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若手社員トーク

 

#テーマ
「社会に出て感じること」

塩釜市で文具店として創業し、現在はDX企業へと転身を果たした株式会社高山の久保カノンさん。東北全域で広告・マーケティングを手掛ける株式会社東北博報堂の川股彩乃さん。気仙沼市を拠点に水産食品や漁業関連事業を展開する株式会社カネダイの竹野歩妃さん。異なる業界で活躍する若手女性3人に、仕事のやりがいや宮城で働く魅力、就活中の学生へのメッセージなどを伺いました。

  • 久保 カノンさん

    株式会社高山

    2024年4月入社

  • 川股 彩乃さん

    株式会社東北博報堂

    2024年4月入社

  • 竹野 歩妃さん

    株式会社カネダイ

    2023年4月入社

3人が宮城で就職するまで

川股こんにちは。私は株式会社東北博報堂で広告業務を幅広く担当しています。特にマーケティングや定量調査、イベント運営に関わることが多く、今は先輩のサポートをしながら経験を積んでいる段階です。久保さんと同じく2024年に入社しました。

竹野私は株式会社カネダイに2023年に入社して、現在は東北エリアを中心とした国内の卸売企業向け営業を担当しています。専門学校でデザインを学んでいたので、その知識を活かして商品のパッケージデザインにも関わっています。今日は気仙沼からオンラインで参加しています。よろしくお願いいたします。

久保私は株式会社高山で新卒採用を中心に、企業広報やコラム執筆、内定者フォローを担当しています。入社は2024年です。今は人事と広報の両方に関わりながら、社内外のさまざまな方と接する機会が多い仕事をしています。私と川股さんは宮城県出身で、竹野さんは福岡県出身と伺いました。どうして宮城県の、しかも気仙沼で働くことになったのですか?

竹野もともと野球観戦が好きで、福岡では福岡ソフトバンクホークス、大阪の専門学校時代はオリックス・バファローズを応援していました。その後、ひょんなことから東北楽天ゴールデンイーグルスのファンになり、「東北で働きたい!」と思うようになったのがきっかけです。

川股すごい、野球とともに北上してる!

竹野宮城に観光で来たときに気仙沼を訪れたんです。地元の食品メーカーがたくさんあることや、港町としてさまざまな魚種が水揚げされることを知り、魅力を感じました。それで気仙沼で働きたいと思うようになり、カネダイと出会ったんです。面接時に「デザインを勉強していたので、パッケージデザインなどにも関わりたい」と伝えたら、「前向きな意見はどんどん出してください」と言われて。挑戦させてもらえる環境だと感じ、ここで働こうと決めました。お二人は、県外での就職は考えなかったのですか?

久保最初は東京に行くつもりで、宮城県内で就職することは全く考えていませんでした。でもコロナ禍で東京の企業と直接会う機会が少なくなり、唯一興味を持った宮城の企業がTAKAYAMAだったんです。仙台市苦竹にあるコワーキングスペース「STUDIO080」でインターンをしていた頃に地元企業を取材して記事を書く仕事をしていたのですが、そのときに出会ったのがTAKAYAMAの社長です。とても優しく、考え方にも共感できる部分が多くて。最終的には「人」で入社を決めました。

川股私も東京の企業を受けましたが、家庭の事情もあり、地元の宮城を優先して考えていました。志望業種を広告業界に絞っていたので、選択肢はもともと多くなかったですね。結果的に、地元が好きだから宮城で働くことを選びました。

宮城で暮らし、働くことの魅力

竹野まず、食べ物がおいしい!それに気仙沼は山も川も海もあって、自然がすごく身近に感じられます。ただ、仙台まで片道2時間半かかるので、美容室や買い物のために往復5時間使うのはちょっと大変です(笑)。

川股宮城は個人経営のレストランやお店も多く、人の温かさを感じる場面が多いと思います。

久保私自身は県外で働いた経験がありませんが、いろいろな人と話して感じるのは、結局宮城に戻ってくる人が多いんだってこと。実際、私の会社の代表も東京で働いた後に宮城に戻ってきました。「東京でないと挑戦できない」という価値観に縛られずに、宮城の企業で成長できることを証明していきたいなと思っています。

竹野気仙沼に住んで2年経ちましたが、本当にいいところだと実感しています。毎日が観光客みたいな気分で楽しいです(笑)。お昼休憩でおいしい海鮮丼を食べに行けたり、仕事が終わった後に移住者の人たちとスポーツをしたりして過ごせるのが気に入っています。

川股移住者の人たちとどうやって知り合ったんですか?

