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平成26年仕事始め知事あいさつ

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年1月6日更新

平成26年1月6日
県庁2階講堂

1 はじめに

 新年おめでとうございます。

 平成26年の幕が開きました。皆さん、どのような抱負や期待を胸に新年を迎えたでしょうか。昨年の仕事納めでお話したとおり、いよいよ復旧期も残すところ3カ月、4月からスタートする再生期に向けて、これまでの取組の進捗状況と課題を検証し、今なすべきこと、しておかなければならないことをしっかりと認識し、しっかり講じてくことが必要です。

 特に、被災された方々が一日も早く自立して生活できる環境を取り戻すことができるよう、まちづくりや住まいの確保などの「生活の場の再建」、「被災された方々への日常生活への支援」、水産加工業をはじめとした「被災地の産業再生と雇用の場の確保」とともに「東京電力福島第一原子力発電所事故への対応」にも力を合わせて取り組んでいきましょう。

2 再生期に向けて

 さて、復興の取組を進めるに当たっては、「迅速な震災復興」とともに「宮城の将来ビジョン」の実現に向けた「創造的な復興」の実現が欠かせません。「創造的な復興」については、これまでも度々お話してきましたが、再生期を迎える新年に当たり、私たちを取り巻く情勢等を踏まえながらお話します。

 「宮城の将来ビジョン」では御承知のとおり「県民一人ひとりが、美しく安全な県土にはぐくまれ、産業経済の安定的な成長により、幸福を実感し、安心して暮らせる宮城」を将来像とし、復興を進めながらその実現を目指しています。こうした中で、今回の震災を経て、将来ビジョンの推進に当たって挑戦していかなければならない3つの大きなテーマが浮き彫りになっています。

 まず一つ目は、「人口減少、人口流出への挑戦」です。今回の震災では、沿岸被災市町の人口減少が大きくクローズアップされています。人口減少は、特に、仙台都市圏を除く地域において極めて深刻な問題となっています。

 二つ目は、「50年後の未来への挑戦」です。阪神・淡路大震災の際は、復興需要が数年で消失し、被災地の経済は長らく停滞し続けました。そうした経験を教訓として、復興需要後の経済の落ち込みを抑えるだけではなく、その対応策を新たな未来構築へのステップにしていくことも必要です。

 三つ目は、「東北再興への挑戦」です。全国で少子高齢化が進む中で、東北は全国で最も人口流出が多い状況がここ10年以上続いており、経済をはじめとして地域の衰退が懸念されています。一方、我が県の経済は、新幹線が青森まで延伸したことや高速バス路線の発達による消費活動のほか、自動車等の生産面でも東北各県と結びつきがより強固なものになってきています。宮城の発展は東北の発展なくしてあり得ない時代となっています。単に宮城県内のことを考えるだけでなく、東北全体を視野に入れて事に当たる必要があります。

 今お話しした3つの点は、次世代を見据えた「創造的な復興」を進めるに当たり私たちが普段から意識していかなければならないものです。水産業復興特区、仙台空港の民営化、東北地方への医学部新設、放射光施設の誘致などは、これら3つのテーマに対応すべく取り組んでいるものです。各分野、各地域においても先を見据え、本県の将来につながる政策・施策の推進ができるよう、日頃から十分に意識して職務に当たってください。

 震災の影響により私たちを取り巻く情勢が厳しさを増す中、「創造的な復興」は将来を見据えて現代社会を取り巻く諸課題を解決する地域づくりであり、それを成し遂げていくためには、「民の力」を最大限活かすとともに、新たな制度創設や財源確保などにも取り組んでいかなければなりません。そして、県民の総力を結集して力強く推進できるよう、取組の必要性や意義等を関係者としっかりと共有していくことが大切です。

 是非、県庁一丸となって、県民の皆さんとともに「創造的な復興」の実現に挑戦していきましょう。

3 国の施策や社会情勢への対応

 一方、国の動きに目を転じると、産業分野ではTPP交渉が進められており、農業政策の大きな柱でもあった減反政策の見直しの動きが出てきているほか、税と社会保障の一体改革も進められています。この他にも「日本再興戦略」に基づく産業競争力の強化や国家戦略特区などの動きも見られます。

 このように私たちの生活や地域を取り巻く情勢は大きな動きが見られ、復興を進める県内の経済や地域社会に様々な影響が予想されます。私たちの生活に様々な影響を及ぼす変化に対して、その負の影響を最小限にとどめるだけでなく、むしろ私たちの進める復興を後押しする力として上手に取り込んでいかなければなりません。新たな動きは、新しい手法を取り入れていくきっかけでもあります。こうした動きを将来の発展へのチャンスにしていけるよう、常にアンテナを高くして情報の収集に努め、宮城の将来に向けて、必要な対策は何か、復興の取組にどのように活かせるか、対応すべきかをしっかりと考えて仕事を進めてください。こうした努力を積み重ね、「創造的な復興」を着実に推進することで、「宮城」の未来を切り拓いていきましょう。

4 結び

 以上、我が県の復興に向けて正念場となる新年に当たり、日ごろの仕事を進める際の視点や意識の持ち方についてお話ししました。

 結びに、もう一点お話します。

 被災地の方々の一日早い復興を願う強い思いに応える使命感です。私たちは復興に取り組む中で、被災地の方々の思いを片時も忘れることなく持ち続けることが大切です。あの3月11日を経験した私たちだからこそ、「ふるさと宮城」の復興にかける熱い思いがあります。数百年に一度の震災を乗り越えて、何としても宮城の復興を成し遂げなければなりません。 県内では未だ10万人近い方々が仮設住宅等で不自由な暮らしを送っています。沿岸部の被災地では人口流出が続くなど、一日も早い復興が待たれ、一刻の猶予も許されない状況にあります。

 被災地の方々の願いをしっかりと受け止め、必ずや応えるべく、今年も元気に、そして、力強く「ふるさと宮城」の再生に向けて前へ、前へ進みましょう。

 復興が本格化し、ハードな一年になりますが、今年も「前向きな行動」、「明るさ」、「根性」、「知恵」、「風通し」でがんばっていきましょう。