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第三百七十五回宮城県議会知事説明要旨

印刷用ページを表示する 掲載日:2020年9月23日更新

令和2年9月23日

 

 

第三百七十五回宮城県議会知事説明要旨

 本日ここに第三百七十五回宮城県議会が開会され、令和二年度一般会計補正予算案をはじめとする提出議案を御審議いただくに当たり、最近の県政の動きと議案の概要を御説明申し上げます。

 初めに、新型コロナウイルス感染症対策についてであります。

 今年の夏は、感染拡大防止等の観点から仙台七夕まつりをはじめとする県内各地でのお祭りやイベントが相次いで中止となり、非常に寂しい夏となりました。併せて、帰省の自粛もあり、交通機関の利用が低調であったことなど、県内経済へ及ぼす影響が大いに懸念されるところです。

 全国的に新型コロナウイルスの感染が再拡大する中、本県でも六月中旬以降、断続的に新規感染者が確認され、県内で複数のクラスターが発生するなど感染が拡大しており、依然として予断を許さない状況が続いていることに変わりはありません。県では、県内の感染状況を把握し、県内医療機関等と調整を図りながら、必要な病床や宿泊療養施設を確保するなど、医療提供体制の強化に努めているところであります。

 県民の皆様には、改めて一人ひとりが三つの密を徹底的に避けるとともに、感染拡大を予防する「新しい生活様式」を日常生活の中に取り入れていただくよう御協力をよろしくお願い申し上げます。

 また、この感染症への対策財源を捻出するため、先の定例会で御説明したとおり、全庁を挙げて事務事業の見直しを実施いたしました。見直しに当たっては、東日本大震災からの復旧・復興事業は、引き続き最優先で取り組むこととし、県民生活や地域経済への影響に十分配慮しながら、内部管理経費を中心に幅広く検討を行った結果、十億円を超える財源を確保したところであり、今後の感染症対策などに活用してまいりたいと考えております。

 七月に開催見送りを決定した「第四十回全国豊かな海づくり大会」については、関係機関との調整の結果、来年度、本県での開催が決定しました。この決定に当たり、御協力いただきました関係者の皆様に深く感謝申し上げますとともに、改めて来年度の大会が本県水産業の持続的な発展と明るい未来を体感していただけるものとなるよう、鋭意準備を進めてまいります。

 また、来年夏に延期された東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会に関しては、機運醸成のための取組や都市ボランティアの運営等を円滑に実施するため、今議会において債務負担行為の設定を計上しております。

 このところの景気動向については、四月から六月期の国内総生産の速報値では、個人消費や輸出などの大幅な落ち込みから、物価変動の影響を除いた実質成長率が年率換算で過去最大の下落となりました。緊急事態宣言による経済活動の停滞の影響が如実に反映されたものであり、改めて新型コロナウイルスが我が国経済に深刻な打撃を及ぼしたことが鮮明となりました。また、月例経済報告によると、感染症の影響により景気は依然として厳しい状況にあるものの、持ち直しの動きも見られるとされ、先行きについては、社会経済活動のレベルを引き上げていく中で、各種政策の効果や海外経済の改善もあり、持ち直しの動きが続くことが期待されるが、感染症が内外経済に与える影響に十分注意する必要があるとされており、景気の見通しは依然として不透明であると考えております。

 次に、震災復興計画の推進と宮城の将来ビジョンの実現に向けた取組状況についてであります。

 先日、連続在職日数が歴代最長を記録した安倍政権が幕を閉じました。安倍前首相は、「東北の復興なくして日本の再生なし」とし、東日本大震災の被災地を度々視察され、震災からの復興に強いリーダーシップを発揮されました。安倍前首相には心から感謝を申し上げますとともに、新政権にも、復興の完遂に向けた支援の継続と地方創生の実現に向け、力を尽くしていただきますよう要望いたします。

 七月に開催された国の復興推進会議において、「令和三年度以降の復興の取組について」が決定されました。令和三年度から令和七年度までを「第二期復興・創生期間」と位置付け、本県を含む地震・津波被災地域では、心のケア等の被災者支援をはじめ、今後も一定の支援が必要な事業に取り組み、復興の完遂を目指すとともに、コミュニティを再生し、持続可能で活力ある地域社会を作り上げていくとされています。この考え方に基づいて、七月に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針二〇二〇」、いわゆる「骨太の方針」に必要な財源を確保することが明記されたほか、復興特区税制についても、沿岸十五市町に対象を絞って、適用期限が延長される見込みとなりました。

