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宮城県知事記者会見(令和2年1月27日)

印刷用ページを表示する 掲載日:2020年1月28日更新

知事定例記者会見

【知事発表項目】新型コロナウイルスに関連した肺炎への対応について

■村井知事
 新型コロナウイルス関連肺炎についてです。
 今回、中華人民共和国で発生した新型コロナウイルスに関連した肺炎は、中国政府の発表によりますと、1月27日時点で中国国内において患者が2,744名となり、そのうち80名が亡くなられています。
 先週、WHO(世界保健機関)の緊急委員会が開催され、国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態には該当しないとの発表がありましたが、私から、医療機関や検疫所と十分な連携を図るなど、万全の体制をとるよう全庁に指示しているところです。また、県民の皆さまの不安解消を図るため、先週金曜日には各保健所に相談窓口を開設すると共に、春節により多くの中国人観光客が日本を訪問することから、1月25日土曜日および26日日曜日に本庁内に臨時相談窓口を開設し、県民からの相談に対応してきました。このほか、先週金曜日に本庁の庁内情報連絡員会議を開催し、国や県の対応等について庁内で情報共有を図ったところです。
 現在、県内で新型コロナウイルス関連肺炎患者は確認されていませんが、引き続き万全の体制で対応していきます。
 県としましては、引き続き情報収集と迅速な情報提供に努めますので、県民の皆さまについては、過剰に反応することなく、また、不確実な情報に惑わされることなく、冷静に行動してもらいますようお願いします。
 手洗い、咳エチケットは全ての感染症の基本的な予防策です。インフルエンザも流行していますので、日ごろから感染予防の徹底を心掛けてください。また、武漢市から帰国、入国された方については、咳や発熱などの症状がある場合には、マスクを着用するなどの咳エチケットを徹底していただき、速やかにお住いの保健所に連絡した上で医療機関を受診してください。受診の際には武漢市への滞在歴があることを申告してもらいますよう、ご協力よろしくお願いします。
 なお、本日、令和元年度宮城県新型インフルエンザ等対策訓練を15時35分から実施する予定としていました。そこで、新型コロナウイルス関連肺炎対策本部を立ち上げ、新型コロナウイルスを意識した図上訓練を行うこととしました。
 説明させていただきます。感染症法に基づく感染症の類型で、第一類から第五類まであります。上の方(数字が小さい方)が重い症状になります。一類はエボラ出血熱など、二類になりますとSARS(サーズ)やMERS(マーズ)、三類になりますとその他の感染症、コレラなどが入っています。下に指定感染症と書いていますが、これは国が指定感染症にそのウイルスを指定した場合ということです。指定されたならば一類から三類に指定されるということです。マスコミの報道によりますと、今日、総理が閣議において新型コロナウイルスを指定感染症に指定するという報道がありました。まだ宮城県にはその内容について詳しくは来ておりませんので、一類になるのか二類になるのか三類になるのかは分かっていません。いずれにせよ、指定感染症になるということは一類から三類になるということです。一類と二類については、入院を勧告することができます。
 第一種感染症指定医療機関と書いていますが、一類に指定された場合は東北大学が宮城県内の指定病院になります。第二類に指定された場合は、この第一種感染症指定医療機関、東北大学プラス第二種感染症指定医療機関に入院してもらうことになります。恐らく、SARS、MERSと類型が非常に似ているということですので、私の臆測ですが、第二類に指定されるのではないかと考えています。その場合には、近くの医療機関で診療していただき、その診療機関で新型コロナウイルスの疑いがあるということであれば、東北大学またはこの第二種の医療機関に入院してもらうことになります。報道機関の皆さんはその辺を徹底して(報道して)いただきたいと思います。
 この感染症法に基づく指定感染症に指定された場合、県としては対策本部を設置する義務はありません。しかし、宮城県の場合は仙台空港を抱えていますので、対策本部を早々と立ち上げたいと思います。やや拙速であろうかと思いますが、県民の皆さまに許していただけると判断したということです。今日の15時35分に立ち上げる予定ですので、マスコミの皆さんにもぜひ取材に訪れていただき、県民の皆さまへの告知をお願いしたいと思います。
 こういう今まで見たことのない新たなインフルエンザや、一回撲滅したインフルエンザが何十年かして復活したという場合は、特措法(新型インフルエンザ等対策特別措置法)における感染症になることもあるそうです。特措法における感染症になった場合は、国も対策本部を作り、都道府県も自動的に対策本部を設置しなければならないそうです。ただし今回は報道によると、SARSやMERSと非常に類型が似ていることもあって、特措法における感染症にはならないようです。通常の感染症法に基づく指定感染症に国が指定することが報道されましたので、宮城県は、任意でありますけれども対策本部を立ち上げる予定であるということです。

