女性のためのポータルサイト「ずうっと宮城」 > 宮城で輝く女性発見! > 明治合成株式会社 代表取締役 片瀬 弥生さん
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明治合成株式会社

代表取締役

片瀬 弥生さん

1968年生まれ、大崎市出身。明治維新100周年を迎えた昭和43年に創業「明治」の名にあやかり社名をつける。平成18年に代表取締役に就任し、ISO14001(環境マネージメントに関する国際規格)取得するとともに新機材等を導入する。また、製造業では多い4割の女子従業員を雇用し地域社会に貢献している。

活躍する女性が一人でも二人でも増えていくと、会社の中もどんどん変わっていく。

代表取締役を務めるご苦労はどのようなことがありますか。

一番大事なのは人のことだと思っています。大勢の人を雇用していると、それぞれの人が異なる事情を抱え、いろいろな感情を持っています。そのような「人対人」の関係において「言い回し」や「言葉が足らない」ことにより、お互いに思っていることが通じ合わなくなってしまうことがあります。私は、そのようなことで人間関係が悪くならないように配慮したり、もし社員同士で誤解などが生じた時には、フォローをしたりということで良い環境をつくっていくことが大きな役割であると思っています。

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現在の業務内容を具体的に教えてください。また、仕事をする上で心がけていることはありますか。

弊社は、精密プラスチック部品を作くるための金型の設計・作成から部品を成形加工し、塗装、レーザーカット、印刷、組立及び納入までの一貫生産体制を確立し、品質・コスト・納期においてお客様に満足頂ける製品の提供を行っています。仕事をする上で心掛けていることは、従業員全員のやる気を出すために何をしたら良いかを考えることです。そのために外部の情報を、社内に周知することについて意識して行っています。従業員は自分たちの社内のことは承知しているものの、外部の情報は詳しくありません。そこにお客様の情報や世の中の動きなどを伝えていくことにより、今何が必要とされているのか、どういったものを作っていけばいいのかということについて気づきを与え、やる気を出させて一緒に仕事を進めることが必要だと考えています。

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女性社員を4割まで増やす等、女性の活躍に関心を向けているのはなぜでしょうか。

私としては、意図して女性社員を多く採用しているというつもりはありません。仕事があって従業員が必要な時に募集を行いますが、その際に応募してくださった方を採用しています。しかし、職種によって男女の偏りはあり、現場での重労働はどちらかというと男性が、検査の仕事などの長時間にわたって物を見なければいけない仕事は女性が担うことの方が多くなっています。適材適所に採用していった結果が、製造業の平均的な女性雇用率の倍以上になっているので、女性が必要とされている部分はまだまだ多いのではないかと思います。

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特に女性従業員に望んでいることはありますか。

才能のある女性従業員には、管理職になってもらいたいと思っています。しかしながら、まだ家事や育児などの家庭のことを担うのは女性の方が多いため「女性従業員自らが活躍したい」と思うような欲が、出てきていないように感じます。私としては活躍してもらいたいという思いがあっても、本人たちの合意がなかなか得られないことがあります。これから先、活躍する女性が一人でも二人でも増えていくと、会社の中もどんどん変わっていくと思います。弊社では、現在女性の係長が2人と主任が3人います。この3人がさらに成長することによって、次の段階として管理職を担う新たな女性従業員が出てくるのではないかと思っています。

今後、どのように女性の活躍を推進していきますか。

女性にもっと欲を出してほしいと思います。旦那さんより稼いで「旦那さんを食わせていこう」という気持ちを持っていてほしいです。それから、家庭を持っているとか独身だからとかではなく、好きな仕事を見つけてしっかりとそれに集中してもらいたいです。私自身もそのような方たちの応援をしていきたいと思っています。

学生インタビュー

片瀬さんにとって、仕事はどのような存在ですか。

今は人生の中心、生活の中心となる存在です。社長業だと、どうしてもそうなることが多いと思います。若い頃は、旅行が好きでしたので、そのために仕事をしていました。今は立場が変わり、遠くに行くとしても仕事の研修、視察ばかりなので少し寂しい思いをしています。

学生や若い方にアドバイスはありますか。

語学は大事だと思います。旅行に行きたいと思っても、語学がなかなかできなくて、もう少し英語や中国語、ヨーロッパの言葉など2、3か国語は話してみたかったですね。自分の中に蓄えられる能力って人それぞれ違うけど、限度があると思います。けれども、人とコミュニケーションを取ることで自分に持っていないものも引き寄せられることがあります。それは、その人とコミュニケーションを取れないと引き寄せられないんです。今はワールドワイドですから、自分が持っていないものを持っている人たちと繋がることにより、使えるものがどんどん増えていいきます。また、いろいろな方を見ていると、言葉ができる人たちは行動範囲も考え方も広くなっていきます。自分の人生を豊かにしようと思ったら、これは必要です。

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Interviewer

沼崎 瑞稀 さん 東北福祉大学

今回のインタビューを通して、女性の管理職や役員の問題について改めて考えさせられました。
片瀬さんのお話を聞くまでは、女性に昇級のチャンスが巡ってこないことが原因で、女性管理職や役員の数が少ないのかと思っていましたが、チャンスがあっても挑戦することができない女性が数多く存在するという事実を知ることができました。日本の社会問題について大学の授業でも学んでいましたが、やはり自分の目で見て、肌で感じることで、初めて分かることや気づかされることが多く、大変有意義な時間を過ごすことができました。

MY SCHEDULE

  • 6:00

    起床

    猫の世話、身支度、洗濯、ゴミ出し

  • 8:00

    業務開始

    初期清掃を行い一日の仕事予定の確認、営業部門と情報の確認と共有を図る

  • 12:00

    昼食

  • 13:00

    当日書類の確認

    郵便物・届け出・報告書等の確認

  • 15:00

    外部会議

    各種団体の行事計画と情報交換

  • 20:00

    帰宅

    猫のエサの状況確認と健康確認

  • 23:00

    就寝

    猫の下敷きになって眠る

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休日の過ごし方

お休みの日には、ホームセンターや家電スーパーなどを回り、生活用品や家電製品・家具等のトレンド状況を見て歩き疲れた時には、近隣カフェでスイーツ三昧です。どこのお店でも猫製品を見付けて喜んでいます。

※記載内容は取材当時のものです。