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宮城県慶長使節船ミュージアムのリニューアル計画について

印刷用ページを表示する 掲載日:2021年3月31日更新

 空撮写真慶長使節船復元船サン・ファン・バウティスタは,1993年5月,多くの皆様のご寄付・ご支援によって誕生し,慶長遣欧使節の偉業を後世に伝える象徴的な存在として多くの人たちに親しまれてきました。宮城県では,復元船の長期的な維持・保存を図るため,これまで計画的な修繕を行ってきましたが2015年に実施した調査によって,「船体の腐朽はかなり進行しており,直ちに崩壊しなくとも,現状では後5年はもたない」ことが明らかになりました。

 この結果を受け,県では,2016年に公益財団法人慶長遣欧使節船協会により設置された検討委員会における復元船の今後のあり方に関する提言を踏まえ,国内外の木造船の保存事例も調査した上で,2017年に復元船を木造船のまま修復し保存していくことを断念するという苦渋の決断を行うとともに,新たな検討委員会を設置し,2020年以降の復元船及び慶長使節船ミュージアムのあり方について検討することとしました。

 この検討委員会では,復元船の後継船や展示内容のリニューアル,誘客促進策などについて検討いただき,その検討結果をもとに,県では,2019年に慶長使節船ミュージアムをより魅力的な施設とするための整備方針を定めました。その後,この整備方針を更に具体化するための検討を行ってまいりましたが,今般,その内容が概ねまとまりましたのでご紹介いたします。

 17世紀初頭の大航海時代の末期,国内では徳川政権による禁教と鎖国政策が本格化しつつある中,奥州仙台藩主伊達政宗公はなぜ布教と海外との通商を求めたのか。我が国初と言っても過言ではない国家的外交使節としてスペイン国王やローマ教皇に謁見した支倉常長が見た世界とは。私たちは郷土が誇る偉人の功績とその意義を後世に伝えていかなければなりません。

 2024年,慶長使節船ミュージアムは生まれ変わり,石巻圏域の地域振興の拠点として,震災からの創造的復興の象徴となるべく,慶長遣欧使節の偉業をビジュアルで迫力ある展示によって継承し,海洋文化の振興と交流人口の拡大に貢献します。

これまでの経緯

復元船の現況等調査の実施(平成27年度)

 復元船の腐朽状況等の調査及び今後の維持管理方法の提案について,専門の業者に調査を委託し実施しました。調査は,目視,触診,打診による調査,レジストグラフによる測定及び有識者等へのヒアリング等により行いました。

【調査結果】

・目視,触診により,多数のカビの発生や木材の柔化現象を確認した。

・東日本大震災の津波の影響により,船底の船の背骨に当たるキールが「へ」の字に変形しており,船体全体に歪みが生じており,それにより,甲板の雨水が船内に漏水し,腐朽の進行を助長している。

・レジストグラフ測定の結果,肋骨部分に著しい腐朽が見られ,造船設計時点と比較すると,必要強度が著しく低下していることから,木造船の通常寿命の限界域まで達しているものと判断できる。

・このまま腐朽が進行すれば,次回の乾ドック検査ではバラスト(船体のバランスを保つために船底に乗せている重り)の重さに耐えられず,船体が崩壊する危険性がある。

【報告内容】

これらのことから,復元船の現況として,以下の報告がなされました。

・外観は,日々のメンテナンスにより,問題がないように見えるが,構造体(肋骨)の腐朽はかなり進行しており,必要強度が著しく低下しているため,危険性が非常に高いと判断される。

・船舶の検査を行う管轄官庁の担当者,メンテナンスを行う船舶技術者及び船舶有識者等の意見を集約すると,直ちに崩壊等はしなくとも,現状では後5年はもたないとの見込みである。

<部位別状況>
部  位状  況
甲   板多数の雨漏りが発生
外   板多数のカビの発生,木材の柔化現象,板接合部数十か所より雨水等の漏水
肋   骨腐朽が著しく進行しており,新造船設計時点の必要強度の約3割程度の強度しか有していない。
キ ー ル「へ」の字になり船体全体に歪み
マ ス トミズン(後方部)マスト及びバウスプリット(最先端部)の腐朽進行