◆Q
 対策本部の立ち上げによって、現状のやり方よりもどのような点が特に踏み込んだ形の対応になるのか伺う。

■村井知事
 情報共有がよりスムーズになります。現状では、対策本部がなければ、保健福祉部内、そして私、担当副知事のところだけで情報共有されることになりますが、対策本部を立ち上げることで県庁内全ての組織に情報が行き渡るようになります。それだけスムーズに行動ができるようになります。また、今回訓練を行いますが、コロナウイルスを意識した訓練を行いますので、もし患者が発生すればすぐに対応できると思います。

◆Q
 県には大連の事務所で、4名ほど今働いていらっしゃるかと思うが、この方への対応というのは何か考えているか。

■村井知事
 (武漢から)距離がありますので、大連で患者が発生すれば対応を考えたいと思いますが、今のところ大連市では大きな問題にはなっていないということですので、少し様子を見たいと考えています。

◆Q
 武漢の方では帰国等々も考えているという形で国からも報道があったかと思うが、今後、国外に出られなくなるとかそういうことを考えた上で、早期に帰すという判断ももしかしたらするということか。

■村井知事
 県の職員のみならず、県民の皆さまがどういう行動をされているのかを把握した上で、政府が帰国するための飛行機を準備するとの情報もありましたので、しっかり連携をとって考えていきたいと思っています。ただ、現時点においては余り過敏な対応をするのも拙速過ぎるので、情報をとりたいと思っています。

◆Q
 対策本部に関して分かればで結構だが、今回任意の立ち上げということで、ほかの都道府県で同じような対策本部を立ち上げる自治体はあるのか。

■村井知事
 報道により、千葉県が立ち上げたと見聞きしましたが、そのほかの県は分かりません。特措法に基づいて国が感染症に指定する可能性もあり、その場合は国が対策本部を立ち上げ、自動的に県も立ち上げることになる可能性もありましたので、国の出方を見ていました。国は、一般的な感染症法に基づく指定感染症に指定する方向であると今日報道がありましたので、県としては自主的に対策本部を立ち上げて良いのではと判断しました。仙台空港がありますので、その意味から今のタイミングが一番良いと考えました。
 大連は、今確認したところ、患者が4人出ています。そのため県の職員は自宅で待機中です。患者と接触はしていないようですが、もう少し様子を見て帰国させることも検討したいと思います。

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【知事発表項目】記録的な暖冬・雪不足に伴う観光事業者等への金融支援について

■村井知事
 記録的な暖冬・雪不足に伴う観光事業者などへの金融支援についてお知らせします。
 記録的な暖冬・雪不足により、スキー場などの観光関連事業を中心とした中小企業者の売り上げ減少や資金繰り悪化が懸念されています。このため、県制度融資の災害復旧対策資金により、通常の資金よりも有利な条件で融資を受けられるよう、記録的な暖冬・雪不足を知事が指定する災害に指定することとしました。
 災害復旧対策資金の融資対象者は、記録的な暖冬・雪不足に起因して、最近1カ月の売上高が前年同月の売上高に比して10%以上減少している中小企業者です。融資限度額は5,000万円、取扱期間は2月3日から4月30日まで、金利その他の融資条件は資料に記載のとおりとなっています。
 県としましては、事業者の資金調達を円滑にすることで、地域を支える中小企業者の持続的な経営を支援していきたいと考えています。

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宿泊税について

◆Q
 宿泊税について伺う。今週末に県民向けの説明会が県内7カ所で行われ、さまざまな意見があった。知事はこの意見をどのように受け止めているのかと、今後、31日に知事ご自身も出席されて事業者向けの説明会が開かれるが、どのような方針で臨むのか教えてほしい。

