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長沼ダムの概要

長沼ダム現在のダムの様子(外部サイトへリンク)

パシフィックコンサルタンツ長沼ダムについて

宮城県では、17基のダムを管理しております。(参考:宮城県のダム宮城県土木部河川課)
その中で、東部土木事務所登米地域事務所では、長沼ダム(愛称:パシフィックコンサルタンツ長沼ダム(別ウィンドウで開きます))を管理しております。

本ページでは長沼ダムについて、目的や諸元、関連施設などを紹介いたします。

【目次】(クリックでジャンプします)

 

長沼ダムの沿革

迫川は栗駒山に源を発し豊里町剣先で旧北上川に合流する、流域面積913キロ平方メートル、延長87.4キロメートルの一級河川であり、迫川沿岸は、古くから水害常襲地帯となっており、“あばれ川”の異名を持つなど県内屈指の難治河川として知られております。

迫川では、昭和22年~25年に相次いだ大洪水で沿川が被害を受けたため、上流部に花山・栗駒・荒砥沢・小田ダム等のダム群、中流部に長沼ダム、南谷地遊水地(合計で10ダム1遊水地)を配した総合的な治水計画をたて、迫川下流沿岸の洪水を防ぐ改修を促進しています。(迫川について詳しくは、迫川の概要と改修事業を参照ください。)

長沼ダム事業では、上述した下流の洪水防御を図ると共に周辺耕地への既得用水の補給、長沼川の維持流量など流水の正常な機能の維持を図る目的で、昭和46年に治水ダム事業として採択され、昭和50年に建設着手しました。また、平成4年には湖面の有効利用を図る目的で、多目的ダムへと計画を変更しました。

平成12年より本体工事に着手し、平成22年に本体工事が完成となりました。平成23年3月11日には、東北地方太平洋沖地震により、ダム本体や導水路、副堤の沈下やクラックの発生等の被害を受けましたが、平成25年11月より試験湛水を開始し、安全を確認した上で平成26年5月に長沼ダムが完成しました。

長沼ダム建設事業のあゆみ

昭和46年治水ダムとして実施計画調査(補助事業)に着手
昭和50年治水ダムとして建設事業に着手
昭和55年用地取得開始
昭和63年導水路盛り土工事に着手(平成24年完成)
平成元年用地取得完了
平成4年レクリエーションを目的に追加し多目的ダム事業に変更
平成10年古宿副堤(鞍部)築堤工事に着手(平成11年完成)
平成12年長沼ダム本体1期工事(基礎工事)着手(平成14年完成)
平成15年長沼ダム本体2期工事(長沼水門)着手(平成18年完成)
平成18年長沼ダム本体3期工事(本体盛立)着手(平成22年完成)
平成23年越流堤本体工事着手(平成24年完成)
平成25年試験湛水(平成25年11月から平成26年3月)
平成26年長沼ダム完成(平成26年5月)

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長沼ダムの目的

長沼ダムの目的は、「洪水調節」、「流水の正常な機能の維持」、「レクリエーション(湖面の有効利用)」の3つがあります。

目的1.洪水調節

長沼ダム地点において計画高水流量1,700立方メートル毎秒のうち600立方メートル毎秒の洪水調節を行い、迫川沿川地域の県民の暮らしを洪水から守ります。

長沼ダム洪水調節イメージ

ダムの洪水調節は、上流(直接流域)からの流入量を貯水池内に貯留することにより下流への放流量を調節する方法が一般的ですが、長沼ダムでは主たる洪水調節は間接流域である迫川からの洪水を幅580メートルの越流堤によって導水し、延長2.7キロメートルの導水路を経て長沼に流入させることで行います。
一方、対岸の迫川左岸には、既設の南谷地遊水地があり、長沼ダムと同様越流堤によって迫川の洪水調節を行い、計画高水流量1,700立方メートル毎秒をそれぞれ長沼ダムで600立方メートル毎秒、南谷地遊水地で300立方メートル毎秒を調節する計画となっています。
流入した迫川からの洪水は、一旦ダムに貯留され、その後の迫川の水位低下に伴い、長沼水門から再び導水路を経て越流堤に設けられている砂原水門により迫川に放流します。

長沼ダム流量配分図

迫川流量分配図

洪水調節の実績(平成27年9月11日)

