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子育て世代トーク

 

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#テーマ
「いまどき、宮城の子育て事情」

宮城県で働く池端みなみさん、佐藤ひとみさん、佐々木優香さんは、皆さんお子さんを持つワーキングマザー。
子育て世代の3人に、宮城での仕事と子育ての両立について本音で語っていただきました。
インタビュアーの宮城学院女子大学の鈴木茅優さんは、皆さんの会話から職場での多様な働き方や宮城での子育てのしやすさに魅力を感じたようです。

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    池端 みなみさん

    株式会社 サイコー

    2歳の娘さん

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    佐藤 ひとみさん

    白石ポリテックス工業株式会社

    小6の娘さん中3の息子さん

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    佐々木 優香さん

    ヘキサコア株式会社

    年中の娘さん小1の息子さん

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子育てについて感じること

鈴木はじめまして、インタビュアーの鈴木と申します。始めに皆さんの自己紹介と子育ての様子について教えて下さい。

池端宮城野区岩切に本社があり、リサイクル事業や古紙・産業廃棄物処理等の事業を行っている株式会社サイコーに勤務しております。出産後は、営業職から営業のフォローをする事務業務を担当しています。主に電話やメールなどデスクワークが中心です。夫と2歳の娘との三人暮らしです。

佐藤白石ポリテックス工業株式会社で婦人服製造、専用機械を使ってプリーツ加工業務をしています。プリーツ専門加工においては宮城県で唯一の会社だと思います。中学3年生の長男と小学6年生の娘がおります。中学生は難しい年頃で、反抗期でもあり、あまり手を出さないように見守るようにしています。

佐々木名取市愛島のヘキサコア株式会社で、データセンター向けの分電盤等の製造をしています。夫も同じ会社に勤めています。小学1年生の息子と年中の娘がおります。

鈴木子育てについて皆様が日頃感じていることや、体験したこと、苦労された経験などについてお話を伺いたいと思います。

池端子育ては想像以上に体力を消耗しますが、それ以上に楽しくて幸せでかけがえのない時間です。かわいくてしょうがない反面、大切な我が子を想うと心配事が尽きない日々を送っています。

佐藤体力を消耗するのは、子供が大きくなっても変わらないですね。子供の頑張りや優しさが支えになっています。

佐々木育児というのは、周囲の理解とサポートがあってできるものだと実感していますし、妊娠・出産・子育てと、それぞれの場面で周囲の協力があってこそ成り立っていると思います。

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鈴木体力や周囲の協力が必要なのですね。皆様の会社は「子育てサポート企業」として認定を取得されていますが、会社としてどのような取組が行われていますか。

池端有給休暇取得の推進や、最長1年の男性育児休暇などです。女性は育休取得率100%、男性でも50%取得しています。今春から育休明けの時短勤務の対象を「子供が3歳になるまで」から「小学校3年生まで」に拡充されています。家族手当も手厚く、社員と家族の幸せを応援してくれる会社です。

佐々木ノー残業デーの実施(毎週水曜日と金曜日)やテレワーク制度の実施、育児休業の促進(パンフレット掲示)など、子育て世代にも働きやすい職場です。

佐藤育児時短勤務(子供が小学校入学前まで)、子の看護休暇制度(子供が中学校入学前まで)があり、看護休暇は子供が二人以上いる場合、1年に10日間取得でき、経済的にすごく助かっています。仕事と家庭の両立がしやすい会社だと思います。

鈴木いろいろな制度が整備されていることが分かりましたが、産休、育休後に、仕事に復帰される際、どのような手順で復帰するのか教えていただけますか。

佐藤妊娠が判明した時点から、上司や総務部が関与して、配慮を希望する事項等をシートに記入して情報の共有を図ります。出産前と出産後に定期的に面談を実施し、不安事項や、復帰後の働き方について、シートに記入します。復帰後2か月後にも面談を実施し、体調管理等、不安な事項があれば総務部にて対応してもらえます。

鈴木会社のサポートが充実していて安心ですね。仕事に復帰した後で子育てと仕事の両立を図るために工夫していることは何かありますか。

池端時短勤務を取得していて家族との時間を増やすようにしたり、平日の家事を減らすために、日曜日にまとめて料理を作って、平日は子供と遊ぶ時間を確保しています。また、仕事と育児の両立は想像以上に大変なので、夫と家事を分担して協力し合って子育てしていくことを意識しています。

佐々木夫も同じ職場なので、お互いの業務状況を確認しながら、学校行事等は対応できる方が参加しています。また、育児をしながら働いている同僚も多いので、情報共有も頻繁に行っています。

