掲載日:2020年3月3日

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宮城県知事記者会見(令和2年3月2日)

知事定例記者会見

新型コロナウイルス感染症への対応について

Q

おととい県内で新型コロナウイルスに感染した人が発生したが、それについて今後の県の対応を再度確認したいのと、あわせて、その後何か仙台市のほうとすり合わせや情報共有あるいは対策強化についての話があったら教えてほしい。

村井知事

今後の対策は現時点において変更ありません。先週土曜日(2月29日)の対策本部会議で私が指示した以上のことはありません。仙台市との調整ですが、これもお互い情報交換し合っている関係ですが、特段新しい情報はありません。

Q

今、街中でいろいろなものが、生活雑貨、生活用品がいろいろな形でなくなっている。例えばトイレットペーパーとか缶詰とかいろいろなものが本当になくなっている。その状況についてご所見を伺う。

村井知事

県民の皆さんは冷静に対応してほしいと思います。この国で、今、特定のものが全てなくなってしまうことはないと思います。落ち着いて対応してほしいと思います。私は自然体です。普段どおり妻がスーパーに行って必要なものを買ってきて食べています。

Q

行政として何か対策みたいなものは考えられないのか。

村井知事

マスクをなるべく早く確保したいという思いは持っていますが、政府としては北海道優先ということですし、北海道の感染を止めることも非常に重要ですので、それに協力することはやぶさかではありません。県でも急に患者が増えることが想定されますので、マスクをしっかり確保するようにと担当課に伝えています。

報道発表資料(PDF:1,496KB)

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宿泊税について

Q

先ほど宿泊税の取り下げがあり、来年度で東北観光復興対策交付金が終わるということでの話であった。来年4月からのスタートを断念するわけだが、その補塡というのはどのようにお考えなのかということと、改めてこの取り下げに当たっての手続を少し分かりやすく教えてほしい。

村井知事

来年(令和3年)4月以降の財源ですが、現時点においては、一般財源分を来年度は8億円程度見込んでいますが、それ以上のものはありません。デスティネーションキャンペーンなどがありますので、それ以外に使える財源は限られますが、今の段階ではその財源をどのように生かしていくかを考えていくしか方法はないと思っています。今後宿泊税についてどうするのかを、仙台市ともよく話し合いたいと思います。

担当課

提出した議案の撤回については、宮城県議会会議規則第20条第1項に定めがあります。議案を撤回しようとするときは、議会の承認を得なければならないと規定されています。そのため、本日付で知事から宮城県議会議長宛てに、提出した議案の撤回したい旨の文書を提出しました。これを受けて、いずれ本会議で採決に付され、撤回を承認するかどうか決せられる手続になっています。
本日午後に議会運営委員会が開かれますので、そこで議会側としての対応が協議されるものと思います。

Q

もし分かればだが、議案を撤回するというのはいつ以来とか、そういうのは分かるか。

担当課

最近の例ですと、第306回定例会で平成17年9月6日に知事の給料の月額の特例に関する条例が撤回承認されています。

村井知事

私が知事になる直前です。

Q

珍しいことか。

村井知事

珍しいです。本間元知事のときにも1回あったと聞いています。

Q

先週の金曜日の一般質問の段階では、だいぶまだ前向きだというか、宿泊税の理解を求めるような答弁が一応続いていたかと思う。翌29日に県内で(新型コロナウイルス感染症の)発生があったわけだが、今回こういった判断に至った経緯としては、やはり29日の発生が一番大きかったと思ってよろしいか。

村井知事

そうです。学校の一斉休業がありましたので、かなり事態が深刻であると県民の皆さんもしっかりと受け止めたと思います。その後、県内でも患者が出たということですので、それが大きなきっかけになったのは間違いないです。土曜日、日曜日、いろいろな方に連絡をとって状況を確認しましたが、かなりキャンセルが出ているということです。理論上は、来年の4月からですので、この新型コロナウイルスの影響とは直接関係ないということになりますが、宿泊事業者の皆さんに心理的な負担をおかけしますと傷口に塩を塗るようなことになりますので、ここは取り下げた上で、宿泊事業者の皆さんがまず元気になることを最優先に考えていかなければならないと考えました。

