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掲載日:2026年9月10日

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第401回宮城県議会知事説明要旨

令和8年9月10日

第401回宮城県議会知事説明要旨

 本日ここに第401回宮城県議会が開会され、令和8年度一般会計補正予算案をはじめとする提出議案を御審議いただくに当たり、最近の県政の動きと議案の概要を御説明申し上げます。

 説明に先立ちまして、7月28日の発生以降、断続的に余震の続く令和8年熊本地震では、多くの貴い命が失われ、住家や産業施設、公共インフラなどに甚大な被害が発生しました。お亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りしますとともに、被災された方々に改めてお見舞い申し上げます。我が県におきましては、発災翌日、広域応援本部を設置し、情報収集と支援体制を構築するとともに、住家被害認定調査や応急住宅の建設の支援を行う職員のほか、避難所などでの住民の健康管理を担う保健師等チームを派遣したところであり、今後とも現地のニーズを的確に把握しながら、必要な支援に取り組んでまいります。
 今回の地震や6月の岩手県沖地震など大規模地震が相次ぐ中、我が県では、今後30年以内に高い確率で大規模地震の発生が懸念されており、平時からの備えを継続的に強化することの重要性を再認識したところであります。
 今回の発災直後、我が県では、消防本部や自衛隊など53機関が参加し、日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震を想定した総合防災訓練を実施いたしました。高い緊張感と危機意識の下、災害対策本部等の運営手順を丁寧に検証し、広域連携体制の実効性を確認したところであり、今回の訓練成果を踏まえ、あらゆる事態に対応し得る危機管理体制の構築を目指してまいります。

 さて、私は、約3年ぶりに現場ミーティングを行い、7月末の南三陸町と気仙沼市に続き、今月3日には、角田市、蔵王町及び川崎町を訪問し、水産業や農業をはじめ、地域の最前線で活躍される皆様と直接意見を交わしてまいりました。これまで、全国知事会会長としての職務もあり、現場に足を運べておりませんでしたが、今回の訪問を機に、改めて、自分自身で現場の姿を直接受け止め、課題の解決に繋げることが、県政運営の原点であることを強く認識したところであり、今後も現場主義の姿勢を貫き、県民の皆様の思いに応える県政を全力で推進してまいります。

 それでは、御説明申し上げます。
 初めに、喫緊の課題への対応についてであります。
 まず、生活圏への出没が相次ぐツキノワグマへの対応については、4月に被害対策本部を設置し、出没状況等に応じて注意報や警報を発令するなど、必要な注意喚起を行ってまいりました。しかしながら、先月には仙台市内で人身被害が発生するなど、依然として予断を許さない状況であることから、市町村等と連携した被害防止対策の一層の強化を図ってまいります。
 今議会では、更なる対策を実施するため、総額9億円の対策費を計上するとともに、将来的な捕獲体制の強化のため、かねてより要望のありました村田町へのライフル・スラッグ射撃場の整備に向けた実施設計費を予算案に盛り込んだところであります。更に、事務処理特例条例の改正案では、クマが人の生活圏及びその付近に出没し、人身被害のおそれがある場合に市町村が直ちに捕獲許可を行えるよう、許可権限の範囲を拡充しました。これにより、現場の即応体制を強化するとともに、中長期的な対策と併せて、県民の安全・安心の確保に万全を期してまいります。
 7月31日からの大雨については、大崎市鳴子地区をはじめ県内各地で降雨が続き、国道108号等における法面崩壊や倒木による通行規制が発生したほか、河川の水位上昇に伴い避難指示が出される事態となり、一部地域で溢水や浸水被害が生じました。県では、被災市町や関係機関と密に連携し、避難者の安全確保と被害状況の迅速な把握に努めるとともに、インフラの早期復旧に全力を挙げているところであります。先月の千葉豪雨では、全国初となるレベル5の大雨土砂災害特別警報が発表され、社会全体に広範な被害が生じるなど、近年は、豪雨災害が激甚化・頻発化していることから、今後とも河川改修や道路防災などのハード対策と、迅速な情報伝達をはじめとするソフト対策を一体的かつ着実に推進し、災害に強い県土づくりを進めてまいります。

