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ある性質を持った場所に合わせてモノを置くことを通じて、展示について考えるワークショップを行いました。
初めに美術館職員から、モノを場所に置くことについて説明をしました。私たちがモノを認識するときには、それが置かれている場所に基づいてその意味を判断します。そこで、館敷地内を探検し、様々な性質を持った場所を見つけた上で、そこにモノを1個から複数個置いてみることにしました。
アリスの庭の階段に木片と虫眼鏡を置いたり、佐藤忠良記念館へと続くピロティに洗濯ばさみ等の日用品を構成して置いたりなど、見た人がふと立ち止まるような「展示」を実践することができました。
作家の取り組みを紹介した後、今度は見付けた場所の性質に着目し、それを利用するプロジェクトを考えることに挑戦しました。鍵付きの傘立てに注目した参加者は、そこにメッセージを書いた紙片を漏斗状に丸めて差し入れるという展示を考えました。県民ギャラリーへと続く階段のある吹き抜けの空間にひかれた参加者は、地階にある緑の扉から視線を誘導するかのように発砲ロープを壁にはわせました。創作室テラスの階段と空の広がりに注目した参加者は、そこに参加者を並べ、一緒に簡単な振る舞いを行うパフォーマンスを行いました。
モノと場所の関係づくりに悩む参加者も見られましたが、場所からモノを考えるという普段とは異なる制作の思考を体験する時間となったようです。
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