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靉光 《鳥》

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所蔵作品紹介

鳥

靉光 (1907-1946)
1940年
45.4×37.9cm  麻布、油彩
洲之内コレクション

靉光(あいみつ)は広島県生まれで、本名を石村日郎といい、靉川光郎、さらに略して靉光と名のりました。l923年大阪に出て絵を学び、翌年上京して太平洋画会研究所に学んで、二科会、一九三〇年協会、 独立美術協会などに出品しました。
1939年、シュルレアリスム系の画家たちが集まった美術文化協会の創立に参加し、1943年には松本竣介らと新人画会を結成しました。1944年に応召して中国で終戦を迎えましたが、l946年上海で飢餓のうちに病死しました。
《鳥》の前景には赤い花と厚い葉肉の植物、その向こうに別の植物、それらに取り巻かれるように鳥の死骸があります。 鳥の屍が死を、生々しい植物が生を暗示すると見ることもできます。けれども動物の血管のようにも、植物の蔓のようにも見える赤い管のせいもあって、鳥と植物は混然となり、死も生も一体となった絵画的な異空間が出現します。シュルレアリスムや中国の古典にわけ入りながら、一人の画家が戦時下に獲得したヴィジョンです。