掲載日:2013年2月27日

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生誕100年/追悼 彫刻家 佐藤忠良展

「人間」を探求しつつけた表現者の歩み

展覧会概要
会期: 2012年11月23日(金・祝)–2013年2月24日(日曜日)
休館: 月曜日(ただし12月24日,1月14日,2月11日は開館)、12月25日-1月11日,1月15日,2月12日
料金: 一般1,000円(900円),学生500円(400円),小・中学生,高校生300円(200円)
( )内は20名以上の団体料金
主催: 宮城県美術館,読売新聞社,美術館連絡協議会,ミヤギテレビ
後援: 仙台市教育委員会,NHK仙台放送局,東北放送,仙台放送,東日本放送,Date fm,ラジオ3
協力: 株式会社SDアート
協賛: ライオン,清水建設,大日本印刷,損保ジャパン
助成: 芸術文化振興基金

※この展覧会は宝くじ収益金によって助成されています。

佐藤忠良は1912(明治45)年7月4日に宮城県で生まれ、2011年3月30日に東京都杉並区のアトリエで98年の生涯を閉じました。一周忌となる本年は生誕100年の年でもあり、この機に、宮城県美術館の特別展示室で回顧展を開催いたします。

この展覧会では「リアリズム」という視点から佐藤の創作活動を再検証します。学生時代から人間像ばかりをつくり続けてきた佐藤忠良の制作の基本は、写実です。戦後、抽象美術の台頭とともに、それまでの写実彫刻は、具象彫刻と呼ばれるようになり、写実の概念も拡がります。佐藤忠良の創作は、こうした具象表現の歩みと重なりますが、独自の作風を確立する過程を「写実主義」という観点でふり返ってみます。

リアリズムには、もうひとつ「現実主義」という訳語もあります。佐藤は、市井の労働者をモデルにした頭像など早くから社会的テーマを扱い、また絵本や美術教科書の出版にも関わり、現実社会に向けた表現活動を実践してきました。社会と美術、社会と美術家という問題について、多様な作品群を通して、この彫刻家の芸術観と社会観にも迫ります。

《群馬の人》や《帽子・夏》など各時代の彫刻の代表作を網羅するとともに、戦前からの絵本や、装幀、挿絵を担当した戦後の雑誌などの出版物、依頼によって制作したトロフィーやメダル、肖像彫刻の石膏原型など、歿後に宮城県に寄贈された初公開の資料などを含めて、創作表現活動の全容を紹介します。

関連事業

講演会:「父 佐藤忠良を語る」

概要
講師: 佐藤オリエ(女優)
日時: 11月23日(金・祝)午後1時30分–
会場: 講堂
料金: 無料
お申し込み: 不要(ただし300席・先着順)

対談:「佐藤忠良先生を語る」

概要
対談者: 笹戸千津子(彫刻家)
山根 基世(「ことばの杜」代表、元NHKアナウンサー)
日時: 12月9日(日曜日)午後1時30分–
会場: 講堂
料金: 無料
お申し込み: 不要(ただし300席・先着順)
共催: 「佐藤忠良先生を語る会」宮城県実行委員会

まちなか美術講座:「佐藤忠良が遺したもの」

概要
講師: 三上 満良(当館学芸員)
日時: 2月2日(土曜日) 午後1時–2時30分
会場: 東北工業大学一番町ロビー4階ホール
料金: 無料
お申し込み: 不要
  講演会/講座|平成24年度まちなか美術講座

公開制作 「塑造彫刻・立像をつくる」

会期中の土曜日・日曜日を中心に、心棒作りから石膏取りまで、塑像彫刻の制作過程を公開します。

概要
講師: 宇佐美明(彫刻家)
会場: 創作室
  詳しくはこちら 平成24年度公開制作(新宮晋|宇佐見明)

展示解説

概要
講師: 当館学芸員
日時: 12月15日(土曜日)午後2時–
1月19日(土曜日)午後2時–
2月16日(土曜日)午後2時–
会場: 2階展示室入口に集合
お申し込み: お申込みは不要ですが、特別展観覧券が必要です。

《群馬の人》 1952年

《群馬の人》 1952年

『おおきなかぶ』絵本原画

『おおきなかぶ』絵本原画 1962年

《ボタン(大)》

《ボタン(大)》 1967~69年

《自画像 六十歳》

《自画像 六十歳》 1972年

《森繁久弥像》(石膏原型)

《森繁久弥像》(石膏原型) 1982年

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