女性のためのポータルサイト「ずうっと宮城」 > 宮城の女性応援企業 > 社会保険労務士法人PERSIST

女性のチカラを活かす企業認証

実施制度 ▼
  • 女性役職者
    30%以上
  • 女性管理職
    10%以上
  • 資格取得を応援
  • 育児休暇取得
    実績あり
  • 法以上の育児・
    介護休業あり
  • 育児・介護用
    勤務制度あり
  • 法以上の看護・
    介護休暇あり
  • 所定外労働制限
    3歳以上

社会保険労務士法人PERSIST

代表社員 / 特定社会保険労務士 / 引地 寿彦さん

公平な人事評価と柔軟な勤務体制が働きやすさにつながった

社内から不要なコミュニケーションを取り除くことで、社員から「働きやすい」という評価が増えたという、社会保険労務士法人PERSIST。特定社会保険労務士として数多くの顧問先の労働環境の改善に寄与してきた引地さんに、自社の「働きやすさ」の取組についてお話を伺いました。

貴社の業務概要を教えてください。

当社は、社会保険労務士事務所です。社会保険労務士として、労働保険、社会保険、給与計算などのアウトソースを請け負っています。また、人事のコンサル、人事評価制度の構築、社内規定の整備、運用のアドバイス、そのほか、助成金や補助金の申請代行や制度のご提案もしています。助成金や補助金は毎年60~70あるのですが、なかなか知られていない上に行政の情報が分かりにくいということもあります。せっかくの制度を使わないのはもったいないので、そうした制度を顧問先にご案内しています。

「女性のチカラを活かす企業認証制度」に申請した背景を教えてください。

当社では、顧問先企業における育児や介護の規定をつくったり、育児・介護休業法のご案内をしたりしています。その中で、「女性のチカラを活かす企業認証制度」のご案内もしています。当社も女性社員が多く、制度の趣旨とも合致するので、自分たちの会社でも申請しました。当社では、継続して勤務していただくのは女性が多い傾向にあります。男性は根性がないのかな、と思うこともあります(笑)。

女性が能力を十分に発揮でき、働きやすい環境にするための取組について、特に力を入れている貴社の具体的な取組を教えてください。またその理由も教えてください。

公平な人事評価と柔軟な働き方ができる勤務体制の二つです。まず、公平な人事評価についてですが、これは、人事の評価を数値化して客観性を保つというもの。上司の好き嫌いなど感情に左右されることがありません。営業は成績が数字に表れますが、人事部門などについては、社内の改善計画の提案数やお客さまからのお褒めの言葉の件数、3営業日以内の達成件数、給与計算の正確性など、すべてを数値化します。柔軟な勤務体制としては、スーパーフレックスでコアタイムがないので、月の所定労働時間さえこなしていればよいことになっています。また、在宅勤務制度も導入していまして、雪で通勤が難しいとか、子供の送り迎えをしないといけないとか、そういう理由で在宅を選ぶ社員もいます。週2回までは承認が必要なく、在宅勤務ができるのも働きやすさにつながっているのではないかと思います。

仕事と家庭の両立支援について、独自の取り組みがありましたら教えてください。

組織のつくり方として、上司部下の関係を明確にしています。それぞれが仕事をする際にどこまでが自分の判断で、どこからが承認が必要かという、各人の責任を明確にしています。不要なコミュニケーションが発生せず、指示する人間は常に1人。「どっちの言うことを聞けばいいんだろう」ということのないようにしています。当社は各人が粛々と仕事をするので、人間関係で悩むことはないと思います。会社としては、プライベートな付き合いを禁止しているわけでも、促進をしているわけでもないので、シンプルに働けるのだと思います。

ポジティブ・アクション(女性の能力を活かすために企業が行う自主的かつ積極的な取組)を推進する中で、苦労したこと・やってよかったことなど、印象深い出来事を教えてください。

コミュニケーションの部分を会社で促進しないようにしたことで「働きやすい」と言ってもらえたことです。データで比較検討しても、それは明らかです。当社では、私が好きだったという理由もあって、会社の食事会や社員旅行をしていたのですが、5年前にそれを一切止めました。それが「働きやすい」につながり、離職が減りました。よくよく考えると、食事会や社員旅行は参加を強制していなくても、どうしても参加した方と不参加だった方の間で隔たりができてしまうし、参加できないとなると疎外感が生まれる。社内のコミュニケーションがないことを魅力に感じてくれる方もいます。私自身はちょっとさみしいですけど(笑)。

貴社のポジティブ・アクションにおける今後の展望を教えてください。

かつては複数名の女性マネージャーがいたのですが、家庭の事情で辞めてしまいました。ですので今は、女性マネージャーのロールモデルがいないんです。今後は女性マネージャーの登用を進めていきたいです。マネージャーになるための基準は明確で、満たす女性もいます。しかし、本人に話を聞くと、管理職にはなりたくないと言われてしまうんですね。給料は上がりますが、責任が明確になっている分、躊躇してしまうのかもしれないので、今後対策を考えます。

学生インタビュー

スタッフの方々はどのようなキャリアのバックグラウンドを持っていますか?

一定していないですね。もともと業界未経験だった方がほとんどです。面白いことに、他の社労士事務所で働いていた方ほど定着しない傾向があります。もしかしたら他の事務所とかなり雰囲気が違うからかもしれません。今のスタッフの中には元々はパティシエだった方もいるように、キャリアのバックグラウンドは本当に多様です。他には、他業種の事務を経験している方が多い印象です。

学生にメッセージをお願いします。

まずはその仕事が自分に向いている・向いていないかを悩むのではなく、量をこなすことが大事だと思います。確かに、その仕事が向いているかどうかを考えることは大切ですが、判断には一定の期間がどうしても必要になります。どのようなキャリアパスを進むかは、予測してわかるものではないと思います。その場その場で意識しつつ、もがきながら進んでいくものです。まずは何事も継続してみることをぜひ大切にしてください。

Interviewer

峯村 遥香さん 東北大学大学院

飲み会や社員旅行といった社内イベントの廃止や、徹底的に定量化した評価制度など、はじめに伺った時は驚きました。しかし背景を深く伺ってみると、引地代表が社員一人ひとりを思い、公平さを追求していることがわかりました。PERSISTさんのような、表面的でない本当の温かさがある職場で働いてみたいと思いました。

CORP.INFORMATION

※記載内容は取材・申請当時のものです。