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畑土壌の窒素成分に関連する診断項目のうち,通常測定されているのは硝酸態窒素ですが,いわゆる地力窒素といわれる,栽培中に土壌微生物の働きにより無機化する窒素成分も,作物は吸収しています。この地力窒素に相当する診断項目である「可給態窒素」を分析するには,温度30℃で4週間の培養期間が必要であるため,現実的にはあまり測定されていません。しかし,堆肥や緑肥など有機物の施用効果の一つは可給態窒素の増強なので,この量を把握することで施用量算定の一助とすることができます。
最近,(国研)農研機構から「畑土壌可給態窒素の簡易・迅速評価法」が提案されました。本法は,分析所要日数2日で高価な分析機器も必要としないため,農業改良普及センターあるいは生産者自身でも測定が可能です。本法を宮城県内の露地畑土壌で調査したところ,決定係数(R2)69%の関係が認められ,簡易指標としては充分適用できると考えられます。ただし,転換畑や黒泥土など,一部の地目や土壌タイプでは精度が悪い傾向であるため,今後,適用できる土壌範囲や,抽出時間・温度の誤差の許容範囲などを検討し,宮城県版の評価法を確立する予定です。
参考URL(農研機構のウェブサイト):
畑土壌可給態窒素の簡易・迅速評価法(外部サイトへリンク)
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