■村井知事
 まず、県民説明会においては厳しい意見が多かったと受け止めています。今まで私は発展税、環境税、そのほかいろいろな施策を行ってきました。防潮堤の高さのミスの問題もありましたが、当然関係者からは毎回厳しいご意見を頂戴しています。そのようなことをしっかり受け止めなければならないと考えていますが、同時に、この財源の必要性も皆さんに一定の理解をしていただいているものと受け止めました。まだ県として宿泊税を導入することを機関決定したわけではありません。従って、31日の事業者説明会には、私の考え方をしっかりお伝えした上で、その必要性、そしてどのタイミングでやるべきなのか、私なりの考えをお話しし、皆さんのご意見を伺った上で私を含め県の幹部で最終的な意思決定をしたいと考えています。

◆Q
 県議会の自民党、公明党会派からも、仙台市も検討が始まっているが、仙台市の動向を見て徴収額を決めるべきという慎重論が出ているが、2月議会に向けて知事はどのように臨むお考えか。

■村井知事
 まだ2月議会と決めたわけではないですし、宿泊税を絶対導入するということを決めたわけでもありません。有識者の皆さまから出てきた答申は重く受け止めなければならないと考えています。来年度で、国の東北観光復興対策交付金、また復興基金から宿泊関連事業費に予算を充てることが難しくなることが分かっていますので、令和3年度以降も現在と同じように観光施策を力強く進めるためには、ある程度期間を設けて準備をしなければなりません。また、システム改修をしなければなりませんので、ミスがないようにするためには一定の時間が必要です。そう考えれば、まだ仙台市が実施するかどうかも決めていない段階で、それを前提にいつまでも立ち止まっているのはよろしくないと私は思っています。従って、仙台市が実施すると意思決定していない段階ですし、県としては、令和3年度からスタートすることを前提に、2年間程度時間をかけて準備を進めてきましたので、これは仙台市の考え方を待たずにまずは県としての意思決定をしたいと、それを議会にお諮りしたいと思います。
 ただし、まだ導入するかどうかは組織として機関決定していませんし、何月議会に提案するかも機関決定していませんので、現時点で申し上げることは控えたいと思います。もちろん知事としての腹案はありますが、組織としてまだ決まっていないことをここで話すことはできないということです。

◆Q
 今回(宿泊税についての県民)説明会を7日間にわたって行ったが、参加者が150人程度にとどまっていると伺って、そこについて周知不足じゃないかとか、まだまだPR期間を設けたほうが良かったという声が報道にもあったが、この辺について何か考えているか、所感があれば伺う。

■村井知事
 周知期間をなるべく設けて、できるだけPRすれば良かったですが、マスコミの皆さんが新聞やテレビで報道してくださいましたので、県民が全く知らない中でやったわけでは決してないと思っています。そうした中で人数がある程度限られてしまったことは、残念な結果でした。

◆Q
 進め方については、今のタイムスケジュールで考えれば周知期間はあれぐらいが妥当というか適当であったという考えか。

■村井知事
 もちろん周知期間が長ければ長い方が良いにこしたことはないですが、限られた時間の中でできるだけ丁寧にと考えたわれわれの気持ちはご理解いただけたと思います。

◆Q
 今度31日に知事ご自身が出られて説明されることになったその経緯と、そこへの思いということ、業界団体の方々に聞くと、小さい宿等もあってなかなか遠くまで足を延ばせない、仙台に来るのも大変だという中で、各地域で知事でなくても県の方からきちんと業界に対して説明する場が欲しかったというような話もあった。そういう中で、一つに集中させ、なおかつ知事が出るというような今回の説明の方法になったその理由と思いについて伺う。

■村井知事
 スケジュールが非常にタイトです。(説明できる日程が)31日(金曜日)しかありませんでした。この後も議会もありますので、なかなか皆さんのところに自分から出向いて説明するのは時間がとれなかったのが最大の理由です。全ての宿泊関係者に一人一人会って説明するのが本来の筋かと思いますが、どうしても時間的な制約もあり、皆さんにその点はご理解いただきいと思います。
 また、今回の宿泊事業者に対する説明ですが、やはり私の口から、なぜ必要なのか、私が宮城県の観光に対してどういう考え方を持っているのか、どれぐらい重要視しているのか、そういったことを宿泊事業者の皆さんに直接伝える場を設けたいと考えました。私の気持ちを直接伝えに行くべきというのはそのとおりだと思います。それは真摯に反省しますが、どうしても時間的な制約があった中で優先的に時間をとらせていただいたということです。ぜひ足をお運びいただける方はお運びいただきたいです。足を運べない方は、来られる方にその思いを伝えていただきたいと思います。

