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萬鉄五郎 《自画像》

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所蔵作品紹介

自画像

  自画像

  萬鉄五郎 (1885-1927)
  1915年
  45.8×33.5cm 麻布、油彩
  洲之内コレクション

萬鉄五郎は岩手県の生まれ。フォーヴィスムやキュビスムの影響を受け、大正期を代表する画家の一人ですが、広く知られるようになったのは戦後のことです。洲之内徹氏が田村泰次郎から現代画廊の経営を引き継いで最初に開いたのがその萬鉄五郎展で、1962年に神奈川県立近代美術館が初の本格的な回顧展を開く前年のことでした。この《自画像》をバタ屋から手に入れるなど一時は30数点を所蔵した洲之内氏は、萬の再発見者の一人といえます。
《自画像》には萬のキュビスム体験があります。しかし洲之内氏は萬の絵に美術史的な意義からだけアプローチしたのではありません。「思えば私にとって、萬鉄五郎の魅力は、彼のイメージの孤独の深さだったのである。」と書き、「自分には見えているのに人には見えないもの、言わずにいられないが言っても誰にもわからないこと、選ばれた者の恍惚と不安」と書く洲之内氏は、時代の中の画家の深層に触れる目と言葉をもっていたのです。