Q

財源の必要性については、議会側のほうからも一定の理解があるかと思うが、財源確保に向けた今後の議論のあり方というところについてはどのように考えるか。

村井知事

財源の検討は横に置いておきたいと思います。今、そういう話をしている余裕は全くないと思います。宿泊事業者の皆さんも余裕がないと思いますので、順序としては、宿泊税の今後のあり方については横に置いておいて、まずは元気になるためにどうすれば良いのかをみんなで知恵を出し合って考えていく必要があります。今年度はもう時間的に間に合いませんので、新年度に入ったらすぐに、まずは全体会議を立ち上げます。その後、各圏域の観光振興会議をどのように行うのかを圏域ごと話し合い、取り組めるところから順次取り組んでいきます。そして、来年度行える事業もあろうかと思いますので、行えるところから取り組んでいきたいと思っています。

Q

新型肺炎の状況を見ながら、財源のことについても終息する状況を見ながら考えていくということか。

村井知事

そういうことです。やるもやらないも含めて考えていくことになります。

Q

改めてだが、継続で審議ではなくて取り下げにした理由を伺う。

村井知事

継続審議は議会で継続するかどうかを決めます。

Q

今回の取り下げをどの段階で知事が判断されたのか、ちょっと詳細に教えていただきたい。

村井知事

最終的に決定したのは今日の朝です。これは、私一人で決めることではなく、県の意思決定になりますので、県の幹部を集めて、こういう状況で、こういう声もある、皆さんどう考えていますかと聞いたわけです。そこで、副知事、部長、関係者、いろいろ話を聞いたところ、いったん立ち止まることがあっても良いのではないかということでしたので、私の考えと合っていますので、そのことを会派総会の席でお話ししたいと考えたということです。

Q

知事自身が、これはもう明日の朝話そうとかという、日曜日にそうご判断をされたのか。

村井知事

はい。

Q

そういう経緯はあるか。

村井知事

当然です。日曜日の夕方に秘書に対して、明日の朝、幹部を集めてほしいという指示を出しました。

Q

知事にしては苦渋の決断だと思うが、そこの思いみたいなものが、ご所見があれば伺う。

村井知事

知事選挙で新たな観光財源を検討しますということを公約に掲げました。つまり、これは県民に対する約束事です。2年かけて準備してきて、このタイミングがベストだと思い提案しました。いろいろご批判はありますが、可決して実行に移せば、宿泊事業者の皆さんにも必ず喜んでいただけるという思いがありました。ここで取り下げるのは本当に断腸の思いでつらいです。何といいましても、この数カ月間かかわった観光課、それから税務課の職員が夜を徹して準備して、厳しい批判を受けながら、体当たりで頑張ってくれていた職員に申し訳ないという思いもあります。しかし、まさに国難ですので、ここで我を通していては今後の事業遂行はうまくいかないだろうと思い判断しました。

Q

今後の宿泊事業者の皆さんへの再度説明というようなお考えはいかがか。

村井知事

4月に入りましたら観光振興会議が逐次始まっていくと思いますので、その席で話をします。まず、今日は私から(秋保温泉旅館組合長)佐藤勘三郎さんに電話しました。また、両副知事や担当部長、担当者が関係する方に電話して事情を説明しています。また、私から県内の全市町村長には、ショートメールで、こういう経緯になりましたということはお伝えしました。機会があれば説明させていただくことになると思います。

Q

佐藤勘三郎さんから何か知事に言われたことはあるか。

村井知事

やはりかなり影響が出ていると言われまして、近いうちに県庁に来て、観光課長と一緒に影響を皆さんに説明したいとおっしゃっていましたので、連絡が入るのではないでしょうか。

Q

今の佐藤勘三郎さんとの話の関係だが、取り下げるということ自体についてはどのように反応されていたか。

村井知事

これは当然県としての考えですので、尊重させていただきますということでした。今後人口が減ることは大きな影響がありますので、一緒に知恵を出し合って、この難局を乗り切れるように頑張っていきたいというお話でした。

Q

歓迎するとかそういう意味でなく、あくまで知事の判断を尊重すると。

村井知事

当然歓迎するという意味もあるでしょう。皆さん、多分勘三郎さんのところに取材に行かれるのではないですか。そのときの言葉が正式なメッセージです。

Q

先ほどダメージを受けた県経済の立て直しに全力を尽くしたいと話していたが、具体的にどう立て直していかれるか。

村井知事

資料を配りましたが、このようなことをまずは当面すぐに行います。それから、今後恐らく政府がいろいろ経済政策を打ってくると思いますので、それに呼応して県も、使える財源は限られていますが、使える財源を総動員して、まずは景気の立て直しに力を注ぎたいと思います。余りにも影響が大きいので、ピンポイントでやれるような対策、今まで打ってきた対策はなかなか打ちづらいのは事実です。

