トップページ > しごと・産業 > 農業 > 技術支援 > 研究PRパンフレット・トピックス > 平成27年度 > 研究トピックス(H27) > 研究トピックス(H27)/水田の高度利用による飼料用稲一麦二毛作

掲載日:2015年12月14日

ここから本文です。

研究トピックス(H27)/水田の高度利用による飼料用稲一麦二毛作

選択 前のトピックスへ 一覧に戻る 次のトピックスへ

水田の高度利用による飼料用稲一麦二毛作

畜産試験場草地飼料部 草地飼料チーム

背景,目的

本県における牧草や飼料用トウモロコシの栽培面積は減少傾向にありますが,飼料用稲(稲WCSや飼料米)の栽培面積は,機械化体系が開発されたことや各種支援制度の充実により順調に拡大しています。しかし,飼料用稲栽培後の水田の多くは冬作物が栽培されていません。

そこで,飼料用稲の後作に飼料用麦を栽培する二毛作体系を確立するため,稲ホールクロップサイレージ専用収穫機を用いた飼料用麦のダイレクト収穫体系(直刈)に適した品種選定やサイレージ発酵品質について試験を行った結果,良好な成績が得られましたので紹介します。

1 飼料用稲-麦二毛作栽培体系例

飼料用稲-麦二毛作栽培体系例

  • 飼料用麦は10月中旬は種,5月中に収穫できるので,飼料用稲の後作として栽培が可能です。

2 収穫体系の違いによるサイレージ品質

収穫体系の違いによるサイレージ品質

  • ダイレクト体系は高水分でも良質な乳酸発酵

3 麦種別の二毛作適性の比

麦種別の二毛作適性の比

  • 4年間の試験で収量性,収穫機械適性に優れたのは6条大麦の「シュンライ」でした。

4 長期保管による麦サイレージ品質の影響

長期保管による麦サイレージ品質の影響

  • 夏季の高温でも変質せず良好な品質を保ちました。

5 調製6ヶ月後に開封した麦サイレージ

調製6ヶ月後に開封した麦サイレージ

6 まとめ

  • 飼料用稲と麦を組み合わせた二毛作で,水田を高度に活用した自給飼料の増産が可能です。
  • 飼料麦の乾物収量はおよそ700kg/10a,稲の900kg/10aとあわせると1.6t/10aを確保できます。
  • ダイレクト収穫体系で調製したサイレージは,高水分でも良好な乳酸発酵を長期間保ちます。

しかし,開封後は二次発酵しやすいため,速やかに給与する必要があります。

宮城県畜産試験場

お問い合わせ先

農業・園芸総合研究所企画調整部

名取市高舘川上字東金剛寺1(代表)

電話番号:022-383-8118

ファックス番号:022-383-9907

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?

information retrieval

このページに知りたい情報がない場合は