 このように国から来年度以降の支援の在り方及び必要な財源確保が示されたことを踏まえ、県では、復興の完遂を目指し、引き続き総力を挙げて取り組んでまいります。

 次期総合計画の策定については、宮城県総合計画審議会での審議のほか、タウンミーティングや県民意識調査等により幅広い意見聴取を行い、七月に「新・宮城の将来ビジョン(中間案)」を公表いたしました。その後、先月中旬までパブリックコメントや市町村等への意見照会を実施し、審議会答申に向けた作業を進めているところであります。答申後、最終的な調整を経て、次期定例会において「新・宮城の将来ビジョン」関係議案を御審議いただく予定としております。

 老朽化が進む高等技術専門校については、七月下旬に宮城県職業能力開発審議会より、現在の五校を一校に集約する旨の答申を受けました。今後、地元関係者との意見交換を行いながら、今年度中に整備計画を策定いたします。

 県立がんセンターについては、昨年十二月の有識者によるあり方検討会議の報告書において、目指すべき方向性として、がんを総合的に診療できる機能を有する病院の実現に向け、他の医療機関との連携・統合の検討などが示されました。県では、これを受け、東北大学等から助言をいただき、先月、県立がんセンターと東北労災病院、仙台赤十字病院との連携等に向けた協議を正式に開始しました。年内に一定の方向性が示せるよう関係者との協議を鋭意進めてまいります。

 仙台空港の運用時間の延長については、先月、地元自治体及び空港関係者との意見交換の場において、今後は騒音対策に加え、地域振興策についても更に議論を深めていくことといたしました。引き続き地元の皆様との丁寧な意見交換を重ね、二十四時間化の実現を目指してまいりたいと考えております。

 現行の課税期間が今年度末までとなっている「みやぎ環境税」については、依然として温室効果ガスの排出量が東日本大震災前を上回っていることや野生鳥獣被害が増加していること、脱炭素社会の構築や気候変動への適応等の新たな課題も生じていることなどの状況を踏まえ、引き続きこれらの課題に対応するため、このたび課税期間を五年間延長し、財源を確保することが必要と判断いたしました。現在、パブリックコメントなどの手続きを進めており、次期定例会に条例改正案を提案する予定であります。

 東北電力女川原子力発電所二号機については、「女川原子力発電所二号機の安全性に関する検討会」から、五年以上に渡る議論を経て、七月二十九日に検討結果の報告をいただきました。先月には、女川町をはじめ周辺市町七か所において住民説明会を開催し、国の職員等から地域の原子力防災体制や発電所の安全対策などについて説明がなされました。

 また、先月六日には、私自身も女川町長及び石巻市長とともに女川原子力発電所を視察し、新規制基準への対応状況や重大事故が発生した際の安全対策などについて、自らの目で確認を行ってまいりました。

 今後、安全性検討会の有識者からの意見を参考に、女川町長及び石巻市長とともに、東北電力株式会社からの事前協議に対する回答の検討を進めていくほか、経済産業大臣からなされた再稼働に係る理解確保の要請への回答に当たっては、県民の代表である県議会としての御意思を十分に踏まえるとともに、立地市町をはじめとする県内全市町村長のお考えも伺い、総合的に判断してまいりたいと考えております。

 七月に示された国の「令和三年度予算の概算要求の具体的な方針」では、引き続き新型コロナウイルス感染症への対応が喫緊の課題であるとする一方で、来年度における予算をはじめとする対応について、現時点で予見することに限界があるとされ、具体的には、要求額は、基本的に対前年度同額、その上で、新型コロナウイルス感染症への対応など緊要な経費については、別途、所要の要望を行うことができるとされています。このことから、例年以上に国の予算編成の動向をしっかりと注視し、対処してまいります。