 次に、人口減少社会への対応として、新たに力を入れることとしたプロジェクトの実施状況についてであります。
 まず、首都圏へ転出した若者や女性との繋がりを維持し、将来のU・Iターンや関係人口の創出へ繋げる
「(仮称)みやぎファンクラブ」については、7月のプレキックオフイベントに続き、先月には、若者自らが県内7圏域の魅力を発掘・発信するワークショップを開始しました。本ワークショップやファンクラブサイトを通じて、若者目線での魅力的なコンテンツを制作・蓄積しながら、来月の本格始動に向けて、着実に機運を盛り上げてまいります。また、若者や女性が、いきいきと活躍できる働く場を創出するため、我が県の豊かな地域資源とナノテラスなど最先端の研究基盤を掛け合わせ、コスメや健康関連産業の集積に向けた取組を進めてまいります。7月には、全国の関連メーカー等を招請し、我が県の自然素材や研究開発基盤を体感いただいたところであり、今後の事業創出や専門家による伴走支援等を通じて、地域資源とのマッチングに繋げてまいります。
 労働力不足への対応に関しては、農業分野において、労働力募集アプリを活用した短期お試し就農のマッチング支援に着手しました。1日単位や短期間での就業機会を提供することで、新規就農者や幅広い人材の確保に繋げてまいります。また、私立幼稚園や認定こども園については、実際の遊び体験や個別相談を通じて仕事の魅力を伝える就職フェアの開催を新たに支援したところであり、こうした取組を重ねることで、既存の取組と併せて、産業人材を総合的に確保してまいります。
 行政サービスの維持・確保に向けては、県と市町村が共通の危機感と戦略の下で政策的議論を深めることが不可欠であることから、7月14日、副知事と副市町村長が一堂に会し、介護保険事務の連携や消費生活相談事務の広域的処理など、喫緊の課題について具体的な協議と意見交換を行いました。自治体単独での対応に限界が見える中、県が主導して事務の広域化・共同化を進め、行政負担の軽減と効率化を図ることが求められており、今後とも市町村との対話を重ねることで連携を促し、県全体として、持続可能で強固な行財政基盤の確立に取り組んでまいります。

 大都市地域における新たな行政体制の在り方として検討の俎上に上がっている特別市制度については、私自身がリーダーを務める全国知事会のプロジェクトチームにおいて、地方自治制度の根幹に関わる重要課題として、丁寧かつ慎重な議論を求める中間取りまとめを行ったところであります。この制度には、広域自治体の総合調整機能への支障や道府県有施設の取り扱い、更には周辺自治体への影響など、議論すべき多くの課題があることから、国や地方六団体などに対し、拙速に法制化の結論を出すことなく、慎重な検討を進めるよう働きかけてまいります。
 また、首都機能のバックアップ体制整備や多極分散型社会の実現を目指す副首都構想関連法に関しては、日本全体を俯瞰した上で、我が国全体にメリットのある形で副首都の指定が行われることが重要であると考えております。我が県は現在、国の危機管理に貢献する観点から、仙台市と連携し防災局の誘致を進めているところですが、首都圏との近接性や優れた生活環境、東日本大震災からの復興を通じて培われた多くの経験と知見などの優位性を有していることを踏まえ、副首都に関しても、国がどのような指定要件を示すのか注視しながら、経済及び人口が集積し、国の行政機構も数多く立地する仙台市とも意見交換をして対応してまいります。

 次に、選挙期間中における情報流通の諸課題への対処に関しては、今月1日に開催された有識者による検討会において、我が県の具体的な取組について、取りまとめ素案が示されました。言論や表現の自由に十分に留意しながら、平時から「偽・誤情報対策」「誹謗中傷対応」「中長期的・予防的な対策」に取り組み、民間が主体となって正確で質の高い検証情報を発信しやすい環境を整備することが、選挙時の円滑な対応にも有効との認識が共有されたところであります。今後、検討会において更に議論を深め、最終的な対応策を取りまとめてまいります。

