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意見書 令和2年2月定例会

印刷用ページを表示する 掲載日:2020年3月17日更新

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中高年層のひきこもりに対する実効性ある支援と対策を求める意見書

 これまで、ひきこもりの問題は主として若年・青年層の課題として議論がなされてきた。しかし最近では、一般的に昭和45年から昭和59年までに生まれた方々で、いわゆる就職氷河期世代を含む中高年層にも及ぶ大きな社会問題として顕在化している。
 政府が中高年層を対象に初めて実施した全国規模の調査の結果が昨年3月に公表され、40歳から64歳のひきこもりの状況にいる方が全国で約61万人にのぼるという推計は社会に大きな衝撃を与えた。ひきこもり期間の長期化や高齢化により、高齢者の親とともに社会的に孤立する事例も少なくない。
 政府はこれまで、「ひきこもり地域支援センター」の設置や「ひきこもりサポーター養成研修・派遣事業」を行ってきたが、今後は、より身近な場所での相談支援の実施や社会参加の場の充実など、就職氷河期世代も含めた中高年層のひきこもりに対して、これまで以上に実効性ある支援と対策を講ずるべきである。
 よって、国においては、中高年層のひきこもりを、個々人やその家族だけの問題ではなく、社会全体で受け止めるべき大変重要な課題と捉え、早急に次の措置を講ずるよう強く要望する。

1 援助が必要であるにもかかわらず、支援につながっていない、ひきこもりの状況にいる人に対して、より身近な場所での相談支援(アウトリーチ)を行うため、自立相談支援機関の窓口にアウトリーチ支援員を配置し、同行相談や信頼関係の構築といった対本人型のアウトリーチ支援を実施すること。また、自立相談支援の機能強化に向けたアウトリーチ等を行うための経費については、新たな財政支援の仕組みを創設すること。
2 中高年層のひきこもりの状況にいる人に適した支援の充実を図るため、市区町村による「ひきこもりサポート事業」のさらなる強化を図ること。具体的には、中高年層が参加しやすくなるような居場所づくりやボランティア活動など就労に限らない多様な社会参加の場の確保、家族に対する相談支援や講習会などの取組を促進すること。
3 「八〇五〇問題」など世帯の複合的なニーズやライフステージの変化に柔軟に対応できるよう、「断らない相談支援」や「伴走型支援」など、市区町村がこれまでの制度の枠を超えて包括的に支援することができる新たな仕組みを構築すること。

 右、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

  令和2年3月17日

 宮城県議会議長 石 川 光 次 郎

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣  あて
厚生労働大臣

 

性犯罪等被害者への支援の拡充を求める意見書

 性犯罪や性暴力(以下「性犯罪等」という。)は、被害者の人権を著しく侵害し、心身に深刻な被害を与えるものである。また、その被害の性質上被害者が支援を求めることが難しく、事件として顕在化するものは一部にすぎない。
 心身にダメージを受けた被害者の負担の軽減や被害の潜在化の防止を図るため、被害者への支援の拡充など、実態に即した適切な見直しが求められている。
 よって、国においては、性犯罪等被害者への支援の拡充と性犯罪等防止対策のため、次の措置を早急に講ずるよう強く要望する。

1 性犯罪等被害者への支援に関する施策の立案においては、被害者やその支援者等の声を踏まえ、実態に即した形で行われるようにすること。
2 支援体制の整備や従事する人材の育成など、支援の実効性を確保するため、必要な財政上の措置を講ずること。
3 平成29年の刑法改正時の国会附帯決議の内容を遺漏なく実施し、必要に応じて運用を見直し、次期法改正に反映させること。

 右、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 令和2年3月17日

宮城県議会議長 石 川 光 次 郎

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
法務大臣                    あて
財務大臣
厚生労働大臣
国家公安委員会委員長
内閣府特命担当大臣(男女共同参画)

 