Q

キャンセルが相次いでいるとおっしゃっていたが、その規模感というか、どのくらいというか。

村井知事

事業者の皆さんが正確に把握されていますので、私よりもそちらに確認していただいた方が正しいと思います。今県が持っているのは、かなり大まかな数字です。その数字がまとまったら記者会見したいと勘三郎さんがおっしゃっていました。

Q

今のと関連してだが、事業者側の調べのほうで既に4万件を超えるキャンセルが出ているとおっしゃっているが、それに対する知事の受け止めと、この間県として、そういうキャンセル状況とかというのは把握をするという動きは県の中ではあったのか。2点お願いする。

村井知事

かなり大きな被害だと思います。勘三郎さんに東日本大震災のときと比較してどうですかと聞いたら、やはり東日本大震災の方が影響は大きかったとおっしゃっていました。ただし、東日本大震災の場合は、宮城県、岩手県、福島県が大変ダメージを受けましたが、日本全体で見るとそれほど大きな影響がありませんでした。その後、1.5次避難、2次避難、また復興関係の工事関係者の皆さんがお泊りいただき、その後、かなり復興特需もあって、お客さんが増えたというプラス面がありました。今回は、日本全体でキャンセルが続いていて、そして先が見えません。良くなる見通しがなかなか考えられないということですので、私は、東日本大震災が一時的には影響は大きかったです。長い目で見たら、私はこのコロナウイルスの影響が大きいのではないかと考えました。
そういうこともあって、これが1カ月や2カ月で終わるのであれば、宿泊税を何とか認めてほしいとお願いしたかもしれないですが、かなり長期戦になるのではないかと覚悟しましたので、ここはいったん下がるべきだろうと考えたということです。
キャンセル状況については、当然、宿泊事業者にいろいろお聞きしていましたが、組合等から聞くしかありません。最新の情報は今集計していると組合長がおっしゃっていました。

Q

今回、これだけキャンセルが出てかなり厳しい状態だということで見送ったということだが、今後議論を再開するとすれば、その目安になるものというの、これはキャンセル状況とかそういったものになるのか。

村井知事

まだ目安も何も全く白紙の状況ですので、繰り返しになりますが、今はこのコロナウイルスの問題から立ち直ることを優先させたいと考えます。そこからです。そこしか今考えていないということです。再開するしないを含めてまだ白紙です。

Q

知事が、条例案を議会に提出されてから、代表質問とあと一般質問3日間あって、この間、特に与党だが、この宿泊税、今の状況で導入することに対してのかなり批判は強かったと思うが、そのあたり知事としてはどういうふうに受け止めていたか。

村井知事

まだその時点では終息するかどうか、マスコミ報道を見ても、数が減ってくるか増えてくるか、それをちょっと見極める時期だというお話でしたので、私なりに見極めていたつもりです。ただ、県内で患者が出てしまい、また、全国の学校を一斉に休業させるのは政府としても相当な決断ですので、その危機意識をわれわれも共有しなければいけないと思いました。

Q

議会の一般質問の雰囲気からして、このまま続けていれば通ったかどうか、そのあたり知事としては何か所感はあるか。

村井知事

これは分からないです。毎回どの議案を出してもそうですが、通るかどうかは、最終日にならないと分からないです。

Q

仙台市との議論、何かやっていかねばならないということを話していたかと思うが、今の段階で考えれば、どういった形の仙台市との宿泊税に関する議論を具体的に展開したいか。

村井知事

まず、仙台市が宿泊税を導入するかどうかをまだ意思決定していませんので、仙台市が宿泊税を導入するという意思決定をした段階で話をお聞きするということではないかと思います。

Q

またその段階を踏まえた上で、例えばもし万が一やるとなれば、それを受け、これから制度上どうしていくかというところも次の議論をしていくということか。

村井知事

仙台市が行うと言ったら県が行う、あるいは仙台市と県が一緒に行う、仙台市と県が一緒に行わない、仙台市が行わないのに県が行う、県が行わないのに仙台市が行う、いろいろなパターンが考えられると思います。いずれにしても、仙台市が今それについていろいろ議論されているということですので、それに対しては強い関心を持って見守っているということです。

Q

具体的な話をするというのはこれからか。

村井知事

まだまだこれからです。みんなそんな余裕が全くなくなってしまったということです。

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広報課企画報道班

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電話番号:022-211-2281

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