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みやぎ海外絆大使の活動報告(ルワンダ(vol.4))

隊員紹介

豊川 絢子(とよかわ あやこ)さん

派遣期間:2018年7月~2020年7月

派遣国:ルワンダ

職種:公衆衛生

ルワンダでの活動報告

はじめに

ルワンダはまもなく雨季、仙台は芋煮会の季節ですね。掃除、洗濯、シャワー、トイレの水は雨水に頼っているので、嬉しい季節の到来です。さて今回は、8月に出展した東部県エキスポについて、紹介します。

東部県エキスポ/The Eastern Province Mini Expo (2019年8月13日~22日)

私が住む東部県で毎年開催されている、お祭りのようなイベントです。東部県7郡から様々な団体やお店が出展します。今年は私の任地であるルワマガナ郡で開催されるということで、仲間たちに声を掛け、出展しました。私たちのブースのテーマは「水衛生×栄養」。職場のみなさんや地元のルワンダ人、そして地方に住む協力隊員たちと一緒に、様々な展示や物品販売を行ったので、その時の様子を紹介します!

水衛生

水循環や正しい手洗い、ジェリカン洗浄の方法についての展示と体験型イベントを行いました。※ジェリカン:水を入れる20Lのポリタンク

1 水ろ過実験

ペットボトルでろ過装置を手作りし、炭、小石、紙ナプキン、キテンゲ(アフリカ布)を使って、来場者に泥水をろ過してもらいました。ろ材の違いによって水の綺麗さに違いが出ることや、何回かろ過を繰り返すことで水が透明になり、さらに炭を使うことで臭いも取れることを示すことができ、来場者にもよく理解してもらうことができました。水へのアクセスが非常に悪く、湖や池、用水路の水を日常的に使っている村人の生活のヒントになればと思います。

子供たちにろ過の仕組みを教える隊員

2 手洗いワークショップ

写真で正しい手洗い方法を示しながら、汚れがブラックライトで光る手洗いチェッカーで正しい手洗いを体験してもらいました。

ジェリカン洗浄体験

多くのルワンダ人が水汲みに使うジェリカンは、口が小さいので内側を洗うことができず、藻やカビで汚れています。今回、少量の水と小石、塩、重曹、石鹸、植物の葉を組み合わせて洗浄する方法を紹介しました。あまりお金をかけずに身近な材料で洗浄できることを来場者に体験してもらうことができました。自宅や学校等でも実践してもらえることを期待しています。

一生懸命ジェリカンを洗う来場者

3 展示物

展示物1

展示物2

展示物3

栄養

BMI測定とスタッフによる栄養や生活習慣に関する個別指導、栄養強化食品の販売を行いました。

1 BMI測定

子供の栄養失調が課題となっているルワンダですが、一方で大人の肥満も大きな課題であると感じていました。ルワンダには健康診断がありません。そこで今回のエキスポでは、18歳以上の来場者のBMIを測定し、併せて日頃の食事や生活習慣についてアンケートを取り、その傾向を調べました。その結果、測定した315人のうち、(1)約2割は朝食を摂らない。(2)男性より女性の方が肥満傾向にある。(3)半数以上が夕食を食べてから2時間以内に就寝。(4)男性より女性の方が運動をする習慣が少ない。など、興味深い結果が得られました。男性も女性も、標準体重が最も多かったのですが、女性はOverweight(肥満気味)の人も多く見られました。エキスポ期間中、10日間の測定値を可視化するため、測定結果をシールで表に貼り付けるようにしました(写真参照、左から、Underweight, Normal weight, Overweight, Obese class1, Obese class2, Obese class3)。今回、Home Based Care Practitioners (HBCPs)というヘルススタッフにも協力してもらい、測定結果に基づき来場者へ個別に栄養指導をしてもらいました。今回得られた結果をヘルスセンター等とも共有し、ルワンダ人の今後の健康づくりに役立てていけたらと思います。

身長と体重を測り、BMIを計算

男性の測定結果

女性の測定結果

測定結果を書いて来場者にプレゼントしました

(2) 野菜アマンダージ、野菜チャパティの実演販売

アマンダージはサーターアンダギーによく似た揚げドーナツ、チャパティは小麦でできた薄いパンです。どちらもルワンダ人が大好きなローカルフード。ルワンダ料理は炭水化物が多いので、もっと野菜を食べる習慣をつけてほしいと、この2つの食品に地元野菜を混ぜて調理販売しました。アマンダージは赤カブ、きな粉、人参、ドド(緑の葉っぱ)の4種類を用意。チャパティには赤カブ、玉ねぎ、ピーマン、さつまいも、人参を細かく切って練り込みました。どちらも1つ100フラン(約10円)で販売。珍しいものになかなか手を出さないルワンダ人ですが、手頃な値段なので1つ買ってパクリ。気に入ってまとめて10個買っていくお客さんもいました。中には、レシピを聞いて真剣にメモを取る来場者も。10日間、作ったものはすべて完売しました。日頃の食事だけでなく、おやつにも野菜を取り入れる工夫や、バランスの良い食事を意識づけるきっかけになれば良いと思います。

綺麗なピンク色の赤カブアマンダージ

野菜たっぷりチャパティ

アマンダージを食べる学生

この時の様子は、JICA ルワンダ(日本語)、JICA Rwanda(英語)のFacebookでも紹介されています。是非ご覧ください!

お問い合わせ先

国際政策課交流推進第二班

仙台市青葉区本町3丁目8番1号

電話番号:022-211-2277

ファックス番号:022-268-4639

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