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掲載日:2025年10月20日

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令和7年度学校アウトリーチ活動の記録3

授業内容

「洲之内コレクション:長谷川潾二郎作品《猫》を鑑賞しよう!ー「ネコの履歴書」ー

当館コレクションの中でも代表的な作品である長谷川潾二郎(1904~1988年)の《猫》(1966年)。作者の愛猫である太郎を描いた本作の高精細レプリカを用いて、観察力や想像力をはたらかせた鑑賞活動を行います。鑑賞後は、長谷川潾二郎が愛猫を描き、履歴書を作成したように、自分の大切なものの履歴書を作成し紹介し合います。

昨年度までは、自分で想像したオリジナルの「ネコの履歴書」の作成に取り組んできましたが、今年度はオリジナルの「ネコの履歴書」作成に取り組んだ学校と、視点を変えて「自分の大切な物の履歴書」作成に取り組んだ学校があり、プログラムに広がりを持たせました。

(《猫》のモデルとなった太郎には、作者が作成した「タローの履歴書」が存在します。)

目的

高精細レプリカを活用し、当館のコレクション作品に親しみ、長谷川潾二郎《猫》について他者と意見交換をしながら、自分なりの見方や感じ方を深めることを目的としています。鑑賞を通して、作者のモチーフに対する思いについて想像し、自分の大切な物を履歴書に表現します。

丸森町立丸森小学校における実践例

  • 日時:2025年7月15日(火曜日)3校時、4校時
  • 対象:3年生、4年生

はじめに、当館の創設年やコレクションについてクイズを交えて紹介し、本日の活動で大切にしてほしいことをお話ししました。

次に、布で隠した作品の前に児童を集め、どんな猫が描かれているかを想像してもらい、その後、長谷川潾二郎《猫》を紹介しました。作品を見て気付いたことや、想像したことを自由に発言してもらいながら、対話を交えてじっくり鑑賞しました。「どんな気持ちで描いたかな」という問いかけをすることで作者が愛猫を描いた思いにも着目してもらいました。児童からは「家に猫がいて、猫が可愛かったから描いた」「家で大事に飼っていた猫を描いた」など作品から感じたことや自分の経験をもとに発言していました。

続いて、作者が作成した「タローの履歴書」を紹介し、児童に自分が飼っている生き物や、大事にしている物など、「自分にとって大切な物の履歴書」を作成してもらいました。

 

 

児童たちは、家で飼っている動物や、小さな頃から大切にしている物など、自分の大切な物を気持

ちを込めて描いていました。履歴書作成中も、作品を近くに見に来て、キャンバスの布目に気付いたり、質問をしながらじっくり鑑賞している児童もいました。

最後に、各自の作成した履歴書について、近く人と紹介し合い、その後、もう一度《猫》の作品をみんなで鑑賞してまとめを行いました。

児童からは、「長谷川潾二郎さんがタローのことをとても考えて履歴書を書いたこと、タローがとても大好きなことが心から伝わってきた」「鑑賞は作品を見て感想を書くだけでなく、想像したり色々な鑑賞の仕方があるのだと気付いた」という感想が寄せられました。

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