  <肋骨の状態>            <外板部の状態> ※白い部分はカビ                        
船の状態船の状態

 

 

 

 

 

 

【維持管理方法の検討】

 以下の表に記載する維持管理方法検討案が示されましたが,いずれの案も,「経費は概算」であり,さらに「増額となる可能性がある」こと,「補修等の方法については,その実現性を保証するものではないこと」などから参考程度に留めるものとなっています。

 また,中規模,大規模改修を行うためには乾ドックにする必要がありますが,現在,「ドックゲートが破損」しており,完全修理が不可能な状態となっていることから,これに替わる手立てが必要となること,また,「ドック内の海水を排水する際に,自重により船体が崩壊する可能性があること」,「船大工の確保が困難であること」,主構造部材(肋骨)の腐朽の進行が顕著であることから,「全面的な修復は船体構造上困難であること」,修復後の腐朽の進展を止めるためには「陸に上げ,屋内展示とする必要があること」などの根本的な課題が残されました。

<維持管理方法案>
区 分形 態延命措置内容場 所予想耐用年数費 用

現船

利用

(1)改修なし-

海上

3~5年程度 

(2)延命措置

(簡易)

○雨水の浸水を防ぐため,上部甲板全体に防水措置を施す。

3~5年程度

+α
3千5百万円

(3)延命措置

(中規模改修)

○雨水の浸水を防ぐため,上部甲板全体に防水措置を施す。

○船体の構造体である肋骨の強度低下による崩壊を防止するために,船体を固定し,補強柱の設置を行う。

○船体の安全性を確保するため,船底にあるバラストを撤去し,それに伴いマストの軽量化等を行う。

 

陸上

10年程度2億4千万円

(4)延命措置

(大規模改修)

○雨水の浸水を防ぐため,上部甲板全体に防水措置を施す。

○船体の構造体である肋骨の強度低下による崩壊を防止するために,船体を固定し,補強柱の設置を行う。

○船体の安全性を確保するため,船底にあるバラストを撤去し,それに伴いマストの軽量化等を行う。

○外板は全て取り替え,内部構造体の肋骨は外板を固定できる程度の補修を行う。

10年程度

+α
10億円

復元船の今後のあり方検討委員会(平成28年6月から平成28年11月まで)

 慶長遣欧使節船協会内に関係16団体の代表等で構成される「慶長使節船復元船サン・ファン・バウティスタの今後のあり方検討委員会」が設置され,県による現況等調査の結果や保存科学の手法による修復・保存の可能性の検討結果をもとに,4回にわたって協議いただき,県に対し以下の提言がなされました。

 「提 言」

1 復元船サン・ファン・バウティスタは,東日本大震災から10年目にあたり,また,慶長使節帰国400年,東京オリンピック・パラリンピック開催などの画期となる平成32年(西暦2020年)まで,改修なしのままの状態で展示を継続できるよう努められたい。その後,解体せざるを得ないが,内外の関心が集まるこの間の維持管理,活用に関しては,必要に応じた措置を講じられたい。

2 中核になる復元船を失う宮城県慶長使節船ミュージアム及び石巻市サン・ファン・バウティスタパークについては,20年の実績をもとに,更なる新事業展開を図るための検討を,県,石巻市をはじめ関係団体において,復元船解体時期を勘案しつつ鋭意進められたい。

 なお,「慶長使節船復元船サン・ファン・バウティスタの今後のあり方検討委員会」で委員から提案のあった保存手法等について,県が調査した結果は以下のとおりとなっています。

(1) 保存科学の手法による修復・保存の可能性について

 県の担当職員が平成28年9月16日に「公益財団法人元興寺文化財研究所」を訪問し,聴き取り調査を行った。当該研究所は国宝や重要文化財を含む日本全国の文化財の保存修復や調査研究を行っており,国内外の大学や研究機関とも連携し,多くの成果を上げている保存科学の分野ではトップクラスの機関である。