平成27年9月の関東・東北豪雨では、迫川上流の栗原市鴬沢で24時間降水量が観測史上1位を更新するなど、記録的な大雨をもたらしました。長沼ダムでは流域平均の累計雨量が164ミリメートル、最大時間雨量では23ミリメートルを記録しました。
これにより迫川は水位が上昇し、越流堤より長沼ダムに流入しました。ダムへの最大流入量は、計画600立方メートル毎秒に対し、328.17立方メートル毎秒を記録しており、長沼ダムが完成して初めての洪水調節となりました。

砂原越流堤(平常時)砂原越流堤(越水時)
洪水調節により、長沼ダムの下流である迫川の佐沼地点では、水位を約1.08メートル低減し、同地点での避難の判断基準となる「はん濫危険水位」以下に水位を抑えることができました。

参考:長沼ダムの効果(PDF:513KB)

目的2.流水の正常な機能の維持

長沼ダム完成前、長沼は湛水面積3.2キロ平方メートル、周囲11.1キロメートルの当時県内第一位の大きさを誇る沼であり、長沼周辺の2,000ヘクタール余りの水田は、長沼を貴重な水源として利用しておりましたが、夏期においてしばしば深刻な水不足に見舞われました。
このため、長沼ダムでは既得用水の補給等流水の正常な機能の維持と増進を図るため必要水量を確保します。

流水の正常な機能の維持

目的3.レクリエーション(湖面の有効利用)

長沼は、湖面の有効利用の観点から県営漕艇場が平成2年度に完成し、同年8月に行われたインターハイ・ボート競技においては、地形条件、コースコンディションとも第1級と全国的に絶賛を博しました。この恵まれた立地条件をさらに有効活用するため、ダムの計画に湖面の有効利用(レクリエーション)を加えた多目的ダムに事業を拡大しました。当初1,000メートルであったコースを浚渫(しゅんせつ)工事を経て2,000メートルに拡張し、全国でも有数の国際A級漕艇競技コースとして、1999年のアジアボート選手権大会や2001年の国民体育大会、2017年のインターハイなどの大規模な大会に利用されております。

湖面利用

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長沼ダムの諸元

パシフィックコンサルタンツ長沼ダム諸元
河川名 一級河川北上川水系迫川
位置 登米市迫町北方地先
目的 洪水調節・流水の正常な機能の維持・レクリエーション
型式 均一型アースフィルダム
ダム諸元 貯水池諸元
堤高 15.3 メートル 集水面積 直接16.0
間接570.0
平方キロメートル
堤頂長 1,050 メートル 湛水面積 6.1 平方キロメートル
堤体積 540,000 立方メートル 総貯水容量 31,800,000 立方メートル
非越流部標高 KP.16.5 メートル 有効貯水容量 12,000,000 立方メートル
導水路延長 2,700 メートル 平常時最高貯水位 KP.8.70 メートル
鞍部ダム堤頂長 430 メートル 最低水位 KP.6.50 メートル
鞍部ダム堤高 9.5 メートル 洪水時最高水位 KP.12.60 メートル
      設計洪水位 KP.14.30 メートル

洪水期:7月1日から9月30日まで
非洪水期:10月1日から6月30日まで

堤体の長さ(堤頂長)は、全国のダム(多目的ダム)で2番目の長さを誇ります。

貯水池容量図

長沼ダム貯水容量図

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関連施設

長沼ダム周辺施設の一覧です。
長沼ダム施設

長沼ダム施設一覧(拡大版)(PDF:3,204KB)

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長沼ダム周辺のイベント

長沼ダム湖面、湖周道路や周辺のフートピア公園では、迫川フェスティバル・長沼レガッタ、風土マラソン、はす祭り等の各種イベントを毎年開催しております。

迫川フェスティバル

迫川フェスティバルの過去の開催状況

公園の整備状況及び各イベントの開催状況

フートピア公園

長沼フートピア公園(写真左)

東北風土マラソン

東北風土マラソン(写真右)

長沼レガッタ

長沼レガッタ(写真左)

はす祭り

登米市長沼はす祭り(写真右)

イベントの次回開催予定等につきましては、各イベント主催者・事務局にお問い合わせをお願いいたします。

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ダムカードについて

長沼ダムを訪れた方を対象に、「ダムカード」を東部土木事務所登米地域事務所で配布しております。

長沼ダムカード

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お問い合わせ先

東部土木事務所登米地域事務所河川砂防第二班

登米市迫町佐沼字西佐沼150-5

電話番号:0220-22-2216

ファックス番号:0220-22-7534

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