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平成30年仕事始め知事あいさつ

印刷用ページを表示する 掲載日:2018年1月4日更新

平成30年1月4日
県庁2階講堂

1 はじめに

新年おめでとうございます。

東日本大震災から7回目の新年を迎えました。年末年始はゆっくり休めたでしょうか。職員の皆さんには、昨年も震災復興に全力を注いでいただき、ありがとうございました。

年末にもお話ししましたが、今年は、震災復興計画の「発展期」、復興の総仕上げの大切な3年間がスタートします。被災された方々が一日も早く復興を実感できるよう、きめ細かく支援していきましょう。

また、空港民営化など、「創造的な復興」の芽が育ってきています。宮城・東北がさらに魅力ある地となるよう、大きく育てていきましょう。

2 平成30年のトピック

私は、正月だからといって慣らし運転はしません。今日から全速力で駆け抜けるのでよろしくお願いします。

震災復興

まず、最優先課題の復旧・復興については、平成30年度内に全ての災害公営住宅が完成するようラストスパートをかけるとともに、新しいコミュニティーの形成支援や被災された方々の心のケア、汚染廃棄物の処理など、復興の進展に伴う課題への対応を進めていきます。

復興財源が約束されている期間は残りわずか、あと3年3ヶ月となりました。離半島部など復興事業の進捗に差が生じていますが、事業を期間内に終えられるよう、しっかりと取り組んでほしいと思います。

時間の経過とともに、残された課題は、所管が不明確なものや、複数の部署が関わって事業調整が難航し、解決が困難なものが多くなってきますが、改めて県庁一丸となって、県民の利益を最優先に、最短・最速で最適な答えを導き出すように努めてください。

これは震災復興に限りませんが、自分の立場・職位にこだわらず、課題があればフレキシブルに行動し、県民にありがたがられる存在になりましょう。いわゆる「三遊間のゴロを拾う」心構えでお願いします。

一方で、復興計画終了後にも継続して取り組まなければならないものがあります。被災された方々への心のケアや、コミュニティー再生支援などについては、長期的な支援が必要になります。支援のあり方のほか、その財源をどうやって確保していくのか、復興計画の先を見据えて、しっかりと対応していきましょう。

また、2年後の東京オリンピック・パラリンピック大会や豊かな海づくり大会に向けて、しっかりと準備を進めていくことも必要です。国内外から訪れる多くの皆様に東日本大震災からの復興と、支援への感謝をPRできるように頑張っていきましょう。

産業振興(放射光施設・農業・交流人口)

産業振興では、企業誘致や新産業創出につながる「東北放射光施設」について、来年度の国の予算要求に調査費が新たに盛り込まれました。誘致に向けて、今後ますます様々な方々との連携が重要になってきます。

また、農林水産分野では、秋に「だて正夢」が本格デビューします。昨年のプレデビューでは、もちもちとした食感が非常に好評でした。群雄割拠のブランド米市場で天下をとれるよう力をいれていきましょう。

交流人口の拡大に向けては、先月、仙台空港民営化後初の新規路線となる出雲線の開設が発表されたところです。これに加えて、現在、仙台空港で新たな旅客搭乗棟の整備が進められており、今年完成する予定です。空港運営会社と連携して、更なる新規路線の誘致に取り組んでいきます。

同時にインバウンド獲得に向け、「宮城オルレ」のコースを拡大するなど、地域の特性を生かした新しい観光地づくりを進めていきます。

また、地元の誘致が功を奏し、今年、石巻港に過去最大級の外国クルーズ船が寄航する予定です。県としても、これを契機にインバウンドの拡大に弾みがつくようしっかりと支援していきます。

教育(いじめ・不登校)

子どもが安心して学べる教育環境づくりも急務です。昨年の文部科学省の調査で、宮城県の不登校の割合は全国で最も高く、いじめ認知件数はワースト3位という結果でした。

心のケアハウスなどの支援の取り組みは徐々に成果が上がってきていますが、悩んでいる子どもが自己肯定感を持てるようにじっくりと話を聞いて、登校再開や自立を支援してほしいと思います。併せて、いじめ防止の取り組みや悩んでいる子どもの早期発見・早期対応など、いじめ・不登校を生まないための取り組みを進めていきましょう。

3 国の政策や社会情勢への対応

復興需要後の経済活性化

さて、平成27年度の県内総生産の速報値は実質値で約9.5兆円でした。復興需要に支えられている面もありますが、富県宮城の成果で、目標とする10兆円まであと少しのところまできました。

