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掲載日:2025年10月10日

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議長記者会見

議長記者会見の概要

開催日等

開催日 令和7年10月2日(木曜日)

場 所 議会庁舎3階 控室

議長発表の概要

 

9月定例会を振り返って

9月3日に開会しました9月定例会は、30日間の会期を終え、先程(10月2日)閉会いたしました。

今回は、知事選挙を控えた最後の定例会ということもあり、代表質問及び一般質問では、村井知事の政治姿勢や、5期20年にわたる県政運営の総括について、多くの議員から質問がなされ、議論が交わされました。
また、「みやぎ型管理運営方式」への評価や、「土葬」の是非などについても取り上げられました。

このほか、県内医療機関への支援策や、介護人材不足への対応といった「医療・保健福祉関連」、県立高校の将来構想や、教育現場改善などの「教育関連」のほか、「観光・産業関連」や、米政策、仙台牛などの「農林水産関連」についても、幅広く議論が行われたものと感じております。

補正予算につきましては、記録的な渇水への対応として、農業用水供給設備設置の支援や、カムチャツカ半島付近で発生した地震で津波被害を受けた養殖施設の復旧支援に要する経費など、一般会計82億9千6百万円の補正予算を可決しました。
執行部には、1日でも早く被災者の支援に取り組んでいただきたいと思います。

このほか、今定例会では「私学助成の充実強化に関する意見書」と、「野生鳥獣による被害対策の強化・拡充を求める意見書」の、2つの意見書を可決しております。

なお、明日には予算特別委員会を開催し、令和8年度予算調製方針に係る質疑が行われる予定です。

県議会コンサートについて

定例会開会日に開催している「県議会コンサート」を、9月定例会は議場で開催いたしました。
大変好評で、多くの方にお越しいただき、引き続き本会議も傍聴いただいたところです。

次回、11月定例会のコンサートも議場で開催予定です。
ぜひ次回も多くの方に御来場いただき、その後の本会議を傍聴いただけることを期待しております。

宮城県議会・市町村議会議員セミナーについて

来る10月28日火曜日の午前10時30分から、行政庁舎2階講堂で、宮城県議会、宮城県市議会議長会、宮城県町村議会議長会の共催により、各議会議員を対象とした「宮城県議会・市町村議会議員セミナー」を開催する予定です。

内容は、全国都道府県議会議長会の議事調査部長、堀井徹氏から、地方議会議員のなり手の確保に向けた環境整備等についての御講演などを予定しております。
報道機関の皆様には、後日、改めてお知らせをさせていただく予定ですが、ぜひ取材をしていただきたいと思います。

 

質疑応答

Q

村井知事の5期20年に対する質疑について、議長としてどのように御覧になったか。

髙橋議長

知事は県政の重要課題について積極的に取り上げ、議論を交わし、将来世代に不安を持たれないよう、あるいは、将来世代の負担を過大なものにさせないように取り組んできたと認識しています。

そのことによって、仮に、知事に対して批判的な話になっていこうとも、それに臆することなく取り組んでこられて、そういった意味では、強い信念のもとにリーダーシップを発揮して、この5期20年間、知事としての職責を果たしてこられたと思っています。私自身は、知事に対して高い評価を持っています。

今回、強引であるとか、人の話を聞かないなどの批判的な話がありましたが、私は必ずしもそうは思っておらず、議会側の意見に耳を傾けていただいて、政策の中にも取り入れていただいているので、決して、指摘されているような、独善的、強引ということには当たらないと思っています。