【調査結果】

・修復は,「脱塩」・「乾燥」・(燻蒸)・(防錆)・「補修」の過程を経る。

・「脱塩過程」においては通常,海水による塩分を除く作業として,イオン交換水やPH10前後のアルカリ水溶液などの溶液中に浸し,塩化物イオンなどを溶出させる。水の交換は1週間に1回程度。イオンクロマトグラフィーで定期的に塩化物イオンなどの濃度をチェックしながら水の交換を行う。イオン交換水の代わりに水道水や川の水を濾過して利用することや,屋外でアルカリイオン水をかけ続けて脱塩を行う例もある。

・「乾燥過程」では自然乾燥,又はカビ発生防止のための送風による半強制乾燥を行うこととなるが,風雨にさらされないよう覆い(建屋)が必要となる。

・「補修過程」では,樹脂の注入により木材を固化する含浸及び欠損・欠落した部分の構造体の補強が必要となる。含浸は,木材の劣化要因となる塩分,水分を除くための措置をした上で,アクリル樹脂などの注入作業を行うことになる。なお,水分を含んでいる状態では溶剤が浸透しないため,脱塩・乾燥の過程は不可欠である。

・樹脂の注入は形状保持が目的であり,根本的な構造体の強化にはならない。そのため,強度については,現在の強度の20%から30%程度の増加しか見込めないと考えられる。また,欠損・欠落した部分の構造体の補強を行うためには船大工の技術が必要となる。

・その他の作業として,虫害への対処が必要な場合は燻蒸処理を,鉄製の釘などを使用している場合は防錆の処理も必要となる。

【復元船の修復・保存の可能性についての検討】

・「脱塩作業」に当たっては,ドックを水槽として使用するため,海水を完全に遮断するための措置が必要となるが,現在,ドックゲートは破損・修理不可能なため,海水を遮断するための新たな措置が必要となる。また,復元船のような巨大なものを脱塩した事例はない。

・「乾燥作業」では,乾ドックにした上で,マストの高さに合わせた覆いの整備,若しくはマストを撤去した上での覆いの整備が必要となる。また,乾ドック状態において復元船が自重で船体が崩壊しないようバラストの撤去が必要となる。

・「修復作業」では,樹脂の注入は現状保持が目的であり,根本的な構造体の強化にはならない。復元船の主要構造部である肋骨の強度は,「復元船の現況等調査」によると建造当初の3割程度であることから,50%程度までの強度の強化は見込めるものの,強度不足の状況は解消できない。

・また,欠損・欠落した部分の構造体の補強を行うためには船大工の技術が必要となるが,船大工は現在ほとんどいない。

・さらに,経費及び修復期間については,前例がないため算定できないが,膨大な費用と相当な期間を要すると考えられる。

【検討結果】

 以上から,保存科学の専門的な手法を持ってしても,復元船の修復・保存は,現実的には極めて困難であると考えられる。

 

(2) 喫水線より上は木造で残し下は鉄製にした場合の保存の検討について

 復元船の状態を把握している造船会社から意見を聴取したところ,以下の回答を得られた。

【調査結果】

・船体は喫水線より上の部分も下の部分同様に腐朽が進行していることから,復元船で活用できそうな部材は,震災後に交換したメインマスト,フォアマスト,ヤード,ロープ程度であり,特に,ミズンマストとバウスプリットは腐朽が進んでいるため再利用できない。

・この方法を取る場合,部材全てにナンバリングを行い,解体し,部材毎に状態を確認し,再利用できるかどうか検証を行った上で,設計を行い,使えない部材については新たに作り直した後に組立を行うことになる。

・このことから,新造するより期間と費用がかかる。

【検討結果】

 以上の調査結果を踏まえると,喫水線より上は木造で残し下は鉄製として修復・保存することは,現実的に極めて困難であると考えられる。

復元船の今後のあり方に関する県の方針の決定(平成29年8月)

