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宮城県のイチゴ生産は,本研究所で育成した「もういっこ」と栃木県で育成された「とちおとめ」の2品種で作付面積の約9割が占められています。その中で,多収であるが年内出荷量の少ない「もういっこ」の作付面積は増加していますが,年内出荷できるがやや反収が少ない「とちおとめ」の作付面積が減少傾向にあり,県内ではクリスマス需要向けイチゴの生産量が減少しています。そこで,本研究所では年内早出し栽培に適し,果実が硬く輸送性の高いイチゴ品種の育成を目指しました。
大果で果実が硬く輸送性が高い「もういっこ」と,早出し栽培に適し,果実に光沢が有り,形質の優れる「とちおとめ」を2005年に交配して得られた実生苗から,選抜をくり返し,2016年に本県の気象条件と栽培環境に適した1系統を選びました。2017年3月にその系統を「にこにこベリー」と名付け,品種登録出願しました。
「にこにこベリー」は,「とちおとめ」と同様に年内早出し栽培に適し,全体の収量も多い品種です。また,果実は円錐形で果皮に光沢があり,果肉まで赤く,さわやかな味です。まだ試験段階のため作付面積は限られていますが,今後作付面積を増やし,県内のイチゴを宮城県オリジナル品種に変えられるように,栽培面から支援していきます。
写真 イチゴ新品種「にこにこベリー」の果実
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