

授業内容

「もようコレクション」

フロッタージュ(こすりだし技法)によってモノの表面から模様を写し取る表現活動と、他の児童と共に各自が写し取った模様を見合い、対話を重ねる鑑賞活動の2つを行います。表現活動では、室内にあるモノの表面をフロッタージュで写し取り、そこから生まれる模様を「もようコレクションシート」に集めます。鑑賞活動では、コレクションシートを児童同士で鑑賞し合い、自分と他の児童との視点の違いや、不思議な模様が何から生まれたものであるのかに想像力を働かせ、対話を深める活動をします。

目的

微細な凹凸から模様が生まれる面白さを体感できる「フロッタージュ」の表現活動と、自分とは異なる視点や考え方に触れる鑑賞活動という表現と鑑賞の往還を経ることで、普段見慣れた校内風景やモノをそれまでとは少し違った視点で捉えることを目的としています。

東松島市立矢本東小学校における実践例

  • 日時:2025年2月13日(木曜日)5校時
  • 対象:2年生

はじめに、クイズを交えながら美術館の基本的役割やコレクション作品について紹介しました。どの児童も、積極的に手を挙げてクイズに参加していました。コレクションの中から佐藤忠良『おおきなかぶ』の絵本原画を紹介すると、「教科書で見たことがある!」と歓声が上がりました。

次に、美術館が作品を集めて大切に保存していること(コレクションの形成)に絡めつつ、普段過ごしている身の回りのものから模様を写し取る「もようコレクション」の活動について説明しました。模様を写し取る方法としてフロッタージュという技法があることに触れ、活動時の約束事の確認を行ってから活動に入りました。フロッタージュのデモンストレーションを行うと、児童たちは模様が浮き上がる様子を見て「あっ、模様が出てきた!」と驚いていました。

続いて、「もようコレクションシート」とクーピーを使い、体育館の中で自由にフロッタージュ活動をしてもらいました。児童は、床面(板の継ぎ目、競技で使用するポールを差し込む穴や、通風口の蓋)、木目の見える壁面やトイレのピクト、得点板やボール、跳び箱の鋲など器具庫にある様々な用具の凹凸を見つけて、模様集めに夢中になっていました。

 

 

模様を写し取った後、グループに分かれて「もようコレクションシート」の鑑賞を行いました。床にグループ全員のシートを並べ、作品の面白いところや工夫したところ、お気に入りの模様を紹介してもらいました。児童たちは、同じ模様を写し取っても使う色や描くときの力加減によって、出てくる模様が違う雰囲気になることに気付き、その様子を面白がったり、驚いたりしていました。鑑賞中に、「どこで見つけたの」「あ、あそこの模様ね!」「この色いいね」など会話も生まれていました。

最後に、他にも多様な模様が身の回りに隠れていることを伝えると、児童たちは「もっとやってみたい!」と興味を示していました。

児童からは、「色々な模様があってびっくりした」「体育館で色々なかたちの模様を見つけることができた」「色々な模様を写してみんなで紹介するのが楽しかった」などの声が寄せられました。

 

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