ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
トップページ > 分類でさがす > 観光・文化 > 文化 > 文化施設 > 宮城県美術館 > パウル・クレー 《パレッシオ・ヌア》

パウル・クレー 《パレッシオ・ヌア》

コレクション| 所蔵作品紹介(一覧) | 特色 |

所蔵作品紹介

 

  パレッシオ・ヌア

  パウル・クレー (1879-1940)
  1933年
  50.4×27.0cm
  木綿、白の下地、水彩

大小の色面に分節された縦長の抽象的な画面。そのほぼ上半分に引かれた幾本かの黒い分割線からは、横向きの奇妙な顔のようなフォルムが浮かび上がり、ひときわ観る者の眼をひきます。一見したところ、各面に一つの色を塗りわけ、部分的に黒い線で囲んだだけの単純なコンポジションです。けれどよく観察すると、実は、クレーがかなり複雑な描画プロセスを経てこの作品を描いていることに気づかされます。
綿布に施された白の下地のうえに、クレーは灰色の大きな面を塗り、その上に緑や茶色の水彩絵具を塗り重ねることで、画面には色彩の重層性が生まれ、また、面的フォルムと配色の組み合わせを工夫することによって、動的なリズム感を与えています。
《パレッシオ・ヌア》という奇妙な題名をめぐっては、古代ローマ神話に登場し、羊の群れと牧人を守る「豊穣と健康の女神パレス」との関連が指摘されています。その意味で、生涯にわたり神話や古典に題材を求めたクレーの制作関心をうかがうことのできる作品でもあります。