しかし、復旧・復興事業のピークが過ぎ、少子高齢化の進行と生産年齢人口が減少する中で、どうやって経済の持続的な成長を果たしていくのかが、重要な課題です。

現在、有効求人倍率は43年ぶりの高水準を記録しています。今後、ますます人手不足感は強まっていくでしょう。私は、経済成長を果たしていくには、深刻化している人手不足への対応がカギになると考えています。

人手不足・ダイバーシティ

人手不足はピンチですが、これをチャンスに変えて成長している企業があります。キーワードは「ダイバーシティ(多様性)」です。

それは、従来型の正社員だけでなく、子育て中の女性や高齢者、障害者、外国人など、多様な人材がそれぞれの事情・特性に応じて、その能力を最大限発揮できる機会を提供することです。

これは簡単なことではありませんが、この取り組みを人手不足の解消にとどまらず、イノベーションや新しい価値の創造につなげることができます。

経済産業省は、ダイバーシティの推進を経営成果に結び付けている、先進的な企業の取り組みを「新・ダイバーシティ経営企業100選」で紹介していますが、平成25年度から4年連続で、宮城県の企業が選ばれています。

100選で紹介されている県内企業の紹介

例えば、伝統工芸のたんす製造業では、人材を確保するため、未経験者でも従事できるよう工程を細分化し、さらに女性など多様な人材が活躍できるよう工程の見直しや道具の軽量化などを進めた結果、大幅な効率化と生産体制の拡大を実現しました。その他、製造部門と販売部門の連携を活発化させたところ、社員にコスト意識や経営参加意識が生まれ、生産量と売上が大幅に向上しました。

また、老舗のホテルでは、事務職員がレストランスタッフや宿泊客の出迎えを努めるなど、全ての従業員が部門の垣根を越えて柔軟に働ける環境を整備して効率化を図りました。この勤務環境が従業員の意識改革につながり、既成概念にとらわれない仕事の「カイゼン」やサービスの質の向上が提案されるようになり、収益拡大につながっています。

皆さんは、業務で多くの事業者と接する機会があります。この100選を参考に、取り入れられる事例がないか、事業者の方と一緒に考えてみてください。

多様な人材を活用して効率性を高め、新しい価値を生み出すことに成功した企業は、業績が良い上に、顧客満足度も従業員満足度も高くなります。そのような企業は、ブラック企業と対比して「ホワイト企業」と呼ばれます。今年は、県内にホワイト企業を増やして、宮城県が「ホワイト企業の県」と呼ばれるようにしていきましょう。

4 平成30年の仕事の進め方

職員の皆さんも、仕事の進め方にぜひダイバーシティ(多様性)の考え方を取り入れてほしいと思います。

年齢や性別、職歴などの背景が異なる職員が、タテ・ヨコ・ナナメ、さらには裏・逆さまから見た意見を集約すれば、新しい「気づき」が生まれて、これまでとは違う効果的な事業の進め方ができます。意見が認められた職員のモチベーションも上がります。

これを実現するためには、職位の上下関係なく、対等な立場で意見交換や議論ができる、風通しのよい職場づくりが必要です。

職員の柔軟な発想や知恵を生かして、さらには、県民や市町村、企業など様々な方々と連携して県政にイノベーションを起こし、成果を上げ、顧客である県民満足度も、職員満足度も高い「ホワイト県庁」にしていきましょう。

それともう一つ、子育てをしやすい職場づくりも大切です。子育て中の男性職員は主体的に育児参加しましょう。

管理職の皆さんは、男性にも女性にも、子育てしやすい職場づくりに努めてほしいと思います。そのために、生産性を高めて、限られた時間でしっかりと成果を出し、早く帰れる職場づくりをよろしくお願いします。

5 職員へのメッセージ

昨年の選挙で4期目の重責を託していただきました。年が変わって、また新鮮な気持ちでスタートを切りたいと思っています。

被災地では、今なお、約9千人の方々が仮設住宅で生活されています。被災された方々に1日も早く安心できる生活を送っていただけるよう、力を尽くしたいと考えています。それと同時に、失敗を恐れず、新しいことにどんどんチャレンジして、県民のために頑張っていきましょう。

それでは今年も“MACK2”で頑張っていきましょう。毎年お話ししていますので、“MACK2”の意味は分かっていると思います。

「前向きな行動力」のM、「明るさ」のA、「知恵」のCと、「根性」と「風通し」のKが2つで“MACK2”です。この“MACK2”で今年も1年乗りきりたいと思います。皆さんが頼りです。どうか、今年も1年よろしくお願いします。