令和2年2月14日(金曜日)に大崎合同庁舎において,「令和元年度北部管内生涯スポーツ担当者研修会(兼 大崎管内スポーツ推進委員協議会研修会)」を実施しました。
北部管内2市4町のスポーツ推進委員,教育委員会生涯スポーツ担当者ら44名が参加し,生涯スポーツ推進に必要な知識の習得や,指導者としての資質向上を図るため,研修を行いました。
講師の佐藤誠喜氏は,28歳の時に視覚支援学校で陸上競技と出会い,ブラインドアスリートとして歩み始めました。2007年のIBSA(国際視覚障がい者スポーツ連盟)世界選手権サンパウロ大会で1600mリレー3位入賞を果たし,その後も数々の国際大会で入賞しました。現在は,2020年東京パラリンピックの砲丸投げへの出場を目指して,日々練習に励んでいます。
佐藤氏は,ユーモアを交えて和やかな雰囲気を創出しながら,講演の前半で視覚障がい者の生活について紹介しました。視覚障がい者が使用する白杖が折り畳み式であることや,腕時計には音声で時刻を報知するものと手で文字盤を触って知るものがあること等を紹介すると,参加者からは感嘆の声が上がっていました。後半では,視覚障がい者の短距離走におけるルールや伴走者の役割,オリジナルの練習方法等について,映像を交えながら詳しく解説しました。結びでは,「失明によって多くのものを失い絶望していたが,陸上競技に出会って世界が変わった」という自身の経験を話しました。
参加者は,障がいを抱えながらも自ら工夫し前向きに練習に励む佐藤氏の姿から,スポーツの持つ力の大きさを改めて実感し,生涯スポーツを普及することの大切さを再確認する機会となりました。