 復元船に係る今後の方針

1 慶長使節船復元船サン・ファン・バウティスタを木造船のまま修復し,保存していくことは断念する。

2 復元船は,日々のメンテナンスを丁寧に行い,東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年まで展示する。

3 (仮称)「慶長使節船ミュージアムの今後のあり方検討委員会」を立ち上げ,2020年以降のサン・ファン・バウティスタ及びサン・ファン館について具体的に検討していく。

 復元船の修復・長期保存の可能性を探るため,「復元船の現況等調査」の結果を踏まえ,有識者へのヒアリング,保存科学の手法やサンタ・マリア号(神戸市)やヴァーサ号(スウェーデン)などの国内外の木造船の事例についての調査等(※)を行ってきましたが,この結果,「修復には高度な技術と煩雑な手順,相当な期間を要すること」,「船大工の確保が極めて厳しいこと」,「腐朽が著しく船体が修復に耐えられない可能性があること」,「ドック等付帯施設の修繕」など,様々な課題が明らかとなりました。

 また,仮に修復が可能だとしても,「長期間にわたり保存できる保証がないこと」や「多大な維持費が発生することが予想されること」から,史実に忠実に再現した木造船のまま修復し保存することは断念せざるを得ないとの結論に至りました。

 なお,復元船は慶長遣欧使節の偉業を示す象徴的な存在であり,平成29年度の「伊達政宗公生誕450年記念事業」,平成32年の「東京オリンピック,パラリンピック」等に国内外から多くの方々が本県に訪れることを考慮し,平成32年(2020年)までは日々のメンテナンスを丁寧に行い,展示を継続していくこととしました。

※国内外の木造帆船の保存事例

 国内外の木造船の保存事例について,有識者である公益財団法人日本海事科学振興財団の学芸員(調査役)からの聴き取り,木造船を管理する機関への訪問,電話やメール等による調査を行いました。なお,海外の4事例(ヴァーサ号(スウェーデン),ビクトリー号及びメアリーローズ号(イギリス),メイフラワー2世号(アメリカ))についてメールや電話で照会しましたが,残念ながらヴァーサ号以外からは回答を得られませんでした。

(1)復元帆船「サンタ・マリア号」(神戸市)

・復元帆船「サンタ・マリア号」は,コロンブスのアメリカ大陸到達500年を記念して,平成4年にバルセロナの造船所において復元建造され,神戸まで大西洋,太平洋を航海した船である。

・神戸市は,海運,造船における貴重な財産として保存・活用し,海事思想の普及と青少年の教育の場とすることを目的に,建造した財団法人サンタ・マリア協会より同船を譲り受け,ハーバーランドやメリケンパークにおいて展示してきた。

・しかし,経年による船体の腐朽や劣化が進み,2度にわたる大規模修繕を実施してきたものの,損傷は顕著化し,現状のまま展示するのは困難になり,メリケンパークを訪れる市民や観光客の安全確保のため,建造から22年目の平成25年に同船を解体し,現在,船体の部材などをモニュメントとしてメリケンパーク内に保存・設置している。

・サンタ・マリア号は大型木造船であり,建造年も復元船と同時期であることから,平成28年7月1日に県の担当職員がサンタ・マリア号の所有者である神戸市を訪問し,聞き取り調査を行った。

【調査結果】

・神戸市が財団法人から寄贈を受け,平成5年にハーバーランド内水路に係留し,海上展示していたが,平成8年に乗船不可としメリケンパークに陸上保管とした。

・経年による船体の損傷が顕著となり,平成10年と平成16年の2度にわたる大規模補修を実施した。また,平成16年の改修時に失火により船体の4分の1を消失し,一部をFRP素材とした。

・平成23年に老朽化が問題となり(船体の腐朽が見ただけで分かる程深刻で,マスト部材の半分が腐っている状況。),補修工事の見積書を徴収したところ,補修費が約1億3千万円と高額であったため,補修は現実的ではないと判断し,平成24年に検討し,メリケンパークを訪れる市民・観光客の安全面を確保するため。解体することとし平成24年度末に解体方針を決定・公表した。

