ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ

平成24年仕事納め知事あいさつ

印刷用ページを表示する 掲載日:2012年12月28日更新

平成24年12月28日
県庁2階講堂

 1 はじめに

 仕事納めに当たり、職員の皆さんに、一言ごあいさつを申し上げます。

 東日本大震災から、はや1年10カ月が経過しようとしています。この大震災は、私たち宮城県に大変大きな被害をもたらしました。

 こうした中で、数百年に一度と言われるこの震災から、一日も早く復興を成し遂げるため、皆さんには普段から「平時ではない」との意識を持って職務に当たってもらっており、今年度は、11月現計で通常の2.5倍の予算規模となる中、日夜懸命に復旧・復興の業務に取り組んでもらいました。

 事業の量が平時を大きく超えるだけではなく、復旧・復興の仕事は被災された方々の生活に直接係わり、また、一刻の猶予も許されない緊張感の中での職務であることから、職員の皆さんには大変御苦労も多かったことと思います。日頃の奮闘に改めて感謝いたします。

 そして、復興という大きな目標に向かって取り組む私たちは、全国の多くの方々に支えられていることを決して忘れてはなりません。今年も全国から多数の職員の方々に私たちと共に本県の復興の仕事に取り組んでもらいました。このような人的な御支援、震災廃棄物の受入れなどオールジャパンの体制で私たちは支えられていることに感謝の念でいっぱいであります。

2 今年を振り返って

 さて、今年は、復興元年として、復興に向けたスピードを加速しなければならない年でした。

 復旧期3年間の復興の進め方を示す「宮城の将来ビジョン・震災復興実施計画」を3月に策定し、全県を挙げて復興に取り組んでまいりました。その中で皆さんお一人お一人、また、それぞれの職場での今年一年間を振り返って、どのような思いで仕事納めを迎えられたでしょうか。

 今年は、2月に発足した「復興庁」と協力しながら、復興特区制度や復興交付金など国が創設した制度と財源を最大限に活用して復興に取組んできました。また、「ものづくり産業特区」をはじめとして、13件の特区認定を受けたほか、今回の震災関係では全国で初となる岩沼市玉浦地区の防災集団移転など復興に向けたまちづくりも各地域で動き出しました。

 しかしながら、被災者の生活再建、復興のまちづくり、地域経済の立て直しなどの本格的な復興は、緒に就いたばかりであります。さらには、東京電力福島第一原子力発電所事故に関連する影響への対応も進めていかなければなりません。

 一方で、今年は明るさを感じる出来事も多くありました。今年7月にはトヨタ自動車東日本が発足したほか、10月には、県外から多くの方々が参加される中で、ねんりんピックが開催され、成功を収めることができました。このほか、Jリーグで第2位の成績を収めたベガルタ仙台の大躍進やロンドンオリンピックでの宮城県ゆかりの選手の活躍は、私たちに大きな勇気を与えてくれるなど,希望の光となりました。

 また、先般行われた衆議院総選挙により政権が交代し、新しい政府が動き出したところです。これまで以上に、被災地の実情を十分に踏まえ、被災地の私たちと共に復興に取り組んでいただけることを期待しております。

3 心掛けてもらいたいこと

 ここで、これからの復興にあたり、皆さんに心掛けていただきたいことを4つお話しいたします。

 1つ目は市町村への対応です。被災市町村は、それぞれに課題を抱えながら懸命に復興に向けて取り組んでいます。私たち県は、共に復興を進める良きパートナーとして、しっかりと被災市町に寄り添い、支えていくことが求められています。

 2つ目は組織間の連携です。復興を進めていく中で、県庁のどの組織にもフィットしないような課題が次々と出てきています。このような課題が組織の縦割り意識の狭間に埋没してしまうことのないよう、それぞれの組織の仕事をこれまでより幅広に捉えるとともに、組織間の連携と協力に十分に心掛けてください。

 3つ目は細かい気配りの必要性です。震災後少しずつ落ち着きを取り戻してまいりました。これからはかゆい所に手が届く県政運営が求められます。

 少し話は飛躍しますが、今年の後半、私はトヨタ自動車の本社で震災に関する講演を行う機会を頂戴いたしました。講演終了後、2週間ほど経った後に、講演時のDVDと写真集が送られてきました。私はいろいろなところで講演をしますので、よく講演時のDVDや講演時の写真を頂戴いたしますが、ほとんどすべてが固定カメラで撮影した動画であったり、写真をクリヤーファイルに綴じたものであります。しかし、その時に頂戴したものは本当に素晴らしい出来栄えで、頂戴した私が感激するほどでした。トヨタ自動車では、今までいろいろな講師に接しながら、少しずつ改善を加え、今のような形にしたのでしょう。講師にDVDと写真をお渡しするという単純な作業の中にも日々改善を加えるその姿にトヨタ自動車のすごさを強く感じました。そうした小さな積み重ねを何十年も行って他の追随を許さない会社が育つのです。

 来年は復興計画の復旧期最後の年となります。被災者の皆さんから県の対応は本当に細かいところまで気を配っていると評価してもらえるよう、日々少しでも改善を加えていただきたいと思います。

 4つ目は、「単なる復旧ではない県土の再構築」を目指すということです。私たちが取り組む復興は、前例のない大仕事であり、時として、何が答えであるか悩む場面もあるかと思います。そんな時に大切なことは、被災地の声をよく聞くと共に、先を見据えて、何が宮城県全体にとって必要なことかを十分に考えながら、仕事をするということです。批判を恐れず「単なる復旧ではない県土の再構築」を目指して前に進んでまいりましょう。

4 所感

 さて、皆さんは今年の仕事始めで私がお話ししたことを覚えておられるでしょうか?私は、それぞれの職場で「これはできない」ではなく、「何ができるのか」、「どうしたらできるのか」という視点で業務に当たってもらいたいということ、「私たちが壊滅的な被害からの復興モデルを作っていくのだ!」という信念をもって、積極的に業務に当たってもらいたいということをお話ししました。

 県民の皆さんが私たち県庁に寄せる期待は、極めて大きいものがあります。そうした県民の皆さんの思いに応えるためにも、力を合わせて復興に取り組んでまいりましょう。

5 結び

 明日から6日間の休みになります。

 繰り返しになりますが、来年度は復旧期最後の年度となります。再生期、発展期を視野に入れた復興の種蒔きがとても重要な時期を迎えます。この休みは十分に英気を養うとともに、これからの復興の姿を思い描き、どのような種を蒔いていくことが必要か考えてみるのにもよい時間と思います。

 皆さん、思い思いに有意義な時間を過ごしてください。

 また、私たち宮城県の復興のため、御家族を故郷に残し、この宮城の地で復興の御支援をいただいている他自治体からの派遣職員の皆様には、日ごろの御尽力に改めて心から御礼を申し上げます。本当にありがとうございます。帰省された折には、どうか御家族の皆様にも私達の感謝の気持ちをお伝えください。

 先日は大きな余震がありました。休暇中においても危機管理については、しっかりとお願いします。また、事故などのないようにくれぐれも気をつけていただき、楽しいお正月をお過ごしください。

 それでは、1月4日に、また、リフレッシュした皆さんと元気にお会いできることを楽しみにしております。では、皆さん、良いお年をお迎えください。