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女性のチカラを活かす企業認証
ゴールド認証

実施制度 ▼
  • 女性役職者
    30%以上
  • 女性管理職
    10%以上
  • 資格取得を応援
  • 育児休暇取得
    実績あり
  • 法以上の育児・
    介護休業あり
  • 育児・介護用
    勤務制度あり
  • 法以上の看護・
    介護休暇あり
  • 所定外労働制限
    3歳以上

株式会社ウィル

代表取締役 / 仲井 文春さん

働きやすい環境はもとより生活面のサポートも推進

小規模認可保育園「カラーズふなおか園」、「カラーズしろいし園」、「カラーズつきのき園」(2023年4月開園予定)と、子育て支援施設「カラーズハウス」を運営している株式会社ウィル。代表取締役の仲井さんは長年建設業界に勤めていましたが、県南地域の待機児童解消のため自ら保育事業を立ち上げました。子育て支援を通して地域社会に貢献できたらと考えている仲井さんに話を伺いました。

貴社の業務概要を教えてください。

施設名の「カラーズ」は、それぞれ違った色を持ち、成長とともにその色が変化し、より輝いていく原石を子どもたちに例えたものです。子どもたちの「カラー」を大切にし、一人一人に寄り添った保育を目指しています。また、遊び方や行事などの保育スタイルは、スタッフ全員で意見を出し合って決めています。自分たちが実現したい保育をするためには、どうしたらいいのかを考えることで主体性が生まれますし、意欲も高まります。スタッフが話し合って決めたことを「いいよ」っていうのが私の仕事ですね(笑)

「女性のチカラを活かす企業認定制度」に申請した背景を教えてください。

当社は私以外のスタッフが全員女性です。また、園がある県南地域は都市部への人口流出が多いため、人材確保が難しい地域。だからこそ、働きやすい環境の整備は重要です。ノー残業、ノー持ち帰りを推奨し、行事などで残業が発生しても時間外手当の支給はもちろん、時短勤務制度や有給休暇の取得推進など、各種制度の周知や情報提供、利用促進を行っています。認定制度は働きやすさについて調べている中で知りました。申請することで、私自身が働きやすい職場づくりをより意識することができますし、スタッフにも会社が本気で取り組んでいることを知ってもらえるにはいいアイテムだなと思いました。

女性が能力を十分に発揮でき、働きやすい環境にするための取組について、特に力を入れている貴社の具体的な取組を教えてください。またその理由も教えてください。

当社は半数以上のスタッフにお子さんがいらっしゃいます。住んでいるエリアも近く、学校行事や休校がかぶることがあるため、厚生労働省の配置基準よりも多くスタッフを配置して、週2日休めるようにするなど、効率よくスタッフを回せるようにしています。園の先生として子育てを支援する立場ではありますが、家に帰れば先生たちも子の親です。子育てにおいて、支援する人が何も支援されないのはどうなんだろうと、スタッフが働きやすいのはもちろん、生活しやすいようにすることも子育て支援の一部だと考えています。急に休まなければならないなど、それができるような雰囲気づくりと環境整備に力を入れています。そのために就業規則を1年に何回変えるんだ!ってくらい修正し、柔軟に働けるようにしています。

女性の登用について、または仕事と家庭の両立支援について、独自の取組がありましたら教えてください。

2022年から始めた取組として、保健師とFP(ファイナンシャル・プランナー)と契約をして、体の不調や精神的に落ち込んでいることなどは保健師に、お金やライフプランはFPに相談できるようにしています。また、整体に通っているスタッフがいるので、格安で受けられたらいいなと思い、整体の会社とも提携しました。保育事業は生きること・生活することがメインの業務です。そう考えた時に、スタッフである先生たちにも生活があって生きていかなければならない。その生活の補償を一番厚くしなければ!と思ったんです。スタッフが満足するまでには至らないかもしれませんが、まずは仕事を辞めたいと思わないよう、続けられるように背中を押してあげたいと考えています。

ポジティブ・アクション(女性の能力を活かすために企業が行う自主的かつ積極的な取組)を推進する中で、苦労したこと・やってよかったことなど、印象深い出来事を教えてください。

スタッフの誕生日はみんなでお祝いをしていて、普段買わないけれど、もらったらうれしいようなものをプレゼントしています。そうしたら、私の誕生日にもスタッフがお祝いをしてくれて、ちょっとしたコメントをもらえるのがうれしいですね。今日来ているTシャツもスタッフからいただいたものなんですよ。スタッフのための何かを考えていることが楽しいです。提案すると無反応の時もありますけれど(笑)。スタッフは園の先生ではありますが、一人の女性として、ママとして、サポートできることを日々模索しています。

貴社のポジティブ・アクションにおける今後の展望を教えてください。

保育園をどのようにやっていくかを考える中で、子育て支援という大きなくくりで、トータル的なサービスを目指したいと思うようになりました。例えば障がいのある子の施設、一時預かりや放課後の預かり、親御さんたちの憩いの場など、色々と相談できる「よろず屋」というか、ママカフェみたいなものと併用して何かやるなど、子育て支援の枝木にあるものを総合的にやれるような仕組みづくりをしていきたいと考えています。その一環として現在は保育園以外に子育て支援施設の運営もしています。子育てを考えたときに、預かるだけで返して終わりではなく、色々な悩みや障害が立ち塞がっている状況を少しでも解決できる取組をしていきたいですね。

学生インタビュー

子どもと関わる上で大切にしていることはありますか?

否定しないことです。子どもに対して「やめなさい」「ダメ」「謝りなさい」と言ってもどうしてダメなのか、どうして謝らないといけないのか子どもはまだ分からないですよね。それは大人になったから分かることなんです。そういう、大人の前提を押し付けないことが大切だと思います。なぜダメなのか、どうすればいいのかは何回も言って分かってもらえればいいと思います。

これから社会に出ていく学生たちへメッセージはありますか?

さっさと進路を決める必要はありません。決めてしまわないで何でもやってみてください。ただ、やめるときは理由を持つことが大切です。自分も色々な仕事の経験が今に活きたと思っています。うまくいかないなと思うときは、それを次に活かしてほしいです。

Interviewer

原田 麻衣さん 山形大学

仲井さんは、保育園が子どもたちだけではなく、先生方や保護者の方にとっても過ごしやすい場になることを意識していたことが印象的でした。子育てには希望がある反面、不安も伴うと思うので、仲井さんのように理解がある第三者の存在は非常に大きいと思います。保育園に限らずどのような場面でも、味方になってくれる場所や人の存在は生きる上で重要だと思いました。

CORP.INFORMATION

※記載内容は取材・申請当時のものです。