・解体後の対応として,建造当時のプロジェクトの偉業継承や海事思想の普及等を図るため,メインマストの見張り台や碇等をモニュメントとしてメリケンパーク内に設置し,メリケンパーク内の神戸市海洋博物館内にサンタ・マリア号の建造・航海の記録映像を放送している。

(2)ヴァーサ号(スウェーデン)

 ヴァーサ号の管理者であるヴァーサ博物館からは,「ヴァーサ号は,300年以上海底に沈んでいた木造船を引き上げ修復・保存している事例であり,サン・ファン・バウティスタの維持管理の検討事例にはなじまない」との回答を得た。なお,ヴァーサ号の事例について,文献等に基づいて調査した結果は以下のとおりである。

【調査結果】

・ヴァーサ号は,スウェーデンで建造された木造帆船であり,1628年の処女航海の途中で転覆。船体は1961年に引き揚げられ,現在まで56年が経過しているポリエチレングリコール(PEG)で処理された最初の重要な遺構である。

・ヴァーサ号と復元船の大きな相違は,ヴァーサ号の船体の良好な保存状態が挙げられる。

・木造船を腐朽させる要因の主なものとして,腐朽菌とフナクイムシがある。腐朽菌が活動するためには,空気と水分を必要とし塩分を嫌う。一方フナクイムシはある程度温度がある海水中でしか活動できない。

・ヴァーサ号はバルト海で沈没したが,バルト海は海水温度が低く,塩分濃度も低いためフナクイムシが生存できなかった。また,ヴァーサ号のかなりの部分が嫌気的な泥に覆われていたとともに,酸素を消費するゴミが近くに捨てられていたため周囲の海水が酸素不足の状態であったことから腐朽菌による分解を免れることができた。さらに,ヴァーサ号は,耐久性の優れたオーク材の心材を主な材料として建造され,新造状態の非常に良好な状態で海底に333年間沈没していた。

・これらのことから,ヴァーサ号は建造直後の健全な状態のまま引き上げられたと考えられる。

・ 一方復元船は風雨にさらされ続け,十分な陸揚げ乾燥も行ってこなかったこと,大津波の影響で船体に歪みが生じ、雨水が船内に入り込むなど腐朽菌が活発に活動できる状況にあり,腐朽が進んだ。また,ドックゲートが破損したことから,ドック内にフナクイムシが入り込み腐朽に拍車をかけた。

・このようにヴァーサ号と復元船とは、回答があったとおり船体の状態が違いすぎるため,検討事例としてはなじまないものと考えられる。

慶長使節船ミュージアムの今後のあり方検討委員会(平成29年8月~平成31年2月)

 後継船のあり方,復元船のアーカイブデータ(動画・静止画,3次元データ)の活用,誘客促進に向けた方策などについて,関係11団体の代表等により6回にわたって協議しました。

慶長使節船ミュージアムの今後の整備方針の決定(平成31年2月)

1 整備方針

 「原寸大の迫力を上回る魅力あるミュージアムへの転換」

 慶長使節船ミュージアムを牡鹿半島の玄関口として位置付け,周辺の観光資源や周辺地域との連携を図り,船,ミュージアム,パークの一体的な活用による賑わいの場を創出することで,慶長遣欧使節の偉業の継承,海洋文化の振興,交流人口の拡大に貢献する。

2 個別の方針・取組

 後継船は4分の1大(FRP製)で復元,VRと展示の工夫で規模感を補完 等

3 具体化に向けた対応

 ワーキンググループを設置して具体策を検討

慶長使節船ミュージアムの今後の整備方針 [PDFファイル/239KB]

改修基本計画ワーキンググループ(令和元年5月~令和元年10月)

 慶長使節船ミュージアムの新たな展示計画,施設計画等について,関係10団体の代表等により6回にわたって協議、検討を行いました。

宮城県慶長使節船ミュージアム改修基本計画策定(令和2年3月)

