いきいき男女・にこにこ子育て
応援企業表彰受賞企業
令和3年度 優秀賞
1976年の創業以来、宮城県内はもとより全国の河川・海岸の護岸工事や築堤工事、道路建設といった大規模工事を請け負う『武山興業』。土木建設業ということもあり、女性社員は総務部と管理部に所属の事務員が主で全社員の2割ほどですが、「女性が活躍しやすい職場」を合言葉に女性たちのキャリア支援を推進しています。
『武山興業』の一番の特徴は、とにかく何でも相談しやすい職場環境。改善すべき点があれば社員が知恵を出し合って新たなルールを作っていく風通しの良さが持ち味です。
例えば、建設業には珍しく月3回の土曜日休みを固定化できているのも社員たちの声が発端。その際もすぐに完全週休2日に移行するのではなく、まずは月1回の土曜休みから始めて少しずつ働き方改革を推し進め、全員が無理なく働ける環境を整備していきました。今では内勤社員の残業はほぼゼロで、2年後には完全土日休の実現を視野に入れているそうです。積極的な有給休暇取得はもちろん、毎日の昼休みは全員一斉に休憩を取り、終業時間が来たら全員で仕事を切り上げるという社風なのでワークライフバランスが良く、家族記念日やアニバーサリー休暇といった特別休暇も社員の声を元に実現されています。
また、育児休暇や介護休暇についても枠にはまった規定を設けることなく、一人ひとりの状況や希望に応じた休暇の取り方、働き方を提案しています。過去には男性社員が育児のために1年半にわたって時短勤務を続けた実例もあるそうです。
『武山興業』では女性社員の発案で、26年前から「女性安全パトロール隊」を行っています。普段はなかなか現場に足を運ぶことがない事務職の女性社員が月1回、施工中の現場へ出向き、女性ならではの視点で安全面や衛生面をチェックするというもので、事故防止だけでなく社員同士のコミュニケーション形成の機会にもなっています。
「女性安全パトロール隊」の意見で改善された実例としては、現場の仮設トイレを女性・男性に分けて場所を離して設置する、清潔な喫煙所の整備、地域のゴミ拾いや花壇を設えるといった点。現場作業員の安全意識や身だしなみ意識が向上すると共に、気持ちよく働ける環境が整うことで仕事の効率アップへ繋がっているそうです。
事務職員が現場の実情を知ることは、責任感とやりがいの創出へと発展します。資材や重機の知識は伝票処理や請求書の内容確認をスムーズにし、作業工程を俯瞰的に見る力は経費の管理などの強力なサポートになっているそうです。『武山興業』では性別や職種に限らず均等に仕事を覚える機会を設けることで、会社全体を成長させているのです。
専務取締役をはじめ、管理職12名中4名が女性である『武山興業』。過去には「いきいき男女・にこにこ子育て応援企業」最優秀賞をはじめ、宮城県知事より褒状を複数回にわたり授与されています。建設業に欠かせない安全チェックや整理整頓、地域との繋がり、社会貢献、SDGsへの取り組みといったソフト面にも女性社員の配慮やアイディアが存分に発揮されています。
また、建設業経理事務士や職長をはじめ、挑戦したい資格や受講したい勉強会があれば社員が自ら手を挙げ、会社が費用を補助するなどのサポートを行っているのも強み。男性が多くなりがちな建設産業において女性社員が建設業を一生の仕事にできるように、ライフステージに合わせたキャリアデザインを組み立てられる環境が整っています。大切にしているのは、「働く人目線」での「働きやすさ」。時代や社会の流れと共にフレキシブルに労働環境を改善する男女均等の姿勢こそが、『武山興業』の魅力です。
CORP.INFORMATION企業情報
建設・工事業
石巻市小船越字二子北上111
0225-62-3760
※記載内容は取材・申請当時のものです。