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宮城県畜産試験場では,平成29年度から新しい事業が始まりました。これは,宮城が誇る銘柄牛「仙台牛」の“おいしさ”の特徴を客観的に明示できる指標を探し,この指標によって「仙台牛」を他の銘柄と明確に差別化することで,販売や生産の拡大,地域の活性化につなげていこうという事業です。
近年,肉の“おいしさ”を加味した枝肉評価手法の開発が求められています。本事業では「仙台牛」の“おいしさ”の特徴を明らかにし,牛肉の“おいしさ”に係わる新たな育種指標の開発を行う予定です。
宮城県では,黒毛和種での遺伝情報(SNP情報)を用いたゲノム育種価の実用化に向けて,発育能力や産肉形質のSNP情報を明らかにして,種雄牛としての能力を把握する技術の開発を行っています。引き続き種雄牛候補や県指定の基礎雌牛,肥育牛などのデータを蓄積し,遺伝子評価の精度向上と実用化に向けて取り組みます。
優良な未経産牛から経膣採卵-体外受精(OPU-IVF)技術により受精卵を作出し,他の牛(受胚牛)へ移植すると,本牛の妊娠・出産より早い時期に複数の子牛を得ることができます。(図1)
また,移植前の遺伝子評価により高能力を期待できると判明した受精卵を受胚牛に移植することで,遺伝的に優良な形質を持つ牛を作出できます。
このように様々な技術を組み合わわせて種雄牛候補や繁殖雌牛を生産し,和牛改良速度の飛躍的な向上を目指します。
図1 和牛改良速度の向上
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