1 基本理念

 「サン・ファン・バウティスタ号を取り巻く歴史と,牡鹿半島の風土・自然の魅力を引き出し,地域に愛されるサン・ファン館への再生」

2 個別の方針

(1) 誘客

 サン・ファン館の魅力を地元にアピールし,拡散・循環を通して,国内外への「偉業の伝承」の発信につなげる。

(2) 展示リニューアル

 後継船を主軸に復元船の部材展示やデジタルコンテンツ等の活用で復元船の迫力を補完しつつ,地域の自然・風土を活用した体験型展示等を通して歴史,帆船・海洋文化,造船技術を継承する。

(3) 後継船整備

 展示の主軸とし,約400年前の大航海時代の帆船・海洋文化と,26年前に船大工が蘇らせた造船技術のシンボルとする。

(4) 復元船解体・再利用

 26年前に船大工が蘇らせた復元船の原寸の規模感や迫力,質感を補完しつつ,復元船部材の再生を通して思いを巡らす端緒とする。

宮城県慶長使節船ミュージアム改修基本計画(概要版) [PDFファイル/458KB]

宮城県慶長使節船ミュージアム改修基本計画 [PDFファイル/3.41MB]

リニューアルの概要とスケジュール

 宮城県慶長使節船ミュージアム改修基本計画の内容に基づき,具体的に事業を進めるため,令和2年度に基本設計を実施しました。

展望棟の改修と展示製作

○ロビー

ロビー  展示テーマ 「歴史・風土・産業・民芸…多様な文脈が絡み合う牡鹿半島」

  牡鹿半島の歴史や風土などについて壁面パネルで紹介

 

 

 

 

○常設展示室(導入部)

展示テーマ 「海を拓いた伊達政宗の挑戦」

・慶長遣欧使節の派遣に至る背景を大型年表グラフィックで解説

・造船や慶長遣欧使節に関わった人々を紹介し,出帆シーンをパノラマグラフィックで再現

常設展示導入部1常設展示導入部2

○常設展示室(メイン部)

常設展示メイン部 展示テーマ 「慶長遣欧使節の旅」

 サン・ファン・バウティスタ号の航海ルートや慶長遣欧使節の目的,ローマ教皇謁見シーンなど,ジオラマやパネルで紹介

 

 

 

○シアタールーム

シアタールーム シアタールーム上映内容

  (1) 夢の果てまでも

  (2) 二つの大津波とサン・ファン・バウティスタ

  (3) VR船内ツアー

  (4) 支倉常長西方見聞録 支倉常長が見た世界(新規制作)

 

ドック棟の改修と展示製作

○ドック棟 東ウィング

ドック棟東ウィング 展示テーマ 「”和”の造船技術と牡鹿の風土」

  サン・ファン・バウティスタ号の復元までの流れや造船技術などの一連の物語を大型グラフィックで紹介

 

 

 

○ドック棟 西ウィング

ドック棟西ウィング 展示テーマ 「”洋”の帆船文化と航海」

  大航海時代の帆船文化や船内・船上での暮らしを復元船の部材を活用して紹介

 

 

 

○ドック広場の展示

ドック広場展示 4分の1スケールで復元した船(FRP製)を展示。イベント時には帆を広げます。滑車体験、ロープワーク体験、帆船操作などの体験コーナーを設けます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スケジュール

スケジュール

事業費

<整備方針等を踏まえたリニューアル>  ※今後の詳細設計等により変更となる場合があります。

区 分

事 業 費 (税抜)

予 算 措 置
復元船の解体等2億5千万円令和3年度
後継船(4分の1スケール・FRP製)の製作5億8千万円令和4年度~令和5年度
展望棟の改修・展示製作5億円令和4年度~令和5年度
ドック棟の改修・展示製作7億円令和4年度~令和5年度
その他8千万円令和4年度~令和5年度
21億円 
<設備の老朽化対策>  ※今後の詳細設計等により変更となる場合があります。
区 分事 業 費 (税抜)予 算 措 置
昇降設備の更新6億8千万円令和4年度~令和5年度

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