女性のチカラを活かす企業認証
ゴールド認証
代表取締役 / 仲井 文春さん
小規模認可保育園「カラーズふなおか園」、「カラーズしろいし園」、「カラーズつきのき園」(2023年4月開園予定)と、子育て支援施設「カラーズハウス」を運営している株式会社ウィル。代表取締役の仲井さんは長年建設業界に勤めていましたが、県南地域の待機児童解消のため自ら保育事業を立ち上げました。子育て支援を通して地域社会に貢献できたらと考えている仲井さんに話を伺いました。
施設名の「カラーズ」は、それぞれ違った色を持ち、成長とともにその色が変化し、より輝いていく原石を子どもたちに例えたものです。子どもたちの「カラー」を大切にし、一人一人に寄り添った保育を目指しています。また、遊び方や行事などの保育スタイルは、スタッフ全員で意見を出し合って決めています。自分たちが実現したい保育をするためには、どうしたらいいのかを考えることで主体性が生まれますし、意欲も高まります。スタッフが話し合って決めたことを「いいよ」っていうのが私の仕事ですね(笑)
当社は私以外のスタッフが全員女性です。また、園がある県南地域は都市部への人口流出が多いため、人材確保が難しい地域。だからこそ、働きやすい環境の整備は重要です。ノー残業、ノー持ち帰りを推奨し、行事などで残業が発生しても時間外手当の支給はもちろん、時短勤務制度や有給休暇の取得推進など、各種制度の周知や情報提供、利用促進を行っています。認定制度は働きやすさについて調べている中で知りました。申請することで、私自身が働きやすい職場づくりをより意識することができますし、スタッフにも会社が本気で取り組んでいることを知ってもらえるにはいいアイテムだなと思いました。
当社は半数以上のスタッフにお子さんがいらっしゃいます。住んでいるエリアも近く、学校行事や休校がかぶることがあるため、厚生労働省の配置基準よりも多くスタッフを配置して、週2日休めるようにするなど、効率よくスタッフを回せるようにしています。園の先生として子育てを支援する立場ではありますが、家に帰れば先生たちも子の親です。子育てにおいて、支援する人が何も支援されないのはどうなんだろうと、スタッフが働きやすいのはもちろん、生活しやすいようにすることも子育て支援の一部だと考えています。急に休まなければならないなど、それができるような雰囲気づくりと環境整備に力を入れています。そのために就業規則を1年に何回変えるんだ!ってくらい修正し、柔軟に働けるようにしています。
2022年から始めた取組として、保健師とFP(ファイナンシャル・プランナー)と契約をして、体の不調や精神的に落ち込んでいることなどは保健師に、お金やライフプランはFPに相談できるようにしています。また、整体に通っているスタッフがいるので、格安で受けられたらいいなと思い、整体の会社とも提携しました。保育事業は生きること・生活することがメインの業務です。そう考えた時に、スタッフである先生たちにも生活があって生きていかなければならない。その生活の補償を一番厚くしなければ!と思ったんです。スタッフが満足するまでには至らないかもしれませんが、まずは仕事を辞めたいと思わないよう、続けられるように背中を押してあげたいと考えています。
スタッフの誕生日はみんなでお祝いをしていて、普段買わないけれど、もらったらうれしいようなものをプレゼントしています。そうしたら、私の誕生日にもスタッフがお祝いをしてくれて、ちょっとしたコメントをもらえるのがうれしいですね。今日来ているTシャツもスタッフからいただいたものなんですよ。スタッフのための何かを考えていることが楽しいです。提案すると無反応の時もありますけれど(笑)。スタッフは園の先生ではありますが、一人の女性として、ママとして、サポートできることを日々模索しています。
保育園をどのようにやっていくかを考える中で、子育て支援という大きなくくりで、トータル的なサービスを目指したいと思うようになりました。例えば障がいのある子の施設、一時預かりや放課後の預かり、親御さんたちの憩いの場など、色々と相談できる「よろず屋」というか、ママカフェみたいなものと併用して何かやるなど、子育て支援の枝木にあるものを総合的にやれるような仕組みづくりをしていきたいと考えています。その一環として現在は保育園以外に子育て支援施設の運営もしています。子育てを考えたときに、預かるだけで返して終わりではなく、色々な悩みや障害が立ち塞がっている状況を少しでも解決できる取組をしていきたいですね。
否定しないことです。子どもに対して「やめなさい」「ダメ」「謝りなさい」と言ってもどうしてダメなのか、どうして謝らないといけないのか子どもはまだ分からないですよね。それは大人になったから分かることなんです。そういう、大人の前提を押し付けないことが大切だと思います。なぜダメなのか、どうすればいいのかは何回も言って分かってもらえればいいと思います。
さっさと進路を決める必要はありません。決めてしまわないで何でもやってみてください。ただ、やめるときは理由を持つことが大切です。自分も色々な仕事の経験が今に活きたと思っています。うまくいかないなと思うときは、それを次に活かしてほしいです。
Interviewer
原田 麻衣さん 山形大学
CORP.INFORMATION企業情報
教育・学習支援業
宮城県柴田郡柴田町船岡字久根添67-1
0224-87-8466
21人
100%
申請時点における過去3年間の女性採用数10人
※人数は企業全体の採用数です
※記載内容は取材・申請当時のものです。