建築部建築課/千葉 璃音さん
1946年に石巻市に創業した「丸本組」は、県内5ヶ所に拠点を置く総合建設会社。「空から見える、いい仕事」を企業理念に掲げ、土木、建築、船舶などの分野から、新しいふるさとづくりに挑戦しています。同社の建築部で施工管理技術者として活躍中の千葉璃音さんに、仕事の楽しさや働きやすさなどについて伺いました。
公共施設をはじめとする建物の新築や改修工事の現場で、施工管理を担っています。施工管理の仕事には、大きく分けて「原価管理」「工程管理」「安全管理」「品質管理」がありますが、私が主に担当しているのが、「安全管理」「品質管理」です。事故なく工期通りに建物を完成させるため、現場での安全が徹底されているか、設計図書通りに工事が行えているかを日々確認しています。大きな建物になると長期間現場に携わることも珍しくなく、先日ようやく竣工した栗原警察署庁舎には、2年余り通い詰めました。仕事のやりがいは、建物を建てることで大好きな地元の発展に貢献できること。また、長く関わった建物が完成した時の達成感は、やはり特別なものがあります。
手に職をつけたいという思いから石巻工業高校に進学し、卒業後の2020年4月に入社しました。高校在学中、2学年上にとても優秀な女性の先輩がいて、その方が卒業後に丸本組に入社し、施工管理技術者の道へと進みました。丸本組は震災後の復興に尽力している会社だということを知って共感したことと、私も憧れの先輩のように高校で学んだことを活かして地元のために働きたいと思ったことが、この会社に入社し、施工管理技術者を目指した理由です。
現場の作業員は年上のベテランの方が多いのですが、私自身、入社前まで、大人の人と話す機会が多くありませんでした。そのため、現場の年上の方々とのコミュニケーションのとりかたは勉強することが多かったです。先輩の様子を見ながら現場で学んでいくうちに、皆さん優しく接してくださるようになりましたね。今では可愛がっていただいているので、とても働きやすいです。
2024年4月から、土日祝日が休みの完全週休二日制になりました。また、有給休暇も比較的自由に取ることができます。1年前に結婚したのですが、特別休暇を使用して、関西・四国方面に9日間新婚旅行に行ってきました。現場の皆さんのご理解とフォローがあって実現できました。本当に感謝しています。また、育児休暇後の職場復帰率は100%と聞いています。建築課には、子育てや家事と両立しながら長く活躍されている50代の先輩女性社員がいて、いずれ子どもが生まれても仕事を続けたいと思っている私にとっては、今後のキャリアプランを考えるうえで、とても参考になっています。
一つは、1級建築施工管理技士の資格を取って、さらにレベルの高い仕事をすること。資格学校の学費の負担、2回目までの受験料の負担のほか、資格手当もあるのでモチベーションアップになります。もう一つは、女性技術者だけで1つの建物の施工管理をすること。弊社は女性社員の割合が14.4%で、女性技術者に関しては建築課に3人、土木課に1人と、やはりまだまだ少ない現状ではあります。ですが、近年、女性技術者の採用も積極的に行っており、今後はもっと現場で働く女性社員が増えてくると思うので、いつかは実現可能なのではないかと楽しみにしています。
施工管理の仕事は、現場では指示を出すだけで、あとはパソコンに向かって図面や書類を作成する仕事なのかと思っていました。ですが、実際に入社して感じたのが、現場での作業が意外と多いということです。例えば「墨出し」といって、施工図の情報を見ながら、墨を使って工事の進行に必要な寸法の線を床や壁に書き記す作業も、施工管理の仕事の一つです。また、重たい測量機械を扱うといった仕事も、意外と多くてびっくりしました。
現場に出る日ですと、だいだい7時半に出社してその日の仕事の準備をし、8時から現場で朝礼を行います。そのまま現場で確認作業など現場の対応にあたり、11時ぐらいに事務所に戻って図面をチェックしながら翌日の作業内容の確認を行います。昼休憩を挟み、13時から昼礼。そこから翌日の作業内容に関する打ち合わせ、現場回りをして、15時ぐらいに事務所で書類整理。17時に退社、という感じです。
Interviewer
小松 月渚さん 宮城学院女子大学
CORP.INFORMATION企業情報
建設・工事業
石巻市恵み野3-1-2
0225-96-2222
195人
14%
申請時点における過去3年間の女性採用数3人
※人数は企業全体の採用数です
※記載内容は取材・申請当時のものです。