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掲載日:2025年10月27日

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バグフィルターが放射性セシウムを取り除く仕組み

焼却処理の基本的な流れ

下の図の基本的な流れを見るとわかりやすいですが、放射性セシウムは焼却時,800℃以上の高温で気体又は液滴となり、排ガスと一緒に移動します。しかし、その後200℃以下に急冷されることで固体状態となり、微粒子状のばいじんに吸着します。

ばいじんに吸着した放射性セシウムは、排ガス処理装置に付けられたバグフィルターなどによって、ばいじんごと捕集・除去されます。

ばいじんの平均粒径は数十マイクロメートルです。しかし、バグフィルターは0.1マイクロメートルレベルの粒子をも捕集できることから、ほぼ完全に放射性セシウムを除去できます。

このようにバグフィルターで放射性セシウムを除去できるため、バグフィルターから先にはきれいになった空気だけが流れていきます。

そして最後にバグフィルターで除去したばいじんは、飛灰として、飛び散らないよう、しっかり管理をして処分をしていくということが全体の流れです。

実際に放射性セシウムを含む廃棄物の焼却が行われている多くの施設で、排ガスに含まれる放射性セシウム濃度の測定結果では、放射性セシウムは不検出となっています。

廃棄物処理の基本的な流れ

焼却の流れ

焼却炉内での放射性セシウムの動き

放射性セシウムが付着した廃棄物を焼却炉の中に入れると、800℃以上の高温で放射性セシウムの大部分は液化・気化し、排ガスやばいじんとともに移動します。

気体・液滴となってばいじんとともに煙道内を流下した放射性セシウムは、ガス冷却室で排ガスが200℃以下に急冷される過程で固体となり、ばいじんに吸着されます。(塩化セシウムの沸点1300℃、融点646℃)
そしてバグフィルター内のろ布で、ばいじんごと放射性セシウムは捕集されます。

排ガス中のばいじんの平均的な大きさは数十マイクロメートルですが、バグフィルターは0.1マイクロメートルレベルまでの微粒子を除去可能な装置であり、ほぼ完全にばいじんごと放射性セシウムを除去することができます。

バグフィルターで捕集された微粒子状の灰は、定期的に払い落とされ回収される仕組みとなっています。そのため、バグフィルターで放射性セシウムが濃縮されるわけではありません。

バグフィルターは、付着したばいじんを定期的に払い落とす仕組みとなっており、24時間連続運転を行っても、通常3~5年程度ろ布の交換しなくても使い続けられるものです。また、ばいじん計などを用いて、排ガス中のばいじんを常時監視することで、バグフィルターに異常がないことを確認しつつ運転します。

セシウムの動き

バグフィルターの構造

バグフィルターの中には数百本の「ろ布」が設置されており、排ガスがろ布を通過する際にばいじん等が捕集されます。
ガス冷却室で200℃以下で固体となった放射性セシウムは、ばいじんに吸着し、バグフィルターでばいじんごと捕集され、飛灰として回収されます。

バグフィルターの構造

バグフィルターによる放射性セシウムの除去の仕組み

バグフィルターで新しいろ布を使用する際には、焼却開始前にろ布の表面に消石灰等の薬剤を吹き付け、緻密な「一次付着層」を形成させます。これを「プレコーティング」といいます。

ろ布の表面では,「ろ布」「一次付着層」「焼却中に付着したばいじんや薬剤の層」により、排ガス中のばいじんや塩化水素などの有害物質をこし取って除去します。

付着したばいじん等は、一定間隔で払い落とし、飛灰として回収します。払い落とし後も一次付着層は残るため、捕集性能は維持されます。

除去の仕組み

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