掲載日:2012年9月10日

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みやぎ景観懇話会/第4回議事録

第4回みやぎ景観懇話会の開催概要

第4回みやぎ景観懇話会の様子です。
日時:平成19年3月20日(火曜日) 15時30分から

場所:宮城県行政庁舎 11階 第2会議室

会議資料

次第(PDF:9KB)

新・宮城県景観形成指針(案)に対する意見の募集の結果について

資料1(PDF:316KB)

新・宮城県景観形成指針改正概要

資料2-1(PDF:110KB)

第3回みやぎ景観懇話会での意見に対する考え方

資料2-2(PDF:31KB)

新・宮城県景観形成指針最終案

資料3(PDF:9,594KB)

新・宮城県景観形成指針最終案概要版(案)

資料4(PDF:1,932KB)

平成19年度主要事業概要(抜粋)「みやぎの景観形成事業」

資料5(PDF:658KB)

都道府県景観条例の制定状況

資料6(PDF:8KB)

「景観形成総合支援事業の概要」ほか

資料7(PDF:407KB)

みやぎ景観フォーラムの開催結果概要

資料8(PDF:531KB)

次第

1 開会

2 あいさつ

3 議事

(1)「新・宮城県景観形成指針(案)」に対するパブリックコメントの結果について

(2)新・宮城県景観形成指針最終案について
遠藤都市計画課長から資料をもとに概要を説明した後,意見交換。

(磯田委員)
パブコメの意見について,何も無いのは残念だった。私の地元松島は景観の話題に触れたくないという雰囲気が無くもない。そういった意識をどう変えていくか,景観は公共性があるものだということをどうやって知らしめるか。景観形成指針の策定を機に意識改革のための運動を開始することが大切であると思う。

(大村座長)
先日の景観フォーラムの反応は面白いものがあった。こういった取組を各所でやっていかないと,なかなか色々な人たちに伝わらないと思う。

(伊藤委員)
前回のパブコメ実施について説明があったとき,多分意見は来ないだろうなと感じていた。パブコメ自体を知らない人が多いし,新聞記事も普段「景観」についてアンテナを張っていないと気づかないと思う。また,意見を提出することによって自分の生活がどう変わるのか,わかりにくい。意見が無かったという結果は,この景観形成指針が修正意見の無い素晴らしいものであるとか,住民の「景観」に対する意識が低いと捉えるのではなく,PRの仕方をもう少し工夫した上で判断すべきである。

(森山委員)
景観形成はそこに暮らしている人が主人公にならないと難しい。そういう人たちの目をいかに景観形成に向けさせる努力をするか。これから1年ぐらいかけて,その地域の人たちにその地域を例に取りながら説明した上で,それぞれのコメントをこの指針に付け加えていけば,よりこの指針が活きると思う。

(西大立目委員)
これだけボリュームのあるものを普段の生活で見るのは無理。ここまでまとまってから意見をもらうのではなく,もっといい方法はないか。意見のくみ上げ方の検討をされてはどうか。

(柴崎委員)
もっと噛み砕いた小学生にもわかる小冊子のようなものを大量に作って配布するのも一手か。

(横山委員)
パブコメについては,国も県も市もどこも苦労しているのが実情。パブコメは意見が無かったというアリバイづくりではなく,どう活用するかが大切。これからこの指針を広めていくにあたって,実際活動している市民団体やこれから活動を担う学生などをターゲットにすればずいぶん変わってくるのではないか。

(磯田委員)
学校教育では何か実施するのか。

(遠藤都市計画課長)
国交省が実施する「景観まちづくり学習推進のためのモデルプログラム」や,県の職員が学校に出向いて行う「出前講座」などがある。

(大村座長)
パンフレットを短くすればみんな読むというものでも無く,アプローチの仕方も様々だと思う。早稲田大学伊藤滋教授の「悪い景観」というのもおもしろい。

(中村委員)
仙台市の都市ビジョンは長・短期的視点といつまでに取り組むかといったアクションプランになっているので,より市民に身近で意見が出しやすかったかのかもしれない。この指針はいつまでにやるという点がなかったので,身近に感じられなかったのではないか。

(横山委員)
序章「1 背景と目的」の2段落目,「地域再生」という言葉は,「今は疲弊していて,何とかしなければいけない」というネガティブな印象を与えるが,何か別の言葉では言い換えられないか。

(遠藤都市計画課長)
この表現は3回懇話会の(案)から入れている。確かにネガティブな印象があるかもしれない。

(梛野建設交通局長)
「都市再生」という言葉が良く使われており,指針では「景観」を都市に限らず広がりをもって捉えているので,「都市再生」というよりは「地域再生」を使った。ヨーロッパでも「景観をよくすることが地域再生につながる」と言われており,そのようなニュアンスで使っている。