Q

質疑では、丁寧な合意形成を求める声や、寝耳に水のようなこともあったと聞くが、その辺りはどうか。

髙橋議長

私たちも「これはどうなっていますか」という話をしたことがないわけではないですが、それにも誠実に答えていただいていると思っています。

Q

今回、宮城県知事選挙に立候補を表明している ゆさ議員が、代表質問で村井知事と議論を交わす場面もあったが、議長はどのように御覧になったか。

髙橋議長

ゆさ議員の考え方を持って、村井知事に対峙し、活発に議論されたと思います。

Q

村井知事の5期20年について、副議長はどのように御覧になったか。

本木副議長

リーマンショックであるとか、東日本大震災、あるいはコロナ禍など、宮城県民のみならず、非常に厳しい経済情勢に置かれて、地方自治の運営の在り方が大変な状況の中、この20年間を過ごされたのではないかと思います。
県庁職員、あるいは県議会との議論の中で、協力し合いながらこの難局を乗り切ってきた、というのが率直な感想です。

今回の県議会においては、それらも含めていろいろな議論がありました。批判も、知事にすれば、あるいは県庁の執行部側にすれば、良い肥やしになるのではないかということで、批判を謙虚に受け止める姿勢があったのではないかと思います。

また、先程、ゆさ議員に関する質疑がありましたが、もう少し、ゆさ議員から厳しい質問をされても良かったのではないか、深掘りをすれば良かったのではないかと思いました。限られた時間でしたので、致し方なかったかなと思います。

政治の要点は、今批判されても、後々に評価されるのがまさに政治の要点なので、ポピュリズムに絶対に走ってはいけないと思います。特に、知事の場合は宮城県を経営するという点で、厳しい時もあれば、良い時もあったでしょう。宮城県を継続していく、県民と共に歩んでいくという中で、もしかすると落ちこぼれなところもあるかもしれません。でもそれは、みんなでフォローし合っていくという姿勢で、100点満点の県政なんていうのはありえないだろうし、あってはならないことだと思うので、常に批判をいただきながら、議会も二元代表制の一翼として、しっかりと物を言う議会であり続けたいですし、まさにそのようにしてきたと思います。

そうした点では、内容のある、活発な議論が展開されたのではないかと思います。

Q

土葬墓地検討の撤回について、議長はどのように御覧になったか。

髙橋議長

土葬については、知事答弁でもあったと思いますが、知事が外国人の皆さんと懇談した際に、「土葬を希望しているが、墓地がない」という訴えがあり、何とかできないものかということで、この課題に取り組んでいったのだろうと思います。

最終的には、それを受け入れてくれる市町村長がいなかったということ、また、様々な形で知事のところに意見が届いたのだろうと思います。私たち議会側も、その意見は届けました。ですので、それらを総合的に勘案されて、最終的に撤回という判断をされたのだと思います。

撤回といいましても、そもそも議案として提出されていないので、話が先走り過ぎているのではないかとも思いましたが、県民の皆さん、あるいは県外からの、土葬に対する不安が知事のところにも届いて、あのような最終的な判断になったのだろうと思います。

Q

記者会見ではなく、議会の場で撤回されたことについて、議長はどのように感じたか。

髙橋議長

議会と執行部側とのやり取りは非常に大事だと思うので、特に議会中でもありましたし、議会の場で撤回を表明していただいたことは、私たちとしても重く受け止めていかなくてはならないと思います。

記者会見の中でお話しされても、それはそれで良いと思いますが、議会の場で正式に自分の考えを発信したということからすると、非常に良かったのではないかと思います。

Q

今回の議会に名前をつけるとしたら。

髙橋議長

知事にとっては、次の選挙・任期に向けて、意欲を持って今回の議会に望まれたと思うので、そういう意味において、知事にとってはジャンプ台だったのでしょう。

議会側とすれば、20年間の知事の政治姿勢、あるいは様々な政策についての総括をしたということだと思います。

本木副議長

議会も熱かったですし、気候も暑かったですし、猛暑議会でした。

Q

宮城県知事選挙の争点や、次の知事に期待することは。

髙橋議長

これまで村井知事が、県政課題について積極的に取り上げて、様々な成果も上げてきたと思いますが、猛烈な勢いで人口減少が進んでいく世の中に、どのように対応していくのかというのも大きなテーマだと思います。

