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平成30年度第1回管内協働教育研修会【北部】

平成30年9月4日(火曜日)に大崎合同庁舎において,「第1回北部管内協働教育研修会」を実施しました。
北部管内の小・中学校職員やPTA関係者,婦人会役員,家庭教育支援チーム員,地域ボランティア,各市町教育委員会職員等,58名が参加し,地域の教育力の更なる向上と,家庭・地域・学校が手を携えて行う『地域学校協働活動』の推進を図るため,事例発表やグループ協議を通じて研修しました。

【事例発表】色麻町における地域学校協働活動推進事業の現状について

【発表者】色麻町教育委員会社会教育課 係長 大河原基典 氏

大河原氏は,色麻町職員として採用を受けた初年度から約20年間,教育委員会に所属しており,社会教育主事として,あるいは学芸員として,担当業務の推進・振興に功績を挙げています。
平成17年度にスタートした「みやぎらしい協働教育推進事業」について,色麻町では事業スタート当初から県の委託を受けて取り組んでおり,大河原氏はその中心となって推進しています。
「色麻町の協働教育」とともに歩み,教育行政として創意豊かな実践を積み重ねてきたことに基づく大河原氏の事例発表は,事業の推進体制や組織作りのノウハウを教示し,地域,学校,行政がそれぞれの立場で目指す姿を提言するものでした。

発表概要

  • 色麻町における協働教育の歩み:事業関係組織の推移
  • 事業体制・組織づくり
    • 既存組織(実行委員会)をベースに,行政が主導して組織づくり:行政でなければ難しい
    • 本部とコーディネーター会議の要素の分化
    • 学校は事業に関わる1機関:校務分掌に「地域連携担当」を位置付け
  • コーディネーターの配置
    • [学校支援活動],[地域活動],[家庭教育支援活動]の各チーフ格
    • 事業自体にコーディネーターは必置
      …既存団体の中心的人材を配置することで事業を推進していくことが可能
  • 学校との関わり
    • [学校支援活動]としての枠組みの確立
      …地域でできること・できないこと,学校側ニーズの明確化
    • 「学校支援地域本部」の趣旨を理解した支援団体による組織づくり
  • 円滑な情報交換
    • 「コーディネーター会議」と学校による情報共有
      …予算を管理する行政,教育活動として捉える学校,地域への思いを抱く団体.....
      =『事業』の捉え方が異なる!!!
    • 日常的な話合いを実現するために,“小回りの利く”構成も必要
  • 幅広い地域住民の参画により,地域全体で子供たちの成長を支え,地域を創生する活動
  • 「地域と学校共通の課題」に対する,それぞれの立場からアプローチが必要な活動

実践事例発表1 実践事例発表2 実践事例発表3

【グループワーク】地域と学校が連携・協働して子供を育てるために

【講師】NPO法人まなびのたねネットワーク 代表理事 伊勢みゆき 氏

冒頭にアイスブレーキングを取り入れ,参加者は「私は…」「実は…」などに続けて自身の本音や意外性を表現し合い,相互理解を進めた雰囲気の中で演習に取り組みました
伊勢氏は,グループワークの小テーマに「色麻町の取組から」,「地域学校協働活動の理解度とやる気度」,「地域学校協働活動の取組の洗い出し」などを設定し,各グループで段階的に話し合いを練り上げられるように促しました。
伊勢氏が“地域学校協働活動の必要性”について,社会状況や子供たちの現況を資料提示しながら講義したことを生かして,参加者は意見交換を通じて,今後の活動のヒントや(目標)活動の言語化などに取り組みました。

グループワークの様子1 グループワークの様子2 グループワークの様子3
グループワークの様子4 グループワークの様子5 グループワークの様子6

参加者事後アンケート ※抜粋

(1)実践発表について

  • 色麻町の行政自身の考え方は(子どもに対して)いつも手本的です。行政自体の考えを聞いてみたい。
  • 色麻さんのような体制がどこにでもあることが当たり前にならないと,先に進まないなぁと思いました。
  • 大変参考になる内容でした。地域とのつながりがこのように構築されていけばと思います。
  • 予算的な面をキチッと説明してほしかった。
  • 色麻町の地域学校協働活動の現状が分かりやすく説明されて,自分の住んでいる町での活動内容と比べてみて,考えさせられる事があり,勉強させられた部分がとても良かったと思いました。今後に役立てたいと思います。
  • 行政の関わりは,活動の継続発展に必要と感じた。市町での格差がなくなれば良いと思う。
  • 具体的な内容を含めて実践例を紹介していただきありがとうございます。具体的な例はイメージできるので,分かりやすいし,更に参考になります。
  • 日頃学校側として,どのようなボランティア,外部講師が必要かを考えていますが,行政側の立場からの話を聞くことができて参考になりました。
  • 地域学校協働活動が行政側と学校側の連携によりスムーズに進められており,素晴らしいと感じました。
  • 地域学校協働活動の現状と課題について,自身の経験をもとに,大変分かりやすく発表いただいた。
  • 今後,協働教育の必要性は理解していても機能できずにいる。その中で行政が主導となり,核となる組織があることで運営しやすいと思った。とても参考になった。
  • 地域のボランティアを一目瞭然と整理し活用している。また,役場職員も講師として活動している。
  • 実践内容が分かりやすかった。とても今後につながった。(地域で何をすべきかが良く分かった。)
  • 行政が学校と地域の連携をコーディネートしてくれる体制が大変良い。是非我が勤務地でも参考にして欲しい。
  • 行政の立場であれだけ学校とのつながりを考えているのは,ありがたいことだと思いました。
  • 行政担当者のみならず,それこそ協働で教員やコーディネーター,ボランティアなど,それぞれの立場からのコメントが聞きたい。
  • 行政主導で大変素晴らしい実践発表でした。
  • 社教と学校が連携して,子どもたちのために様々な教育活動を行っている点が素晴らしいと思いました。地域の人も生きがいを得ることが出来たと思います。
  • 色麻町の活動の様子を教えていただきました。本町の目標とすべき活動を実践されており,大変参考になりました。
  • 色麻の実践について何度か話は聞かせていただいていたが,今回の内容はより深い内容でとても参考になった。
  • 行政まかせにしようとは思いませんが,仕組み作りには行政の力は大きいと感じた。
  • 地域学校協働活動の在り方について,課題と視点を考えて,沢山の方々と意見や情報交換をし,取り組む事が大切な事をあらためて学ばさせていただきました。
  • やりやすい地域ではあると思うが,大崎地域のモデルになると思うので,今後も継続して欲しいし,何かあれば相談させて欲しいと思いました。

