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岸田劉生 《真田久吉氏像》

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所蔵作品紹介

真田久吉氏像

  真田久吉氏像

  岸田劉生 (1891-1929)
  1913年
  45.6×37.8cm  麻布、油彩

この作品は「劉生画集及び芸術観」に「真田氏肖像(咽喉に包帯す)」として掲載され、「千九百十三年四月作要一日」と書かれていることから一日で描かれたものであることがわかります。岸田の1913年4月5日の日記にも「十二時過、木村と真田(留守に家に来た)をつれ、家へ来る。真田の顔を木村とかく。」とあります。彼はこのころ友人をときには一日に二人も描き、自画像もくりかえし描きました。友人たちはこれを岸田の「首狩り」と呼びました。


1912年、ゴッホやセザンヌなどの影響を受けた若い画家たちがフューザン会を結成しましたが、真田久吉と岸田はともにそのメンバーです。《真田久吉氏像》の粗いタッチや明暗の表現にも当時の新しい傾向を見ることができますが、この作品は「セザンヌからの離脱の第一歩」(嘉門安雄氏)ともされています。「首狩り」シリーズは間もなく擬古典的な細密描写に向かい、翌年生まれた娘をモデルにした一連の「麗子像」に移っていくのです。