竹野カネダイに入社が決まって参加した内定者インターンで、気仙沼のゲストハウスに宿泊したんです。そこで知り合い、仲良くなりました。その後もイベントに誘ってもらったり、新しい人を紹介してもらったりして、どんどん友達の輪が広がっています。

就活の経験から後輩へのアドバイス

久保会社の細かい部分にも注目してみるといいかもしれません。私が会社を訪問する際は、お手洗いの清潔さや社員の雑談の雰囲気をチェックしていました。企業の本質は、そういう何気ないところに出ると思います。

川股興味がある業界に絞るのもいいですが、選択肢を狭めすぎると苦しくなることもあります。「少しでも気になる企業には話を聞きに行く」くらいの気持ちで動くと視野が広がり、就活も楽しく進められると思います。

竹野就活の軸をしっかり持つことが大切だと思います。自己分析をとことん突き詰めることで、企業選びがスムーズになりますし、入社後のモチベーションにもつながります。おすすめなのが「ジャーナリング」。思いついたことをひたすら書き続ける作業で、自己分析にもすごく役立つんですよ。「自己分析しよう!」と構えるのではなく、例えば「好きな食べ物は?」とか「好きなことは?」といったシンプルなテーマから書き始めると、自分の本当に大切にしている価値観が見えてきます。そこから広げていくと、あるときふと、意外な視点から「これが自分のやりたいことかもしれない」と気づけるんです。「大手企業に入りたい」「どんな業種がいいか」だけでなく、もっと日常的な自分の興味・関心から掘り下げてみると、長く続けられる仕事の指針が見えてくると思います。ちなみに、久保さんは「STUDIO080」での長期インターンの経験が今に活きていると感じることはありますか?

久保学生時代に社会人と接する経験ができたのは大きいですね。名刺交換や企業取材を通じて、社会人としての基本が身につきました。インターン中に「社会人0年目」みたいな感覚で働けたのも良かったです。すでにある程度の経験値を持った状態から仕事をスタートできたので、いろいろな面で吸収しやすかったと思います。また、単に指示通りに動くだけでなく、自分なりにプラスアルファの提案ができるようになったのも、インターンのおかげだと思っています。

川股実は私も長期インターンをしていました。その時に就活イベントで同世代の学生が社会人と堂々と話している姿を見て、はじめは「こんなに差があるのか」と焦りました。でもインターンを通じて学生主体の企画や広報活動を経験できたことは、今につながる大きな財産になったのかなと思います。

今後のキャリアについて

久保TAKAYAMAは男性社員が多い会社で、なんと私は約10年ぶり!の新卒女性社員。なので、若手や女性社員の働きやすい環境づくりの創造、そして東北からお客様、社会に、共に働く価値を届けていくことを意識していきたいです。TAKAYAMAはテレワークも導入されていて、すごく助かっています。そういった柔軟な働き方も活用しながら、さまざまな可能性を広げていきたいです。

川股今は目の前の仕事で精一杯ですが、学び続けることはやめたくないですね。広告業界では幅広い知識が必要で、例えば政治や経済についての話題など「私、こんなことも知らなかったんだ」と気づく瞬間がすごく多くて。この仕事を続ける限り、ずっと学び続けていくことが必要だと思うので、何歳になっても好奇心を持って成長し続けられる人でありたいです。

竹野昨年9月から本格的に営業デビューし、今は得意先との関係を深めることに注力しています。社内には若くして役職を持っている人も多く、私も成果を出して昇進できるよう頑張りたいです。そのためには自社商品はもちろん、それ以外の水産物にも詳しくなって、最終的には「お魚博士」みたいな存在を目指しています(笑)。