 地方財政の分野では、平成三十年度に閣議決定された「骨太の方針二〇一八」の中で、地方の一般財源総額について、令和三年度までは平成三十年度の水準と実質的に同水準を確保するとされており、この方向で調整が進むものと見込んでおります。しかし、昨年度の税収は、地方税については新型コロナウイルスの感染拡大前に好調であった企業業績等を反映して過去最高になったものの、国税は予算額を大きく下回り、地方交付税の原資が減少することとなりました。今年度は、税収全体の落ち込みが強く懸念されるほか、この傾向は来年度以降もしばらく続くことが見込まれ、地方財政を取り巻く環境は厳しさを増すものと思われます。県としては、国の動向を注視するとともに、全国知事会等と連携し、的確な地方財政措置が講じられるよう働き掛けを行ってまいります。

 今年度の歳入見通しは、普通交付税等が当初予算計上額を上回る見込みとなったものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響などにより、県税収入が法人関係税や地方消費税などで下振れする可能性が大きく、今後は景気の動向等を注意深く見守るとともに、より慎重な財政運営が必要であると考えております。

 今回御審議をお願いいたします補正予算案は、国の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金等を活用し、感染症対策や県内経済の再生に向けた施策を追加したほか、東日本大震災や令和元年東日本台風からの復旧・復興関連の事業を措置することとして編成したものであります。

 補正予算案の主な内容ですが、新型コロナウイルス感染症対策としては、PCR検査体制の更なる充実を図るとともに、季節性インフルエンザ流行期に向けて地域の実情に応じた発熱者の診療体制整備の支援、重点医療機関等における病床の確保に要する経費などを追加したほか、中小企業者等の資金繰りを支援するため、県制度融資の融資枠を拡大し、それに伴う損失補償や利子補給、保証料補助に要する経費を追加しております。また、ニーズが高い中小企業等の集客回復支援に要する経費を再度追加するとともに、県立高校の普通教室への空調設備の整備に要する経費を追加計上し、すべての県立高校への整備を進めてまいります。

 東日本大震災関連では、国の交付金を活用し、津波被災農地のほ場整備や復興関連道路の整備を進めてまいります。また、令和元年東日本台風関連では、阿武隈急行線の施設復旧等への助成のほか、被災した河川や林道の復旧経費を追加しております。

 なお、復興・創生期間の最終年度として、復興工事の適正執行及び早期完成を図るとともに、感染症対策においても県立高校や農業大学校の空調整備の適正な工期を確保するため、所要の繰越明許費を計上しております。

 以上、補正予算案の主な内容について御説明申し上げましたが、今回の補正規模は、一般会計で百六十五億一千百余万円、総計で百六十六億二百余万円となります。財源としては、国庫支出金八十九億九千九百余万円、県債七十二億八千八百余万円、地方交付税十億八千九百余万円などを追加する一方で、繰入金十八億八千八百余万円を減額しております。

 この結果、今年度の予算規模は、一般会計で一兆二千七百九十億八千百余万円、総計で一兆七千三百五十億一千九百余万円となります。

 次に、予算外議案については、条例議案十一件、条例外議案十件を提案しておりますが、そのうち主なものについて概要を御説明申し上げます。

 まず、条例議案でありますが、議第百三十六号議案は、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時基金を設置しようとするものであります。また、議第百三十八号議案及び議第百四十二号議案は、東日本大震災復興交付金基金及び地域医療再生臨時特例基金の失効期日をそれぞれ延長しようとするもの、議第百四十一号議案は、県が個人番号を独自に利用できる事務を追加しようとするもの、議第百四十五号議案は、石巻南浜津波復興祈念公園の新設に伴い、所要の改正を行おうとするもの、議第百四十六号議案は、令和元年東日本台風により被害を受けた者の県立学校における入学者選抜手数料の免除の期間を延長しようとするものであります。

 次に、条例外議案でありますが、議第百四十七号議案は、鳴瀬川水系のダム建設に係る基本計画について、議第百四十八号議案及び議第百四十九号議案は、財産の取得について、議第百五十号議案及び議第百五十一号議案は、工事請負契約の締結について、議第百五十二号議案ないし議第百五十六号議案は、工事請負変更契約の締結について、それぞれ議会の議決を受けようとするものであります。

 以上をもちまして、提出議案に係る概要の説明を終わりますが、何とぞ慎重に御審議を賜りまして可決されますようお願い申し上げます。