(横山委員)
きちんとした考えを持って使っているのであればそれでよい。

(中村委員)
単なる私的意見として,仙台というと「杜の都」の象徴として定禅寺通・青葉通が取り上げられるが,実は私は嫌いで,誤った情報発信であると思っている。深呼吸もできない通りが「杜の都」だろうか。「杜の都」は,道路ではなく沿道の屋敷に「屋敷林(いぐね)」がたくさんあったからと言われている。現在,沿道の建物に緑があるか。今更ながらこの指針のP42大都市圏型景観の部分に「緑化」を入れ込むべきだったと思っている。今,仙台市では,スカイラインを統一するという考え方と,高さ規制をなくす代わりに緑地を敷地内にたくさん取り込むよう義務付けるという考え方が拮抗している。

(大村座長)
都市は人の住む場所だと基本的に考えると,日本のように高い住居が乱立するのはおかしいと思っている。欧米の地方都市は中心部のみ高い建物があって,スカイラインが統一されている。しかし,日本は海外とは違い,高い建物が秩序無く建っている。都心をどう形成するか,中層住宅地をどうするか,ポリシーが無い。都市の景観をどうすべきか見えていない。大都市と競争などせず,都市のあり方を考えるべきである。

(西大立目委員)
そろそろ高さ規制の条例をつくってほしいと思っている。昔は太白山から海岸線が見えた。今,海岸から太白山はマンションなどで見えなくなってきている。景観は視点場が特に重要であると改めて感じた。

(横山委員)
山形県の景観を考えるときに,ライシャワー博士の「山の向こうのもうひとつの日本」という文章がよく使われている。宮城でもそのような目指すべき姿をイメージさせる言葉があればいいと思う。島崎藤村の「荒浜の波の音が聞こえた」という言葉も,景観とは直接的に結びつかないにしても,住民の意識を変えるよいきっかけになるのではないか。

(柴崎委員)
江戸時代に古川古松軒(ふるかわこしょうけん)が仙台を訪れたときの印象などはどうか。どんな町かと楽しみに来たら,素朴で,茅葺の家しかないということを書いている。当時から仙台には原野的風景がたくさん残っていて,それを巧みに「まちわり」に取り込んだつくりになっており,丘陵を非常に大切にしていた。本人はけなしているのだろうが,逆説的に本当は大いに誉めていると取れる。

(大村座長)
仙台市で書けないものを県の指針で書いてしまおうという手もあるかもしれない。以前,仙台市の屋外広告物審議会に参加したことがある。看板業界の方も委員になっているが,東京や名古屋のように大きい看板を作りたい,大きい看板が無いなんて仙台は遅れていると規制緩和を要望される。都会になるには高いマンションを作らなきゃいけないとか,大きい看板がなければならないとか,誤った意識があるのではないか。リトル東京を目指すのではないということを言っておかなければいけない。

(森山委員)
序章の「背景と目的」をもっと踏み込んで書いてほしい。「景観の認識」が3行ではあまりにも短すぎる。一般の方向けにはもっと平易な言葉で書かなければわかりにくいだろう。「よりよい景観とは」の部分で,「快適で魅力ある環境」とは具体的に何か。「風格」より「品格」の方がいい言葉ではないか。物とか空間だけではなく,見る人がいて「景観」が美しく見える。それから,「特性」の部分で,「自然的特性」で,「地形」と「植生」と並んで「河川」も宮城県の大きな特徴だと思うので,新たに「河川」の項目を設けてはどうか。「歴史的特性」においては,「歴史的」なものと「文化的」なものとがあって,文化的な特性をもっと強調しても良いのではないか。P16・17基本ルールについて,「物」だけでなく,「公共空間のルール」を入れ込んでほしい。

(梛野建設交通局長)
このルールはアクションを伴うものと考えている。「公共施設の空間のルール」や「民間開発事業のルール」において「○○の空間に配慮する」などの文言を入れ込む切り口ではどうか。

(森山委員)
景観は空間でつながっているという意味。景観は「周り」との関係がでてくるので,「空間」という言葉を使った。誰もが見ることができるものについては,その場所に応じた「ルール」が一つ一つ出てくるのではないか。

(柴崎委員)
私がかかわった県の「環境管理計画」において,空間を阻害されると景観が駄目になるということで,「景観阻害」という言い方をした。「景観」と別な言葉を結びつけると,急に遠いもののように感じてしまわれかねない。もう少し柔らかい言葉で「景観」について説明が必要であろう。少し極端なことを言うと,「景観」より「景色」という言葉が馴染んでいる。「景観」が日常生活に溶け込むにはもう少し時間がかかるかもしれない。

(大村座長)
みなさんからいろいろな意見が出ているが,懇話会という性格上,座長一任というよりは,最終的なとりまとめは事務局に任せざるを得ないだろうと思うがいかがか。委員が「こう書いて欲しい」と渡しても,それは越権行為ではないが,どう判断するかは事務局の自由。それでどうだろうか。
(異議なしの声あり)

