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東松島市地域おこし協力隊

神成 夏海さん

1985年生まれ、那覇市出身。仙台で育ち仙台白百合女子大で福祉を学び、障害がある子どもと成人の支援に計10年間携わる。障害の有無に関わらず、誰もが生きやすい世界を目指し、東松島の豊かな自然や人との関わりを通じた子どもの発達支援や保護者支援をはじめ、どんな人も心地よく過ごせる地域の居場所作りに取り組む地域おこし協力隊として活躍。

地域おこし協力隊制度を活用し、住みながら地域に溶け込む発達支援事業所の開所を目指す。

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障害者の支援に携わろうと考えられたのは何故ですか。

就労支援事業所を立ち上げた知人に、一緒に働かないかと誘われたことがきっかけです。障害を持つ方について地域学生時代に学ぶ機会はありましたが、卒業後すぐに仕事にしようとは思わなかったです。誘われた時は働き方を変えたいと感じていたタイミングだったこともあり就職を決めました。仕事を通じて障害者の方の生き方を見つめる中で、自分の人生も同時に見つめ考えるようになりました。より専門的な知識が欲しいと考え、発達支援を専門としている先生のもとを訪れたときに「支援のセンスがある。」と褒められたことが嬉しくて、今でも発達支援を仕事としています。目の前にいる人の人生がより良くなることと、自分の人生の喜びと繋がっていくような感覚、それがずっと継続して思っていることです。

現在の活動内容を具体的に教えてください。また、活動をする上で心がけていることはありますか?

地域おこし協力隊として、受け入れ企業から受託した業務、自身の事業準備、子育て支援サークルやイベント等の地域活動団体に関連した業務を行っています。受け入れ事業所での一般業務、イベントでのお手伝い、地域活動では日々の活動や運営会議に参加し意見を交換することもあります。活動をする上で心がけていることは「自分がどうしたいか」主体性を持って考え、行動することです。地域おこし協力隊の活動は、もとから地域で実施している活動に参加させていただくことが多く、お手伝いする立場になることが多いように感じています。そのような立場で自分の考えを言葉にすると、アドバイスのようになってしまうことが悩みでした。しかし「自分はその場でどうしたいか」という視点をもつことで、主体的に活動できる場面が増えました。そのような経験から、全てにおいて自分の行動に主体性を持ち、言葉や行動に責任を持つことを大切にしています。

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どのような時、やりがいを感じますか。

私は子どもが大好きなので、子どもたちが元気でいてくれることが自分の幸せに繋がっています。いまの生活を通じて出会う子どもたちが私に甘えてくれた時、今の人生を選択してよかったと心から感じます。

あなたが思う宮城の魅力はなんですか。宮城で暮らす理由も教えてください。

誰かに見せたい美しい景色と食べものが沢山あることが魅力と感じています。宮城で暮らす理由は、私にとってご縁のある場所だからです。今の自分にとって宮城で生きることが必要だ、と感じられるご縁があります。

地域おこし協力隊に応募されたきっかけはどのようなことですか。

発達支援事業立ち上げ候補地として、東松島市を訪問させていただきました。その際に地域おこし協力隊という制度により、住みながら事業の準備ができると教えていただきました。子どもたちの成長を地域の方々とも一緒に支えていくためには、私自身がその土地を知り人と出会い、時間を共にする必要があると感じていました。東松島市の地域おこし協力隊は地域の方との交流の機会も多いことを知り、応募することに決めました。

学生インタビュー

地域おこし協力隊をすることへの不安や迷いはありませんでしたか。

不安や迷いはありませんでした。レストランでメニューを頼む時もすぐに決めるし、元々何かを選択するときは迷わない性格だと思います。なので、地域おこし協力隊をする時も直感で決めました。実際に働き始めると、不安な気持ちになることもありましたが、自分の目的や目標が心を支えてくれました。

就活はどのように進めていましたか?これから就活を始める学生へのメッセージをお願いします。

私は就活をしていなかったので、当時はアルバイトをしたり友人と遊んだりしていました。大学を卒業する時まで、キャリア支援課の職員から「なんで就職をしないのか?」と何度も連絡が来ました。今では懐かしい思い出です。今は、正社員の括りにこだわらないで自分のやりたいことをしたり、趣味を副業にすることも一般的になりつつあります。就活も人生も歩むスピードは人それぞれです。自分の直感や感覚を大切にして、不安や迷いといった感情をネガティブなものと決めつけるのではなく「自分にとって宝物だ、素敵だ」と思える何かを見つけるきっかけにして欲しいです。物事をポジティブに捉えて、前向きに進んで欲しいと思います。

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Interviewer

鈴木 茅優さん 宮城学院女子大学

地域おこし協力隊の活動には以前から関心があり、今回のインタビューでは神成さんから具体的な活動についてお伺いすることができました。何か特別なスキルや専門的な知識が必要だと考えていましたが、神成さんから「一番大切なのは、自分が何をしたいか、成し遂げたいか具体的な目標を持つことだ」と話されていたことを受けて、まずは自身の夢や目標を掲げ、その上で自分に何ができるのか、何が不足しているかを考えていきたいと思いました。障害の有無に関わらず、誰もが生きやすい環境を整えることを目標とする神成さんですが、「あの人に○○をしたら喜ぶじゃなくて、私がしたいからそうする。常に、自分の行動に責任を持つように意識している」と話す姿が印象的でした。他人軸ではなく自分軸で物事を考え、主体性を持つことによって、自身の選択に確信が持てるという考えに感銘を受けました。今後、自身の選択に不安を感じたり迷ったりした際は、神成さんの言葉を思い出すことで前向きに考えていきたいと思います。

MY SCHEDULE

  • 5:00

    起床

  • 8:30

    出勤

  • 9:00

    職場の掃除

    その日の出勤者で談笑もしつつ掃除しています

  • 12:30

    お昼休憩

    職場の人とおかずをシェアすることも

  • 15:00

    地域活動の打ち合わせ

  • 17:30

    買い物

    海が近いので美味しいお魚が安く買えることが嬉しいです

  • 18:30

    帰宅

  • 22:00

    就寝

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休日の過ごし方

東松島市に引っ越し 海が近くなったことで、海に行く機会がとても増えました。沖縄生まれで、南国の海が一番きれいだと思っていましたが東北の海の美しさも知り自然の美しさに順番は決められないと実感しています。海を見ると色々な感情が生まれます。自分の心を見つめる時間をくれる場所でもあります。写真は金華山の海です。こんな可愛い瞬間が取れたときは喜び倍増です。

※記載内容は取材当時のものです。