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株式会社原グリーンサービス

代表取締役

相澤 磨美さん

加美町小野田原地区で農地を集積し法人化した株式会社原グリーンサービスの代表取締役。「農の雇用事業」の助成を活用し、研修生として19歳で入社。2021年から現職となり、社員全員のチームワークを重視して「農業だけで食べられる」を目指した経営に取り組む。

「農業だけでも生活できる」という農業の魅力を伝えていきたい

農業の会社に就職しようと考えたのは何故ですか。

高校を卒業し、宮城調理製菓専門学校に進学しました。進学する年に震災が起き、希望した就職先が見つからず、また、地元を離れたくないなと思っていたところに、前代表佐々木さんと私の父で農業法人を設立し、そこで事務の仕事をしないかと誘われたことがきっかけです。当時19歳で農業を始め、最初は慣れていないこともあり苦労しましたが前代表が引退し、3年前から代表を務めています。

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現在の業務内容を具体的に教えてください。また、仕事をする上で心がけていることはありますか。

稲作中心のため米だけでも広さは85町歩あり、ひとめぼれや、みやこがねもちなどを育てています。個人農家を2町歩とした場合、42軒分に相当します。85町歩を役員4人従業員4人で管理しているので非常に忙しいです。また、心掛けていることは「おろそかにしない」ということです。少しでも手を抜くと収穫量が変わったり、苗が太陽の日差しで焼けてしまったりなど後々必ず影響が出てきます。稲は人のように話せるわけではないため、それぞれの様子をよく見てしっかり手をかけることを心がけています。
※1町歩≓1ヘクタール

事業継承する際に苦労したことはどのようなことですか。

生き物を育てているので、天候に左右されるというところに苦労します。例えば、猛暑が続いたり、雨が降らなかったりすると品質が下がり、収量も落ちるので、思い通りにいかないなと感じます。天候は毎年異なるため、今年と同じことを来年しても同じように育たないというところが非常に難しいです。今年は、暖冬で雪が少ないため、水不足に繋がりそうだなと思っています。しかしながら、品質の良いものが収穫できたり、収穫量が上がったりすると今まで努力してきて良かったなと思います。また、私は代表を務めてから3年程しか経っていないので、組織の動かし方に苦労しています。従業員へどのように伝えたらよいのか、どのように考えているのかを汲み取ることが難しい部分です。

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ワーク・ライフ・バランスで心がけていることはありますか?自分らしく働く・暮らすために重視していることも教えてください。

春は特に忙しいため、2ヶ月間全く休みがありませんが、一方で冬は閑散期のため家にいることが多くなります。仕事ばかりしていると、娘に「なんで仕事ばかりなの」と言われてしまうので、閑散期にはなるべく娘と外出し、親子の時間を作るようにしてバランスをとっています。また、ストレスが溜まってしまうと仕事もプライベートも上手くいかないことが多くなるので、息抜きをする時間を作るように意識しています。特に、私はお酒が好きなので、必ず晩酌をしてから就寝し、1日をリセットしています。

今後どのように事業を展開していかれますか。

現在、農業をしている人の高齢化により、農業ができなくなり土地を貸す方が増えています。そのため、規模をより大きくしていき、この辺りの地域を任せられるような規模まで拡大しつつ、信頼をおいてもらえる会社にしていきたいと思っています。農業をやる人間にとって土地は非常に大事なものです。自分の土地を貸すということは簡単には決められません。「この人には貸したくない」などの思いが出てくるので、そのようなことを思われないよう、安心して貸していただける会社を目指していきます。まず、借用している広大な土地を耕し「農業も仕事になる、農業だけでも生活できる」という魅力を伝えていきたいと思っています。また、機械さえあれば人はいなくても良いという人もいますが、機械がいくらあっても人がいなければ事業が続きません。私は、前代表から言われてきた「人が一番大事、従業員がいることが大事」を大切に日々働いています。

学生インタビュー

職場の人間関係を育む中で大切にしていることはなんですか。

相手に信頼してもらうためには、はじめにこちらから信頼関係を築くことです。またアットホーム感が強い職場なので、自然に信頼関係を築けているようにも思います。前代表の「会社だけど会社らしくない会社」という思いを引き継ぎ、人間関係を構築していくことを意識しています。

農業という観点から、今後の学生や若者に求めることはなんですか。

都会から農業に癒しを求めて農業体験をしにくる人も多いのですが、実際に農産物をお金にすることは非常に難しいことです。しかし、難しさの中に「楽しさ」があることをぜひ知ってもらいたいなと思います。努力して実った時の達成感や、厳しさの中に魅力があることを伝えたいです。

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Interviewer

安達 来実さん 宮城学院女子大学

職業選択において「自分の好きなこと」を仕事にすることが本当に素敵なことだと感じました。もちろん好きなことを仕事にする中で大変なことや辛いことも多いと思いますが、それ以上に達成感や楽しさを感じながら仕事をする相澤さんの姿を拝見し、自分の人生にとって何が大切かを考える機会となりました。様々なことに挑戦することを大事にこれからの学生生活を過ごしていこうと思います。

MY SCHEDULE

  • 5:00

    起床

    自分や子供の身支度をしたり、朝のうちにできる家事を済ませておきます。朝はどれだけ時間があっても足りません(笑)

  • 6:00

    朝食

    朝ごはんを食べるのは絶対!!食べないとカラダが動きません。私は米派。娘はパン派なんです(笑)

  • 7:00

    娘を送迎し、出社

  • 8:00

    田植え作業

    基本的に田植機のオペレーターをしています。スピーディーかつ丁寧に作業するよう心掛けています。力作業の下働きは男性従業員に頼りまくりです!

  • 12:00

    昼食・休憩

  • 13:00

    田植え作業

  • 16:30

    片付け、翌日業務の準備

  • 17:00

    就寝

    仕事終わって娘を迎えに行き、買い出しして夕食づくり。いつもバタバタな時間です。

  • 18:30

    夕食、晩酌!

    娘と一緒に入りながらお互いの一日の出来事を話し合っています。毎日のリフレッシュタイムです!

  • 19:30

    お風呂

  • 21:00

    就寝

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休日の過ごし方

普段仕事で忙しい分、休みの日は娘と一緒に思いっきり楽しみます。基本おでかけが多く、雑貨屋さんとかで「これ、可愛い~!!」って二人で話しながらお買い物を楽しんでます。美味しいご飯屋さん探して食事したり、親子で温泉も好きなのでたまに温泉旅行へ出かけたり。リフレッシュしながら女子旅を楽しんでます(笑)

※記載内容は取材当時のものです。