(森山委員)
「具体的にこう書いて欲しい」というのはないので,それで結構である。

(柴崎委員)
先ほどの森山委員の「河川の特性」については,私が以前書いた「広瀬川の自然環境」を是非参考にして欲しい。

(中村委員)
確かに森山委員の言うように「景観の認識」については,少し硬いという印象がある。

(遠藤都市計画課長)
「背景と目的」,「景観の認識」については,もう少しやさしくわかりやすい言葉で直したいと思う。「歴史的特性」の部分や,「地域再生」という言葉についても我々で修文したい。「風格」も「品格」に直したい。

(横山委員)
P10「NPO団体」は「NPO」に統一すべき。P44「住民(ボランティア,NPO)」とあるが,「(ボランティア,NPO)」は削除してもよいのではないか。NPOの位置づけが不明確である。

(梛野建設交通局長)
意見のとおり修正する。また,「(ボランティア,NPO)」は削除し,「NPOの役割」については,どこかに補足的に書き込む形にしたい。

(大村座長)
市町村を動かす力は意思のある住民である。そういう人たちを県がバックアップするというのも一手か。また,行政がそういう人たちを見つけていくことも一つの役割かと思う。

(森山委員)
P17「ルール」は土木建築がメインである。緑地やオープンスペースに対する景観形成についてのルールも入れ込んで欲しい。

(梛野建設交通局長)
緑を残すということについては「景観資源の保全のルール」に入ってくるし,緑を増やすということであれば,公共施設整備の時に増やすとか,「建築物・工作物」に入ってくる話になり,個々にそういうニュアンスを入れるという形になろうかと思う。

(森山委員)
それで十分である。

(横山委員)
景観百選は元県民でも応募可能か。転勤族の人たちが見てきた景観というのも,地元の人には新しい発見ということもある。東京事務所に投げ込みしてはどうか。

(遠藤都市計画課長)
是非そうしたい。

(樋口土木部次長)
実は「景観」は私の担当職務外だが希望した。市町村になかなか動いてもらえない実情がある。そういう中で,大崎市でのフォーラム実施はかなり効果があったと思っている。限られた予算ではあるが,フォーラムを1~2回ではなく各所で満遍なくやるというのも重要ではないか。また,アドバイザー制度について,アドバイザーになってすぐにアドバイスできるのか疑問であり,研修する場が欲しいと思う。これまでの懇話会で,「景観は目利きのある人が見つける」という話があったが,そういう人を探し出し,その人を仕込んで市町村に送り出すことによって,「景観」の重要性がより浸透するのではないか。

(大村座長)
確かにサポーターみたいな人が現れて伝えていくというのも大切である。フォーラムも大掛かりなものでなくて,小さなものを5回10回とやっていく,そこに,宮城県の景観百選ではなく,○○市景観百選とか小規模な百選を絡めて競わせていくと面白いかもしれない。その活動費を民間から集めたり,また,この事業自体をNPOに任せると,事業費も集めやすくいいのかもしれない。

(中村委員)
景観百選をうまく使ってほしい。積極的にまちづくりなどをやっているところがうまく取り上げられるといい。

(遠藤都市計画課長)
視点場を紹介できる仕組みができるといい。スポンサーを募って,そこを紹介するのもいいのではないかと個人的に思っている。

(横山委員)
デスティネーションキャンペーンで,「こういう所もあったんだ,行ってみよう。」ということにつながるといい。

(磯田委員)
デスティネーションキャンペーンを控え,全市町村が手を挙げて協力をしたいということで,現在,宝物探しをし,磨いているところだ。

(大村座長)
それに悪乗りしよう。ただし,「景観」は「観光」だけではなく,「○○の秋の夕暮れ」とか,何か文化的な匂いがほしい。

(柴崎委員)
「音風景百選」もいい。百選に絞り込むのは大変かもしれない。また,視点場の位置は,見られる側の配慮も必要である。

(横山委員)
東京のアンテナショップを活用してアンケートをとったりするのもおもしろい。

(柴崎委員)
県内の人が選ぶ百選と,県外の人が選ぶ百選の対比というのもおもしろい。

(横山委員)
県政番組やラジオの活用も検討して欲しい。

(柴崎委員)
千では多すぎるが,百選にこだわらなくても良いのではないか。

(大村座長)
県が何もかもやるのでは身動きが取れなくなるので,実行委員形式にして,動ける人に動いてもらわないと進まなくなる。これまで,委員の皆さんからたくさんの意見をいただいた。この指針をつくって終わりということではなく,いかに軌道にのせるかが大切である。そのためには,たくさんの力が必要であり,そういう仕組みづくりを是非事務局にはお願いしたいと思う。

4 その他

5 閉会

お問い合わせ先

都市計画課行政班

宮城県仙台市青葉区本町3丁目8番1号

電話番号:022-211-3132

ファックス番号:022-211-3295

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