東京電力福島第一原子力発電所におけるALPS処理水の自然界放出を行わないよう求める意見書

 東京電力福島第一原子力発電所事故(以下「原発事故」という。)の発生から、本年3月で10年目を迎えるが、原発事故の収束、廃炉に向けた作業は困難を極めている。汚染水対策の一つである多核種除去施設(以下「ALPS」という。)で処理された水(以下「ALPS処理水」という。)は、本年2月20日現在、1000基近くのタンクにおよそ112万トン保管されており、現在も増え続けている。
 本県の基幹産業の一つである水産業は、いまだ販路の回復が十分とは言えず、原発事故による風評被害のこれ以上の拡大を招く事態は断じて容認できない。これまでも本県議会は東京電力ホールディングス株式会社に対し、ALPS処理水を海洋に流出させないこと、また、ALPS処理水に係る抜本的な対策を確実に実行することを再三にわたって要請してきた。
 ところが本年2月10日、国の「多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会」はALPS処理水の処理について、基準を満たした形で海洋へ放出する方法(以下「海洋放出」という。)か高温水蒸気として大気中に放出する方法(以下「水蒸気放出」という。)が現実的であり、このうち海洋放出の方がより確実に実施できるとする報告書を公表するに至った。
 海洋放出は、海洋環境を汚染し、漁業者にも大きな打撃を与える。前述の報告書でも、「特段の対策を行わなかった場合には、これまでの説明・公聴会や海外の反応をみれば、海洋放出について、社会的影響は特に大きくなると考えられ、また、水蒸気放出を選択した場合にも相応の懸念が生じると予測されるため、社会的影響が生じると考えられる」と指摘している。海洋放出による影響は福島県のみならず、日本の水産業全体に及ぶものであり、既に原発事故により甚大な被害を被っている被災者に、ALPS処理水の海洋放出によって追い打ちをかけるようなことがあってはならない。
 よって、国においては、このような事態を重く受け止め、東京電力ホールディングス株式会社によるALPS処理水の自然界への放出を行わないようにするとともに、ALPS処理水対策の実施を確実なものとするため、同社への指導をより一層徹底するよう強く要望する。

 右、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 令和2年3月17日

宮城県議会議長 石 川 光 次 郎

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
農林水産大臣  あて
経済産業大臣
環境大臣
復興大臣

 

北朝鮮による日本人拉致被害者の即時一括帰国のために、法の趣旨の徹底等を求める意見書

 17年前に5人の拉致被害者が北朝鮮から帰国して以来、誰一人被害者を取り戻すことができていない。政府として、認定のあるなしにかかわらず、北朝鮮に対し毅然とした態度であらゆる方策を講じ、日本人拉致被害者の即時一括帰国を1日も早く実現させなければならない。
 先に本県議会では、北朝鮮に対し断固たる措置をとるよう政府に強く求める決議を可決したところである。
 しかしながら、国連安全保障理事会北朝鮮制裁委員会による報告書によれば、北朝鮮が核・ミサイルの開発を「強化」していると指摘している。
 政府は、北朝鮮に対して、国連安全保障理事会決議を完全に遵守し、核、ミサイル、拉致問題の包括的な解決に向けた具体的な行動を示すよう強く求めるとともに、我が国独自の制裁措置の徹底及び強化を図るべきである。
 そのためには「北朝鮮当局によって拉致された被害者等の支援に関する法律」及び「拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題への対処に関する法律」によって、国及び地方が一体となり問題解決に取り組んでいる姿勢を一層強化すべきである。
 よって、国においては、関係各国との緊密な連携及び国連を中心とする多国間の協議等を踏まえ、さらなる強い制裁を含むあらゆる手段を講じて、北朝鮮との実効性のある対話を実現し、拉致被害者らの救出を目的とする日本人拉致問題の完全解決のために、次の事項について強く要望する。

1 法の趣旨をこれまで以上に徹底し、趣旨に基づいた対応を行うこと。
2 国際社会とのさらなる連携強化に向け、最大限努力すること。

 右、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

  令和2年3月17日

 宮城県議会議長 石 川 光 次 郎


衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣     あて
外務大臣
内閣官房長官
拉致問題担当大臣

 

新型コロナウイルス感染症対策に関する取組の強化を求める意見書

 令和元年12月以降、中華人民共和国湖北省武漢市において、新型コロナウイルスに関連した肺炎が発生し、我が国においても本年1月15日に初めて感染者が確認されて以来、感染者が拡大しており、国際的な脅威となっている。
 本県においても新型コロナウイルス感染症対策として、ホームページによる周知、相談窓口の開設、感染症指定医療機関等診療体制の強化、仙台空港・仙台港における検疫や監視体制の強化等、県民への周知と関係者の情報共有を図っているが、国内における新型コロナウイルス感染者が増加していることで国民の不安が増大している。
 よって、国においては、国民の生命と健康、経済への影響を最小限に抑え、新型コロナウイルス感染症について万全な対策を行うため、次の措置を講ずるよう強く要望する。