水道の官民連携も、まさにそういった視点だと思いますし、空港の民営化も、病院も、このままだと共倒れになりかねない状況ということでの議論だったと思います。

そのような課題について、臆することなく、積極的に取り組んで、議会側もそれに対して、丁々発止の議論をして、私たちの子供や孫たちが、「親たちは一体何をしてくれたんだ」ということがないよう、しっかりとした形で将来世代に、この地域、宮城県あるいは日本を継承していけるように、課題から逃げずに取り組んでいくという、そのような宮城県の将来像を語ってほしいです。

本木副議長

仙台一極集中は、いかんともし難い部分ですが、そうした中で、少子高齢化、人口減少社会において県土の均衡ある発展をどう継承していくかということは、大いに議論の余地があると思います。

多くの方々が立候補していますし、それぞれの公約があると思うのですが、その場限りの減税、給付などということよりも、将来を見据えた真剣な議論、有権者の方から飛びつかれるような政策ばかりでは、ポピュリズムのそしりを免れないので、将来の宮城をどうしていくのかということが、それぞれのテーマの中で議論されていくことが、非常に大事かと思います。

村井知事の歩みは、財政規律を守りながら、将来負担をできるだけ少なくしながら、宮城の底力を、10年、20年、30年のスパンで形成されていて、他の類を見ない素晴らしい方向性だと思っているので、他の候補者には、逆に言えば思い切った、そして責任ある政策を展開していただきながら、真剣な議論ができる17日間にしてもらいたいと思っています。

Q

土葬について、前回の6月議会の際、多文化共生の観点で非常に重要な論戦があったと振り返られていたが、そこから議論が深まる前に撤回となったことについて、議長はどのように受け止めているか。

髙橋議長

多文化共生という考え方を進めていくことは、非常に大事だと思っていますし、最近、県内にも外国人の皆さんが増えてきていると感じますので、そうした宗教的な課題というのが出てきてしまうと思います。

知事が言っていたとおり、最終的にやるか、やらないかは基礎自治体の判断になっているので、基礎自治体の皆さんの同意が取り付けられないということになると、知事一人で頑張ってもどうにもならないと思いますし、土葬に対する、不安、抵抗感の部分に、どのようにして理解を得ていくかというのは、非常に難しい現状にあるかと思います。じっくりと時間をかけて、もっといろんな意見も聞きながら進めていき、機が熟すか、熟さないかということだと思います。

そして、必ず行政でやらなくてはならないことなのかとも思いますので、宗教法人等との連携というところも大事になってくると思います。

本木副議長

多文化共生は、人口減少社会において国力を維持していく中で、前提となる思想だと思います。インドネシアの実習生の方々を受け入れたいと、国あるいは県を挙げてお願いをしている一面がありますので、移住していただくということと、最期を迎えることにおける土葬については、今の段階での議論は噛み合わないと私は感じています。

ただ、多くの国の方々が日本という国、あるいは宮城という地を選んでいただいて、来ていただくことについてはウェルカムだと思います。そういった方々と長年にわたって共生できるような社会を形成していくためには、一長一短で物事が構築されるとは思いません。墓地を作ればそれで済む、という問題ではないわけです。今回の知事の決断は、あれだけマスコミ等で取り上げられ、議会からもいろんな議論がなされた中での、勇気ある撤退だと高く評価しています。

とはいえ、多文化共生の中で、どのような受け入れの仕方があるのか、これは今日、明日の話ではないと思うので、時間をかけて皆で話し合い、土壌づくりをしていくということだと思います

髙橋議長

土葬に否定的な方が結構いらっしゃるということからすると、やはりそこは理解を深めていく場や、活動が必要だと思いますし、そうした中で意見交換がなされると思うので、より良い方向に進んでいくことを期待するところです。

 

上記以前の議長記者会見

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議会事務局 政務調査課広報情報班

仙台市青葉区本町三丁目8番1号

電話番号:022-211-3592

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