(2)講演(講話)ワークショップ(グループワーク)について

  • とても勉強になりました。より一層つながりの大切さを感じるワークショップでした。
  • 初めてお会いする方々との意見交換会。大変新鮮味があり,習得することが多かった。
  • とても楽しく,そして勉強になった。地域学校協働活動教育の役割が良く分かった。グループワークのお陰です。
  • 学校と行政で,課題ととらえていることに違いがあることが分かった。何故協働教育が必要か,目指すところを共有することで,立場の違いを強みとしていくこともできるのではないかと感じた。
  • 学校現場だけではなく行政,地域の方々のお話を聞くことができて勉強になりました。
  • グループの方の考えだけでなく,他の班の考えも見聞きでき,活動のヒントになる点を気づきや学ぶことができた。
  • 昨年に続いての講師でした。もっと,聞いて,実践して欲しい人たちがいるのではないかと思いました。
  • 伊勢先生の話は単刀直入に課題,重要な点に触れ,収穫のある話だった。経験や情熱から発せられる言葉は納得できることが多かった。
  • 地域の人々と子どもたちの関わりが,大人も子どもにも良い結果をもたらす。
  • アイスブレーキング~グループワーク~講話と,とても分かりやすいワークショップでした。コーディネートする方の育成,本当に大切ですね。
  • 社会の現状や子どもたちの実情等から導き出された地域学校協働活動の必要性~勉強になった。
  • 地域と学校が連携して子どもを育てることの大切さを感じました。社会が変容していく中でも人として生きていく力を育てていくことが大切だと思います。学校の立場ですが,地域と率先して関わっていきたいと思います。
  • 学校関係の方と話をする機会は多々あるのだが,その他の方とお話する機会は少ない。今回はとても有意義な話し合いになった。
  • ありのままを出せる人間を育てるために,一つの方法として地域と学校の協働を捉えるとちょっとやる気が出た。
  • 違った立場の方々とのワークショップで意見交換ができました。ありがとうございました。
  • 色々な立場の方々と話をする機会を得られ,とても刺激になりました。子どものために役に立ちたいと考えている人が地域にはたくさんいる,ということが我々の励みになると思います。

(3)今後の「協働教育研修会」に望むことや質問事項等

  • 三本木中が協働教育を熱心に実践しているそうです。
  • 色麻さんのような体制がどこにでもあることが当たり前にならないと,先に進まないなぁと思いました。
  • 中学校の職場体験(2年),職場訪問(1年)は事業所への依頼は全て教員が行っている。職場体験は30ヶ所,職場訪問は20ヶ所への依頼は負担である。この2つのコーディネーターが関わった事例紹介を希望します。
  • 町によって,コーディネーターがいるいないが異なる。色麻町のような良い町の取り組みにならって,同じように人員配置をして,人件費が出せるよう行政にお願いしたい。
  • 何をどのようにしたくての研修会なのか。もっと参加して欲しい人たちがいるのではないかといつも感じています。人選について一考を。
  • 参加のたびに理解が深まってきています。また次回も参加できればと思います。最後の長澤先生の話が心にしみました。
  • 今後も具体的な実践内容を基にしたワークショップを希望します。学校以外の方の多くの参加をいただけるとありがたいと思います。
  • 活動をしていく上での問題点,その解決策等の紹介。
  • 立場の違うグルーピングは参考になる面が多く,有意義でした。
  • ボランティアの協力をいただきたい現状と,そういった方々の喜び(Win)を準備できるかどうかが非常に難しいし,大切だということが改めて実感できた。
  • 今回同様,他業職の方と話ができると良いと思う。

お問い合わせ先

北部教育事務所教育学事班(生涯学習)

大崎市古川旭四丁目1-1

電話番号:0229-87-3612

ファックス番号:0229-22-7589

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