執行役員 ショートステイ部門長/岡部 邦彦さん(左)
ショートステイコスモス中野栄・介護員/奥山 思さん(中央)
コスモス中野栄デイサービス・介護員/十三 瑞基さん(右)
東北でも指折りの規模を誇る介護・福祉サービス企業「コスモスケア」。現在は30の事業所で「グループホーム」「ショートステイ」「サービス付き高齢者向け住宅」など8つの介護関連事業を展開しています。理念のひとつに「働きやすい職場の整備」を掲げ、ICTなど新技術の導入にも積極的に取り組んでいるそうです。今回は介護員として働く若手2人(奥山さん、十三さん)と、役員の岡部さんにお話しを伺いました。
(奥山さん)私は、「ショートステイ」施設で介護員として働いています。ショートステイとは介護をはじめ、生活支援を必要とする方が利用する、短期間宿泊サービスのこと。当施設では「自宅でのルーティンをできる限り崩さない」ことを念頭に、起床・就寝時間や入浴、トイレ、食事の介助事情などをご家族からヒアリングをし、実践することを大切にしています。
(十三さん)「デイサービス」で介護員をしています。デイサービスとは生活支援を必要とする利用者さまの社会的孤立感の解消や心身の機能維持、そして利用者さまのご家族の負担軽減を図る目的で提供されるサービスのこと。具体的にはレクリエーションなどを通じ、「生活機能の維持・向上」を目的とした機能訓練を行っています。利用者さまによっては「得意分野」が異なりますので、レクリエーションではできるだけ多くの方が主役になれるよう「今日は〇〇さんが得意なことを」というように気を配っています。
(奥山さん)一番に浮かぶのは「有給取得のしやすさ」ですね。特に育休に関しては、男性職員の取得実績がありますし、また時短勤務の場合は、その点を考慮してシフトを組んでもらえるなど、支援の手厚さを感じています。
(十三さん)実際に私の所属施設にも育休取得をしている先輩や、時短勤務で働いている方がいます。「ライフステージが変わっても、継続して働ける」ことを、何より大切にする風土があると思います。
(岡部さん)実務的な部分でいうと「ICTの導入」があります。例えば業務連絡にインカムを使用したり、iPadを通じて介護記録をクラウド化したり、という面ですね。また利用者さまの見守りに「予測型見守りシステム」を導入し、予測不能なトラブルにも感知センサーでいち早く対応できる体制を敷いています。IT技術で従業員の負担が軽減される領域においては、今後も積極的に取り入れていきたいと考えています。
(十三さん)当施設では毎日レクリエーションを実施するのですが、企画は私たち介護員が行います。それを利用者さまに心から楽しんでいただけた瞬間に一番やりがいを感じますね。先日は青葉城址へ遠足に行ったのですが、皆さんとても喜んでいらして、「何年かぶりに来たよ」「地震で被害を受けたところは直ったんだね」など、感想もたくさん聞くことができました。
(奥山さん)私の場合は、「利用者さまと信頼関係を築けている」と実感できた瞬間ですね。例えば会話の中で「奥山さん」と名前を呼んでいただいたときは「覚えてもらえた!」とうれしくなります。介助には「介護員を信頼して体を預けていただく」ことも大切なので、一つひとつの接点を通じ、少しずつ信頼関係を確かなものにしていくことを日夜意識しています。
(十三さん)まず入職すると、無資格の方は全員が介護職として働くために必要な知識や技術を習得する「初任者研修」を受講します。受講時間はすべて勤務時間として扱われるので、有給取得などの必要もありません。受験費用は全額会社がサポートします。
(岡部さん)さらにステップアップを目指す人は、国家資格である「介護福祉士」を目指すことになります。取得のためには「実務経験3年以上」「実務者研修の受講」など受験資格を満たす必要がありますが、実務者研修の受講もシフト調整でき、受験費用などは会社がサポートしてくれます。また取得後は手当がつきますので、ぜひ勤務を通じて有資格者を目指してほしいですね。
(奥山さん)私たちも、次の「実務者研修」を受講する予定です。介護職のスペシャリストを目指しキャリアアップしたいですね。
(奥山さん)まずは二人とも「介護福祉士の資格取得」ですね。あとは生活支援の面で技術力を上げていきたいと考えています。例えば「投薬を拒否されたときの声かけをどうするか」など、バリエーションを増やしたいですし、あとは身体介護についても利用者さまに安心して体を預けてもらえるよう、スキルアップしていきたいです。
(十三さん)利用者さまの変化にいち早く気づけるようになることです。あとは利用者さまの中には、不安感から来所早々「もう帰りたい」とおっしゃる方も一部いらっしゃるんですが、そうした方に安心していただくための声かけがすみやかにできるよう、目下勉強中です。
(岡部さん)事業所としては、より働きやすい環境を整備していきたいですね。例えば先日「社内副業」として、本来の業務にプラスして、別施設でも業務できる体制を整えました。「もう少し稼ぎたい」「幅広い業務を学びたい」という人に、時間と体の許す範囲でぜひチャレンジしてほしいですね。このほかにも、現場の声に耳を傾けながら「こんな働き方はできないだろうか」「こんな制度があるといいな」を実現していければと考えています。
評価によって「等級」が上がる仕組みになっています。年度ごとに面談があり「必須研修の受講状況」「管理者とともに設定した目標の達成度」などによって等級が決定します。キャリアパスとしては18の等級があり、それまでの経歴を生かしたジョブチェンジも希望可能です。
基本的には「利用者さまに喜んでもらえるもの」という視点で、介護員が考えています。これまでで一番反応がよかったのは「仙台弁クイズ」でしょうか。「“おだづもっこ”の意味は?」などの問題に、みなさん喜んで積極的に答えてくれました。
Interviewer
吉川 史織さん 仙台白百合女子大学
CORP.INFORMATION企業情報
医療・福祉
仙台市泉区八乙女中央3-9-1
022-347-3811
375人
65%
申請時点における過去3年間の女性採用数10人
※人数は企業全体の採用数です
健康経営優良企業2024
※記載内容は取材・申請当時のものです。