女性のチカラを活かす企業認証
専務取締役 新田 直美 さん(右)
常務執行役員 須藤 慎 さん(左)
年齢が若いから一般社員というのではなく、能力とやる気に応じてどんどん登用していくという雇用体制を採用しているという新東総業株式会社の新田さんと須藤さんからお話を伺いました。
現在は、運送業・建設業・保険の代理店・飲食業など、多岐にわたる事業を行っております。50年前、石巻市で新東運輸として運送業から事業を開始しました。その後、土木業や建設資材を販売する建設業を営む新東総業を設立し、新東運輸とともに2本柱で営業を続けておりました。2011年の東日本大震災の際には多くの復興の仕事に携わらせていただきました。そこから10年以上が経ち、今度は再生可能エネルギーで地域社会に貢献していきたいとエナジー事業部を立ち上げました。仙台支店にあるエナジー事業部で今一番力を入れているものが、太陽光発電設備の設置事業です。工場や運送業の倉庫等の屋上にパネルを設置し、そこで発電した電気をその建物内で自家消費することができます。太陽光発電は、全体の電力の30~50%の発電が可能で、電力消費の多い事業者様に大変好評をいただいています。
今後労働人口が減っていく中で、女性に活躍してもらい企業としても発展していきたいと考えています。当社は、現場業務に従事する従業員が多くを占めるため、全体に占める女性従業員の割合は10%程となっております。これまで、女性従業員は主に事務部門で活躍されていましたが、最近では、営業職での活躍も始まっています。SDGsに関連した取り組みを行っているという観点からも、男女平等の取り組みにも寄与していかなければならないと考えているほか、認証制度に申請し認証を受けることで、入札参加登録(建設工事・建設関連業務)で加点されるということも申請した理由の一つとなっています。
当社では、年齢や性別に関係なく評価する取り組みを行っており、能力とやる気に応じてどんどん登用していくという雇用体制を整備し、役員や主任クラスの女性もおります。
当社では、時間単位での有給の取得や、お子さんの学芸会や運動会などのイベントでも休暇が取りやすいような職場体制づくりに取り組んでいます。お子さんが小さいときは「熱を出したので病院に連れて行きたい」とか、また親の介護が必要になるといった、ライフステージによっていろいろなことがあります。当社には何か特別な制度があるわけではないのですが、そのような時はみんなで助け合うことにより、安心して休暇が取れる社内風土があり、全員同じ気持ちで働いております。
仕事と子育て・介護の両立などを推進している会社だということを対外的にアピールできたことです。リクルート活動の中でその点をピックアップして説明すると「そういう会社で働きたいんです」という応募者の方が多く、就職先を選ぶ上で、そのようなところを重視している方がいることを実感し、ポジティブ・アクションを進めて良かったと思いました。
育児や介護のほか、スポーツといった趣味と仕事を両立させたいと考えられている方もおります。会社としては、仕事以外の様々な経験が仕事にも生かすことができるのではないかと考えております。また、例えば「自分が取り組んでいるスポーツの競技活動があるため今は17時で帰らなければならないけれど、引退後はもっと働きたい」「子どもが生まれたら休みが多くなると思うので違う仕事がしたいです」など、様々な時間の制限があると思いますが、制約がありつつも能力があるという方を積極的にどんどん採用していきたいと考えています。同じ職場で働きながら、その人のその時々に応じた仕事を会社側から提供できるよう、いろいろな業務形態のある会社をつくっていきたいと思います。そうすることによって、女性も男性も安心して末永く働ける環境をつくることができると考えています。
女性の視点が入ることで、より細かいところへの気付きにつながることがあります。また、女性の方は口に出してコミュニケーションを取ることが得意なので、些細なことも日頃から伝え合うことができると思います。ほかにも、女性社員が家庭の用事によって、帰宅しなければならないような時に、女性の上司がいることで、安心して相談することができるようになり、休みやすくなったといったこともありました。
食べ物がおいしいことです。子育ての面では、遠方に行かなくても、自分の住んでいる地域や職場の地域で様々なことが完結できるので、子育てをしながらでも働きやすい環境だと感じます。
Interviewer
中條 佑衣加さん 東北福祉大学
CORP.INFORMATION企業情報
建設・工事業
石巻市大街道北三丁目7-27
0225-96-6217
32人
12.5%
※記載内容は取材・申請当時のものです。