女性のチカラを活かす企業認証
ゴールド認証
東北支店 支店長 加藤 正則 さん(左)
本社 コーポレートコミュニケーション推進部 広報・IR課 課長 小出 由佳さん(中央)
東北支店 営業マネジメント課 竹中 美恵子さん(右)
重電産業で男性が中心と思われている株式会社明電舎ですが、近年は女性の採用が増え、特に東北支店では女性社員の活動する幅が増えているとのことで、加藤さん他7名(上記以外のメンバーは、橘内雄一さん、金子真紀子さん、古池成美さん、國井杏奈さん、眞田明子さん)の方にお話を伺いました。
当社は、家電やコンピューターなどの弱電ではなく重電といわれる分野で、発電所で使われる大容量の発電機からビルや商業施設などで使われる電気設備、各発電所で発電された電気を工場や一般家庭に送るために必要となる変圧器、事故時に生じる大電流を遮断するための遮断器などを製造しています。そしてそれらの機械や設備を組み合わせたプラント製品を提供しています。
当社は重電分野と言われる業界のため、どうしても男性優先となり、女性には営業アシスタントというあまり表には出て来ない役割が割り当てられてしまいがちです。しかし、東北支店では女性が営業アシスタントの枠を飛び越え、男性社員の仲間に入りながら仕事をしています。東北支店が少ない人数にもかかわらず支店の中でも受注金額がトップクラスなのは、そういったところが大きな要因です。この認証制度に申請することで、全国の支社支店で働いているアシスタントの方々のための模範になりたいと考え申請しました。
東北支店では、女性を活用した戦略を実践することで、営業の効率化と受注を高めることを目標に掲げています。そこで、昨年の4月より各課の女性アシスタントを一つにまとめた営業のマネジメント課を立ち上げました。マネジメント課ではまず、業務のローテーションにより、これまでの各分野に一人という形から、一人の人が他の分野にも精通していくことができるようにしました。これは、例えばAさんとBさんがお互いの業務を共有することで、どちらかが休んだとしても補えるBCP対策にもなります。また、仕事ができる優秀な人材を、より能力の高いスーパーアシスタントに育てていくことにも取り組んでいます。
育児については、育児休職から1年以内に復帰された方に有給休暇を取得できる制度、希望の保育園に入れず遠方の保育園に入った場合にも通勤経路として認めて通勤交通費を支給する制度、育児を理由とした時差出勤や小学校高学年になるまで短時間勤務ができる制度などがあります。また、お子さんの休みに合わせて年末年始等に長期休暇を取られる方は、祝日に出勤して長期の休暇に振り替える方も多いので、祝日に出勤した場合に利用した保育園費用の補助制度もあります。また、介護についても同じように仕事と両立しやすい制度があります。
社員の意識を変えていくことに苦労しました。各課に属している人たちを一つに集め、新しいことに取り組むとなると、社員のなかで「どうして今まで通りの業務ルーティンではいけないのか」という疑問が生まれます。新しい取り組みによって、今の仕事の無駄や余剰を明らかにし、改善していくことが成果に繋がるということを理解してもらうことが難しかったです。一方、社員の意識を変えながら推進することで、他の課の良いところを見つけて取り入れたり、無駄な作業を見つけ出したことで業務効率を上げるためのDX化が進んだりと、非常に良い結果を得ることができました。
女性の管理職を増やしていきたいと考えております。現在役員の方とグループをつくり、管理職候補を挙げるワークショップに取り組んでいるところです。また、就業時間内に10%の時間を使って当社の業務から外れた内容でイノベーションを考えようという「10%カルチャー」制度があり、自己啓発の時間に使うなどして、社員のスキルアップを図っています。引き続き個人のスキルも伸ばしていきたいと考えています。
普段から派遣社員、正社員ともに線引きがなく、区別なく付き合っているため本当に仲が良いです。派遣社員の頃は数カ月ごとの契約更新だったので多少不安はありましたが、正社員になったことで安心して働けるようになりました。また、充実した福利厚生制度が利用できるようになったり、労働組合への加入が認められたりしたことも変化としてありました。
特にターゲットとする世代を限定しているわけではないのですが、現在のテレビコマーシャルは当社に就職される方々の親御さん向けに発信し、良い会社だと安心していただくという意味合いもあります。また、若者はYouTubeを見ている人やスマートフォンを見る方が多い傾向にあることからSNS広告を積極的に打ち出していくことを考えています。
Interviewer
西村 実来さん 宮城学院女子大学
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※記載内容は取材・申請当時のものです。