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株式会社サリダ

代表

佐藤 えりさん

1982年生まれ、登米市出身。仙台の出版社・広告代理店での営業職を経て、2017年に独立し「サリダ・プランニングオフィス」を開業。2022年8月に法人化した。地元企業に向けた採用広告プランニングと、レンタルカフェ「喫茶サリダ」の運営を通し、地域社会貢献に努める。

「地元への貢献」を目指し、自分らしく働くために独立・起業

起業した理由を教えてください。

時間と場所に縛られず、自分らしく働きたいという思いから独立、起業しました。中小企業さまへの採用支援・広告宣伝PRサービスの仕事を選んだのは、自分の専門性を活かしながら、宮城という地元に貢献できると思ったからです。また、登米市で運営しているレンタルカフェ「喫茶サリダ」については、地域コミュニティの場の創出とともに、『食』の分野を架け橋に社会と接点を持ちたい人を応援する目的で開業しました。

現在の業務内容を具体的に教えてください。
また、仕事をする上で心がけていることはありますか?

本業は求人広告の代理営業、ライター業です。人材不足にお困りの企業さまにキャッチコピー、写真、動画の提案などを通して、企業さまの採用面に特化した広告を作っています。平日は主に仙台を拠点に活動し、レンタルカフェに予約が入っている時は、登米で仕事をするという2拠点生活をしています。心がけていることは、お客さまはもちろん、外部ブレーン等協力してくれる方々とのかかわり合いを大切にしながら仕事をするようにしています。

どのような時、やりがいを感じますか。

広告業の方は、自分が作った求人広告で応募が来て、いい人材マッチングができた時です。その方が入社して働いている姿を見ると、いいご縁のきっかけをつくることができたと嬉しい気持ちになります。レンタルカフェの方は、カフェ・飲食店の起業を目指している人をチャレンジショップという形で支援しているので、利用した方が自分のお店を持てた時は、本当にやってよかったと思います。すでに利用者の半分ぐらいの方が、ベーカリーやスイーツショップといった自分のお店を開いているんですよ。

休日はどのように過ごしていますか? 趣味や推し活などもあれば教えてください。

仕事が趣味のようなものですが…。しいて言えば喫茶店や雑貨店巡りです。主に仙台で、新しいお店ができたと知ると足を運んでいます。特にレンタルカフェを運営するようになってから、店づくりのヒントになればという気持ちで、いろいろなカフェや雑貨店を回るようになりましたね。

ワーク・ライフ・バランスで心がけていることはありますか?
自分らしく働く・暮らすために重視していることも教えてください。

在宅でできる仕事なので、自分のペースで働くことはできますが、ワークとライフのバランスがあいまいになりがちです。そのため、オンとオフの切り替えを付けることを意識し、集中して仕事をしたいときは、コワーキングスペースや近所のカフェを活用しています。また、今のところ代わりがいない「ひとり経営」なので、風邪をひくなど体調を崩さないよう、しっかり睡眠時間を確保するようにしています。

あなたが思う宮城の魅力は何ですか。
宮城で暮らす理由も教えてください。

食べ物がおいしいことが一番の魅力ですね。飲食店の料理や、接客のレベルも高いと思います。気候や交通の便もよく、郊外に行くと自然豊かで住みやすいところも気に入っています。私自身、住み慣れた仙台の街が好きですし、宮城に貢献したいという思いが人一倍強いので、今のところは他のエリアで暮らすことはあまり考えていません。

今後思い描いているキャリアデザインはありますか?
そのために努力していることや、宮城県や企業に期待することを教えてください。

みんながここで働きたい!と思える理想の会社をつくってみたいですね。
そして、働きづらさを抱えている障がいのある方、またご家族を介護されている方、就労ブランクのある専業主婦などの方々が、いきいきとプライドを持って働ける場所をつくりたいんです。そのためにキャリア支援につながる資格取得の勉強をしています。県でも、働きづらさを抱えた方の就労支援や能力開発のサポートを補助金などの面で主導してもらえればうれしいですね。

学生インタビュー

「時間と場所に縛られない働き方をしたい」と感じたのは、どのようなきっかけだったのでしょうか。

前職の求人広告の仕事では、昼は外で営業回り、夕方から夜にかけては事務作業をしていて、残業は当たり前という生活をしていました。フリーランスで食べていけるようなスキルの自信もなく、収入面などに不安があったため、独立には長い間二の足を踏んでいましたが、その不安要素よりも時間の大切さに気付き、開業に至りました。

「『みんなが働きたい』と思う雇用の機会を生み出したい」と感じた理由をお伺いしたいです。

登米市などの田舎は特に、女性は出産を機に家事育児に専念し、キャリアを諦めてしまう方が多いです。しかし、子どもから手が離れた数年後にまた働こうとすると、時間的にも体力的にもフルタイムで働くことは厳しく、一般企業になかなか就職しづらい、能力を発揮できない現実に自己肯定感が下がってしまう方が多くいらっしゃいます。そのような方々が自分の能力を最大限に活かし、ライフスタイルに合った働き方ができる場所を作っていけたらいいなと思っています。

Interviewer

澁谷 日葵さん 東北学院大学

女性経営者の方とお話しする機会が初めてで、少し緊張しました。佐藤さんは、自分のキャリアを考える上で何度も壁にぶつかりながらも、それをしっかりと受け入れさらにプラスに捉え、アクティブに動くことができるとても素敵で強い方だと感じました。私も現時点では起業、独立などを考えたことはありませんが、自分の働き方の選択肢として、人脈作りや勉強は必要不可欠だと改めて感じました。

MY SCHEDULE

  • 7:00

    起床

    レンタルカフェ「喫茶サリダ」の予約が入っている日は、登米市の実家から出勤します。

  • 8:00

    出勤

    「喫茶サリダ」へ到着したら、キッチンレンタル利用のお客様をお迎えするため、店内の掃除、備品の補充などの開店準備を行います。

  • 9:00

    カフェ開店&作業

    カフェ開店後はレンタル利用者の方に運営をお任せ。
    私自身は2階のワークスペースでライティング、ZOOM打ち合わせなどのリモートワークを行います。

  • 12:00

    お昼休憩

  • 13:00

    作業

    引き続きライティングやリモートワーク
    途中レンタル利用者の方とコミュニケーションをとりながら、困ったことはないか、改善点はないか確認するようにしています。

  • 17:00

    カフェ閉店

    閉店後、点検や掃除、後始末などを行い、店を後に。帰宅途中に備品の買い出しをします。

  • 18:00

    帰宅

    夕食・入浴、読書タイム。読書は仕事関連のビジネス書を読むことが多いです。

  • 23:00

    就寝

休日の過ごし方

SNSで気になっていたお店に足を運ぶことが多いです。
写真は東京日本橋にある分身ロボットカフェ。ALSなどの重度障がいがあり外出困難な方が遠隔でロボットを操作し、コーヒーを作り、接客をしてくれます。宮城にもこういったカフェができるといいですね。

給与の使用割合

住居費:40%、衣服:20%、食費:10%、娯楽費:10%、交際費:10%、水道・光熱費:3%、通信費:3%、貯金:2%、交通費:1%、保険・医療費:1%
レンタルカフェと仙台の拠点という2つの物件の家賃を払っているので、住居費の占める割合が多くなっています。

※記載内容は取材当時のものです。