◆Q
 一つ確認だが、知事自身が自分から行きますと言ったのか、それとも組合側から知事に出てきてもらいたいという話があってからか。

■村井知事
 私が行きたいと言いました。

◆Q
 ご自身の口からか。

■村井知事
 そうです。ちょうどその日(宮城県ホテル旅館生活衛生同業組合の)皆さんが集まる機会があるということから、その機会に合わせたということです。ただ、組合に属していない方も含めてできる限り皆さんに来ていただきたいことから、1,000通以上案内を出しました。座り切れないかもしれないですが、300人座れる部屋を準備しました。

◆Q
 今回のいわゆる宿泊税の制度設計の中身についてお聞きしたいのだが、一応300円、また500円ということが出ていて、免税点は3,000円という設定になっているが、そのあたりの金額を決めた理由を教えてほしい。

■村井知事
 有識者会議で100円から500円という数字が出ました。県としては、税額よりも令和3年度以降もどういう事業を行っていくのかを積み上げました。その上でこれぐらいの事業費が必要だと考え、それを宿泊者数で割るとだいたい300円ぐらいになるということです。ただし、3,000円以下の安価な宿に泊まっている方たちに対して、(宿泊税が)300円ですと1割以上のご負担になりますので、それは少し負担が大き過ぎるということで、3,000円で線引きさせていただきました。県庁内の意見を扱う中で、やはり高級なところに泊まっている方にはもう少し負担が重くても良いのではという声があり、2万円以上500円という案も検討の中に入れたということです。
 従って、税額ありきではなく、やるべき事業を積み上げて、それを計算した結果だということです。もし仙台市が宿泊税を行うことになれば、この300円を仙台市と県でどう分けるのかも議論になります。その際には、当然、われわれが考えている仙台市分について仙台市にご負担をお願いできるかをベースに、これだけご負担いただけるならばこれだけお譲りできますという協議になると思います。最初からお金を幾ら取るのかという、取り合いではなく、仙台市としてはどういう事業を行いたいのか、県は仙台市内においてこういう事業を行いたいというところから議論をスタートさせていきたいと考えています。県が行おうとしている分を仙台市がここまで行うということであれば、もう少しどうぞとなるかもしれませんし、これだけしかやりませんとなれば、県がその分少し多めに頂くことになるということです。

◆Q
 300円、500円という設定は、ほかの先進的にやっている東京都であったりとか京都であったり、そういう宿泊額の相場で換算したのかなと思っていたのだが、というより財源の必要額を割ったという考え方か。

■村井知事
 それがベースです。もちろんあまり高いと協力していただけませんので、宿泊者にもご協力いただける範囲内で現実的に考えたのも事実です。

◆Q
 免税点を一つ設けるときに、例えば大阪市だと最初は1万円で設けてその後7,000円に下げているという経緯があるが、今回、宮城県の3,000円というのでちょっと低いなという印象を受けたが、そのあたりの知事の所感と、実際対象になる宿泊の施設はどのくらいあるのか教えてほしい。

■村井知事
 いろいろな議論がありました。ゼロにした方が良いという人も結構います。平等にするべきだという人もいましたし、税率で設定した方が良いという人もいました。平等に泊まった額の何%、消費税入れて何%とした方が分かりやすいという方もいました。あるいは(免税点を)5,000円とか6,000円に上げるべきという意見もあり、本当にみんな意見が違います。県としては、先ほど言った全体の行いたい事業の事業費から割って税収を見て、300円という数字を出した上で、免税額をこれぐらいにするといつでも事業が行えると考えました。5,000円になるとやや苦しくなるということから、この数字にしました。免税点を3,000円にしたときの対象は素泊まりとか食事代込みとかいろいろあるので、厳密には分かりません。われわれとしては3%ぐらいではないかと考えました。

