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「作品をみる」では、美術館にある作品と、それを受け取る私たちの感性とのつながりを考えました。特に立体としての彫刻をテーマに、皆で相談しながら、様々な作品を見ました。「粘土にふれる」では、粘土を触りながら、立体についての実験を行いました。陰刻という方法を利用して、顔のレリーフをかたちの裏側からつくってみました。
彫刻を中心にして、作品を見ることについて考える時間としました。初めに創作室で印象派を中心に美術の歴史について話をし、美術はある時点から個人の世界の感じ方を表すようになったこと、それ故にちょっと見ただけでは分からない方が自然なこと、だからこそ自分の感じたことを大切にしてほしいことを説明しました。
佐藤忠良記念館の展示室で彫刻を見る練習をした後は屋外に移動し、3人一組となり、班内で話をしながら最も変わっていると感じる彫刻を探しました。自分の感性からそのまま出てきたような、素直な言葉を大切にしながら、互いの感想を聞き合ったことで、参加者は楽しく作品に親しむことができました。
頭の中で立体的な像をイメージすることを目標に、水粘土を使った陰刻で、自分の顔面をつくることに挑戦しました。顔の凹凸も、その裏側からつくると難しいものです。参加者は鏡を見ながら自分の顔を観察し、その裏側を想像しながら水粘土を掘り進め、自分の顔の凹凸が再現できたと感じたところで石膏を流し込みました。
石膏が固まるまでの間は屋外彫刻を見に行き、彫刻作品とその周りの空間を観察しました。
固まった石膏を粘土から外すと、自分が掘った穴が顔のかたちとして現れてきました。思い通りにいかなかった部分も含め、参加者には不思議な経験となったようでした。
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