1 新型コロナウイルスの感染が新たな局面に入ったことで、入国管理に関する検疫や健康監視等の水際対策を更に強化し、徹底すること。
2 研究開発予算の柔軟な配分と国際連携を図り、ワクチンや治療薬の研究開発を進め、国内におけるワクチンや治療薬の製造体制を強化すること。
3 新型コロナウイルスに関する迅速かつ正確な情報発信を行うとともに、感染拡大を防止するため、うがい、手洗い、マスク着用などの咳エチケット、アルコール消毒など、予防法等について周知・徹底を図ること。また、マスクや消毒薬の確保に向けた取組を行うこと。
4 高齢者は重症化しやすいことから、介護施設・事業所など高齢者の多い社会福祉施設等における予防又は感染拡大防止策に対する支援を万全なものとすること。
5 新型コロナウイルス感染症を含め国際的な脅威となり得る感染症について、世界各地の感染症の発生動向を監視し、迅速な情報収集、専門家によるリスク評価を早急に実施できるよう政府内の体制整備を推進すること。
6 科学的知見に基づき、新型コロナウイルス感染症に関する事態の推移を見極め、必要に応じて「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」等に基づく感染症対策を見直し、国内の感染拡大防止策や医療提供体制の整備を強化すること。
7 新型コロナウイルス感染症患者等を受け入れるための病床を確保した医療機関に対する支援について、感染が更に拡大するなど事態の推移に応じて、柔軟に対応すること。
8 東日本大震災、令和元年東日本台風等の災害などに起因して、食料品製造業(水産食料品製造業を含む)、一般管工事業、印刷業では、既に業況が悪化している事業者もあることから、これらの事業者に対する支援については、中小企業信用保険法第2条第5項第5号の指定業種に食料品製造業を追加するなど、柔軟に対応すること。
9 新型コロナウイルスの感染拡大により、宿泊等の予約のキャンセルが相次ぐ観光産業をはじめ、農林水産業など様々な業界に経済的な影響が出ていることから、緊急の資金繰り対策、休業や予約等へのキャンセルによる経済的損失への対策、サプライチェーン対策等に機動的に取り組むとともに、風評被害対策に万全を期すこと。また、企業の経営への影響を和らげるため、雇用調整助成金を弾力的に運用し、雇用維持への緊急的な対応を速やかに進めること。
10 全国一斉休校による子どもの学習の遅れや環境の変化に対して、必要な対策を講ずること。
11 地方公共団体が実施する新型コロナウイルス感染症対策への財政支援を講ずること。

 右、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 令和2年3月17日

宮城県議会議長 石 川 光 次 郎

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣     あて
文部科学大臣
厚生労働大臣
経済産業大臣
国土交通大臣
内閣官房長官

 

高齢者の運転技能の維持に係る取組の推進を求める意見書

 近年、交通事故の発生件数は減少傾向にあるが、75歳以上の高齢運転者による死亡事故の割合は高まっており、高齢運転者による悲惨な事故が相次いで発生している。
 こうした状況を踏まえ、国は平成29年に施行された改正道路交通法で、75歳以上の運転免許保有者に対し、違反行為時や免許更新時に認知機能検査を受けることを義務付けたほか、運転免許証の自主返納制度を推進してきた。
 しかし、公共交通機関が十分に発達していない地域では、生活の足として車を必要としている高齢者が多く、自主的に運転免許を返納することが困難な状況にあることから、運転技能を維持するための取組が求められている。
 こうした中、国が平成29年7月に決定した「高齢運転者による交通事故防止対策について」においては、高齢者の運転技能の維持向上を図るための安全運転トレーニングプログラムの研究に積極的に協力し、その開発を推進することが施策の一つに掲げられている。また、本県の一部の自治体においても、安全運転トレーニングプログラムの普及に向けた取組が見られるなど、高齢者の運転技能の維持向上に向けた取組の必要性が高まっている。
 よって、国においては、高齢者の運転技能を維持するための安全運転トレーニングプログラムの普及に向けた取組への支援をより一層積極的に推進するよう強く要望する。

 右、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 令和2年3月17日

宮城県議会議長 石 川 光 次 郎

衆議院議長
参議院議長          あて
内閣総理大臣
国家公安委員会委員長

 

免税軽油制度の継続を求める意見書

 免税軽油制度は、道路を走行しない機械の動力源等として使用する軽油について軽油引取税を免除する制度として、鉄道や農林水産業など幅広い事業の動力源の用途などに認められてきた。平成21年度の地方税法の改正により、軽油引取税が道路特定財源から一般財源化されたことに伴い、この免税制度は廃止されたが、激変緩和策として令和3年3月末まで延長されている。
 免税軽油制度については、本県の基幹産業である農林水産業において、作業用機械や漁船など幅広い用途に活用されているほか、本県の冬季における重要な観光産業の柱であるスキー場においても、索道事業者が使用するゲレンデ整備車や降雪機などに活用されているなど、その恩恵は県内の様々な産業に及んでいる。
 軽油の免税措置が廃止されることは、県内の農林水産業者、索道事業者等の経営を圧迫し負担を強いるとともに、震災からの復興途上にある地域経済にも計り知れない影響を与えることとなる。
 よって、国においては、幅広い産業への影響を考慮し、令和3年4月以降も免税軽油制度を継続するよう強く要望する。

 右、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

  令和2年3月17日

 宮城県議会議長 石 川 光 次 郎

衆議院議長
参議院議長    あて
内閣総理大臣
総務大臣