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意見書 令和2年11月定例会

印刷用ページを表示する 掲載日:2020年12月16日更新

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女子差別撤廃条約選択議定書の締結に向けた検討の推進を求める意見書

  あらゆる分野における女性差別の撤廃をうたった「女子差別撤廃条約」(昭和54年の国連総会で採択、日本の締結は昭和60年)の実効性を高めるため、同条約の選択議定書が平成11年の国連総会で採択されている。本年9月現在、条約締約国189カ国中114カ国が選択議定書を締結しているが、日本はまだ締結していない。
 政府が女性活躍を推進している一方で、昨年12月に公表された各国における男女格差をはかる「ジェンダー・ギャップ指数2020」によると、日本は153カ国のうち121位と、いまだ低い状況にある。
 選択議定書が締結されれば、条約締約国の個人又は集団は、条約で保障された権利の侵害を国連の女子差別撤廃委員会に直接申し立てることができる。また、選択議定書には、この申立てを受け、委員会が内容を審議し通報者と当事国に「意見」、「勧告」を通知する制度が定められている。この「意見」や「勧告」には法的拘束力はないが、国際的な機関による判断は、日本の女性差別の解消に大きな力となるものである。
 女子差別撤廃条約の締約国は、「女子に対する差別を撤廃する政策をすべての適当な手段により、かつ、遅滞なく追求することに合意」している。国連が定めた国際的な基準の適用を積極的に国内で進めることが、締約国である日本政府の役割であることは明らかである。
 平成28年に日本の条約実施状況を審議した女子差別撤廃委員会をはじめ、平成29年に日本の人権状況の普遍的定期的審査を行った国連人権理事会も、同条約選択議定書の締結を再度日本政府に求めている。また、政府は第4次男女共同参画基本計画において、「女子差別撤廃条約の積極的遵守等に努める」ほか、「女子差別撤廃条約の選択議定書については、早期締結について真剣に検討を進める」としている。
 よって、国においては、日本が男女平等社会を実現するためにも、また、人権先進国として国際社会で信頼されるためにも、我が国の司法制度や立法政策との関連での問題、個人通報を受け入れる実施体制等の課題を解決されるよう、女子差別撤廃条約選択議定書の締結に向けた検討の推進を強く要望する。

 右、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 令和2年12月16日

宮城県議会議長 石 川 光 次 郎

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣                あて
法務大臣
外務大臣
内閣府特命担当大臣(男女共同参画)

 

不妊治療への公的医療保険の適用の拡大を求める意見書

 日本産科婦人科学会のまとめによると、平成30年に不妊治療の一つである体外受精で生まれた子供は5万6,979人となり、前年に続いて過去最高を更新したことが分かった。これは実に16人に1人が体外受精で生まれたことになる。また、晩婚化などで妊娠を考える年齢が上がり、不妊に悩む人々が増えており、体外受精の総治療件数も、平成30年に45万4,893件と過去最高となった。
 国においては平成16年度に、高額な医療費がかかる不妊治療に要する費用の一部を助成する「特定不妊治療助成事業」を創設し、これまで、助成額の拡充や所得制限の緩和などを段階的に行うとともに、不妊治療への公的医療保険の適用を認めるなど、不妊治療への支援を実施してきている。
 しかし、公的医療保険の適用範囲は不妊の原因調査など一部に限られているほか、公的医療保険の適用外の体外受精や顕微授精は1回当たり数十万円の費用がかかる上、何度も繰り返すことが多いため、不妊治療を行う人々にとっては過重な経済負担になっている場合が多い。
 厚生労働省は、不妊治療の実施件数や費用などの実態調査を本年10月から始めたところであるが、公的医療保険の適用の拡大及び所得制限の撤廃も含めた助成制度の拡充は、早急に解決しなければならない喫緊の課題である。
 よって、国においては、不妊治療を行う人々の状況に配慮した適切な支援体制の整備により、今後も安心して治療に取り組むことができるよう、次の措置を講ずるよう強く要望する。 

1 不妊治療は一人一人に最適な形で実施することが重要であるため、不妊治療への公的医療保険の適用の拡大に当たっては、治療を受ける人の選択肢を狭めることがないよう十分配慮すること。具体的には、現在、特定不妊治療助成事業の助成対象となっていない「人工受精」をはじめ、特定不妊治療である「体外受精」や「顕微授精」、さらには「男性に対する治療」についてもその対象として検討すること。
2 不妊治療への公的医療保険の適用の拡大が実施されるまでの間については、その整合性も考慮しながら、所得制限の撤廃や現在、最大6回までとされている助成回数の制限の緩和など、既存の助成制度の拡充を行うことにより、幅広い世帯を対象とした経済的負担の軽減を図ること。
3 不妊治療と仕事との両立ができる環境をさらに整備するとともに、相談やカウンセリングなど不妊治療に関する相談体制の拡充を図ること。
4 不育症への公的医療保険の適用を検討すること。
5 地域格差が生じないよう、遠隔地からの通院に対する助成制度を創設すること。

 右、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 令和2年12月16日

宮城県議会議長 石 川 光 次 郎

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣               あて
総務大臣
厚生労働大臣
内閣府特命担当大臣(少子化対策)