 さて、7月に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2026」では、来年度を責任ある積極財政の元年と位置付け、危機管理投資や成長投資を通じた強い経済の構築が強力に打ち出されました。特に、半導体やAI等の戦略分野への投資加速や地域未来交付金の拡充は、我が県が目指す最先端産業の集積や若者・女性に選ばれる地域づくりの方向性と合致するものであります。また、物価や賃金の上昇を反映しつつ、地方一般財源の総額を実質的に確保する方針が示されたことは、持続可能な県政運営を進める上で極めて重要であります。一方で、先月に閣議決定された食料品の消費税率の引下げについては、その影響額として、県と市町村を合わせた地方消費税が約187億円、我が県の地方交付税で約59億円の減少を見込んでおり、強い危機感を抱いております。税制の在り方は地方財政の安定と密接に関わることから、その持続性を損なうことのないよう、必要な財源の確実な補塡措置を強く求めてまいります。
 なお、足元の我が県の財政状況につきましては、一般財源の多くを占める県税及び普通交付税収入が、概ね当初予算計上額を確保できる見込みであります。一方で、中東情勢に起因する物価高騰やナフサの供給不足の影響は依然として不透明であり、引き続き堅実な財政運営が求められることから、先の議会でお認めいただいた物価高騰対策予算の早期執行に全力を挙げつつ、今回御審議をお願いする補正予算案については、喫緊の対応が必要な事業に厳選して計上しております。
 その主な内容としましては、出没が相次ぐツキノワグマへの対応として、捕獲個体の情報分析をはじめとした科学的根拠に基づく捕獲事業の強化や河川敷における緩衝帯の整備などの対策を講じるとともに、将来を見据えた捕獲人材の確保・育成に向けて、ライフル・スラッグ射撃場の実施設計費を計上します。
 医療福祉分野に関しては、周産期母子医療センターとしての分娩再開に伴い必要となるみやぎ県南中核病院の施設等の整備費を助成するほか、昨年度の国補正予算を活用して実施している介護事業所等のサービス継続のための補助に要する予算を拡充します。
 このほか、急速な少子化の進行やそれに伴う高校教育ニーズの変化に対応するため、新たな視点から高校教育を創造的に再構築することを目指し策定した「みやぎ県立高校将来ビジョン」の実現に向け、国の高等学校等教育改革促進事業を活用して、県工業高校など県立高校の施設整備費を追加するほか、令和6年の台風第7号で被災した仙台市深沼海岸や今年5月の地震により塩竈市海岸通りで発生した漏水事故の復旧費などを計上しております。

 以上、補正予算案の主な内容について御説明申し上げましたが、今回の補正額は、一般会計で40億4,600余万円の増額、総計で41億6,410余万円の増額となります。財源としては、国庫支出金18億8,710余万円、県債16億1,190万円などを追加しております。
 この結果、今年度の予算規模は、一般会計で1兆1,180億5,080余万円、総計で1兆5,900億6,490余万円となります。

 次に、予算外議案については、条例議案6件、条例外議案6件を提案しておりますが、そのうち主なものについて概要を御説明申し上げます。

 まず、条例議案でありますが、議第121号議案は、職員や設備など、一時保護委託者の登録等に当たり必要となる基準を定めようとするものであります。また、議第122号議案は、ツキノワグマの有害鳥獣捕獲許可に関する事務について、権限の移譲範囲を拡充するとともに、移譲先に気仙沼市など3市町を追加しようとするものであります。

 次に、条例外議案でありますが、議第127号議案ないし議第130号議案は、工事請負契約の締結について、議第132号議案は、権利の放棄について、それぞれ議会の議決を受けようとするものであります。

 以上をもちまして、提出議案に係る概要の説明を終わりますが、何とぞ慎重に御審議を賜りまして可決されますようお願い申し上げます。

お問い合わせ先

広報課企画報道班

宮城県仙台市青葉区本町3丁目8番1号

電話番号:022-211-2281

ファックス番号:022-263-3780

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