鈴木家事の分担と工夫、それに加えて情報を共有できると不安も解消できて心強いですね。

 

男性育休について

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鈴木先程のお話しにも夫の子育てについて出てきましたが、最近よく話題に上がる男性の育休についてどのような状況でしょうか。

池端男性育休取得希望者の希望期間通りに取得できる整った環境です。過去3年間の男性取得者は8名で、その内2名は7~12ヶ月取得しています。年齢的には、30歳代がメインですね。男性の管理職の方で取得される方もいます。

佐々木配偶者の出産予定の報告があった男性社員に対して、育児休業の説明を実施して、取得を促しています。弊社は短期ではありますが男性育休取得率が高いと思います。一方で、女性の立場からすると育休は取ってほしいけれども収入の面が心配です。

佐藤弊社でも男性の育児休業も取得を奨励しておりますが、男性社員が20%ほどと少なく、令和4年に当社として最初の男性の育児休業取得者がおります。今後も、配偶者の妊娠の報告があった時点で、男性にも制度の周知、取得奨励をしていく予定です。

鈴木収入のことを心配せずに育児に専念できる支援や制度があるといいですね。また、男性育休を最初に取得された方をロールモデルとして、男性育休が広まるといいですね。

子育てをしていて感じる宮城の良さ

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鈴木最後になりますが、子育てを通じて感じられている宮城の良さについて教えて下さい。

佐々木働きながら子育てをする上で強い味方と感じるところは、子供たちにのびのび過ごさせることができる公園が多いことや、ベビースペースが完備されている施設が多いので、出先で困ることが少ないことです。1歳以下の子どもが参加できる地域のイベントもあり、孤独になりがちな今の子育て世代に寄り添ってくれるところが、ありがたいですね。また、ファミリーサポートセンター※1があり、困ったときに頼れますし夜間救急等、医療が充実していて、突発的な体調不良に対応してもらえるところも良いと思います。

(※1ファミリーサポートセンター:援助をしたい人と、援助を受けたい人が登録をしていて、子供の預かりや送迎などのサポートが受けられるサービス。)

佐藤私が住んでいる所は、蔵王町ですが、緑が豊かなのが魅力的なのと、子育て支援にも力を入れていて、子育て支援センターには、未就学児が遊べる場所があります。ふれあいの場が多く設けられていて、年齢別の集まりや育児講習会も実施しているので、相談できるスタッフがいて安心です。他の親子との交流で悩みを共有できたりもします。町の広報や健診などでそういった集まりを知ることができます。私が参加した行事は、離乳食に関する「もぐもぐ教室」で、作り方やアレルギーに関することを教わりました。

池端多賀城市に住んでいますが、やはり子育て支援センターが充実していて、私も離乳食教室に参加していました。また、「みやぎ子育て支援パスポート」※2によって、県内のお店でいろいろな割引や外出サポートを受けられる仕組みがいいです。さらに、県が子育て世代を応援してくれていて、公共施設などに授乳室などを設けてくれているところが助かりますね。図書館、水族館、動物園、公園と遊ぶところが多いのが魅力的だと思います。

(※2みやぎ子育て支援パスポート:協力事業所等から、子育て家庭向けの各種割引やご優待サービス、外出サポートなどを、パスポートの提示により受けられる仕組みです。対象は18歳以下のお子さんがいる家庭、または妊娠中の方とその配偶者。)

鈴木最近は個室の授乳室がある施設も増えて、小さい子どもがいても安心してお出かけできるのがいいですね。皆様、お忙しいところありがとうございました。

Interviewer 鈴木 茅優 さん   宮城学院女子大学

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今回のインタビューを終え、皆さんが、共通して「子育ては楽しい。苦労していると思わない」と話していたことや、今回参加された3人の方が、口を揃えて「職場の上司に相談しやすい」と話されていたことが印象的でした。また、男性育休制度は、マスコミでも取り上げられる機会も多く一番の関心事でしたが、男性育休を取得された社員の方をロールモデルとして、男性育休の取得が更に広まると良いなと思いました。地域の制度という視点では、「ファミリーサポートセンター」や「みやぎ子育て支援パスポート」など、活用できる制度がたくさんあるのでしっかり活用したいと思いました。最後に、私自身、子育てをしながら働くことに漠然とした不安がありましたが、皆さんの話を聞いて不安が解消されたと同時に、安心して子育てできる環境が宮城にはあると感じました。私は大学卒業後、宮城で働く予定です。今後は結婚や出産、子育てといったライフステージを歩んでいくかもしれません。皆さんのように、子育てと仕事の両方を楽しみながら宮城で輝く女性となりたいと思います。