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尾竹竹坡 《月の潤い・太陽の熱・星の冷たさ》

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所蔵作品紹介

竹


月の潤い・太陽の熱・星の冷たさ

尾竹竹坡 (1878-1936)

1920年
右 143.7×83.6cm、
中 143.8×83.7cm、
左 144.0×83.6cm
絹本着色・軸装
三幅対

尾竹竹坡は、1878年新潟市の生まれ。竹坡の生涯は、おおよそ三つの時期に分けられます。前期美術院の若手として一躍注目を浴び、1907年創設の文展初期、歴史画の花形作家となった時期。落選にあったのを境に、文展権威主義の改革を訴えて代議士に立候補し、さらにその後身の帝展に対抗して、1920年門下生と八火社を結成、前衛的作風に転じた時期。そして細密描写に没入した昭和期です。本図は八火社時代の作品で、同年の八火社第1回展に出品したもの。後にも先にも類例を求めがたい、破天荒の日本画です。
天体三部作とも呼ぶべき構成になっており、右幅が月、中幅が太陽、左幅が星。太陽の光線が、渦巻状に回転しながら発散するかに描かれていて、運動の表現を旨とする未来派にいくぶん通じ、キリスト教のアダムとイヴらしいものもあれば、左幅に描かれた土人形のような人物(絶望する青年?)は、田中恭吉の《月映》の版画を思い起こさせもします。欧州の様々の前衛的美術思想や作品がいっぺんに流入した当時の文化状況と、全画壇を向うにまわそうとするかのような竹坡の意気や煩悶とが交錯し、反応を起こして生じた、火花のような作品が本図でしょう。