◆Q
 修学旅行生だったり団体客には300円は非常に大きい気がするが、例えば100人規模の学校であると3泊4日くらいすると20万、30万円という額になって、学校が代理店とやりとりするときに非常に厳しい交渉を迫られることに宮城県がなってしまうと思うが、団体客や修学旅行に対する配慮というのはいかがか。

■村井知事
 これもいろいろ議論がありました。ただ、集め方で例外を設けると、次々いろいろな例外が出てきます。例えば修学旅行は取りませんが、部活で学生が来たときどうするか。部活か家族で来たか分からないような場合はどうするか、友達同士で来た場合、部活だと言われて利用したらどうなるか。非常に難しいです。ですから、集め方はシンプルに、そして使い道は皆さんの意見を聞いて、例えば修学旅行の場合は、修学旅行の学校に対してこういうサービス、施策を行いますという形で、歳出でいろいろ工夫はできると考えています。

◆Q
 今回、説明会を拝見したとき、一番多かったのは議論の進め方に対する批判が一番多いと思った。検討会議は1年半やってかなり議論されたと思うが、宿泊行為に関する課税というのが、いわゆる宿泊税というものが決まってからという話が出てから11月というのがあって、年末年始の忙しい時期にパブコメということで、大分それが皆さんの不満の対象になっていると思う。11月に宿泊税が出てからのスケジュール感に関しては、どうお考えか。

■村井知事
 おっしゃる意味はよく分かります。もっと丁寧にゆっくりやるべきだったかもしれません。検討会議の結果が1月にずれ込んでしまい、もっと早く頂ければ対応できましたが、私どもで急げとか遅らせろと言うことはできませんので、このようなタイトなスケジュールになってしまいました。その辺は真摯に反省しなければならないと思っています。そのようなおわびも含めて、31日には私自ら関係者の皆さんに対してお話させていただければと思っています。

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県美術館移転について

◆Q
 県の美術館移転問題について伺う。今日もこの後、東北大学の有志の方たちから要望書が来る予定であり、明日もまた見直しを求める要望書が来るというように要望書を出す団体もかなり多い現状だが、現時点では県は見直しは考えないのか。

■村井知事
 まだ何も決まったわけではありません。何を行うにしても、まずたたき台がないといけません。たたき台をしっかり作った上で、議論していく。今回は、県美術館をどうするかという議論をしていたのではなく、県の持っている県有施設全体を見て再編するのはどうすれば良いのかという議論をしてきました。その中に美術館も入っていたということです。
 私はその案を見たときに、非常に良い案だと思いました。それをベースにこれから議論をしていくのは当然のことだと思います。いろいろな報道を見ていて感じるのは、非常に感情的になっていると思います。あまり感情的になるのではなく、お互い冷静になってしっかり話し合う場を設けて進めていくことが重要だと思います。今日明日に施設を造り始めるわけではなく、これから計画を立てて積み上げていき、そして完成するまでには10年近い時間がかかるわけですから、そんなに慌てることは何もありません。今の段階で見直さないといけない必要もないと思います。だから反対する方も要望書を慌てて持ってこなくとも、十分話し合う場を設けてご意見を聞いていきますので、まずはわれわれの話をしっかり聞いていただいて、その上でご判断いただきたいと思います。まだ拙速過ぎると思います。われわれとしては、県のいろいろな施設をどう再編していくのか、統合していくのか、県の厳しい財政を考えながら、そして県民全体の幸せのためにどうすれば良いのかを考えながら検討していきますので、まずわれわれの考え方を聞いてもらいたいです。美術館が古くなったからただ壊せば良いという、そんな単純な発想ではないということをお伝えしたいと思います。

◆Q
 感情的になっているという話、冷静になってくださいということだが、確かに存続を求める団体の方たちからすると、建物が良いとか感情論で反対している意見がある。一方で、2年ほど前に美術館のリニューアル案が出ていたものを、彼らの言葉を借りればそれをないがしろにして、今回の統合再編案が出ているということもある。その辺についてはどうか。

■村井知事
 何も決まったわけではありません。まだ決まったわけではないです。かなり古くなりました。築38年、40年近くたった施設ですから、軀体をかなりきっちりと整備してリニューアルして、そしていろいろな要望を頂きました。所蔵品を見える化したいという要望がありました。皆さん行ったことないかと思いますが、そこにちょっとしたホール(講堂)がありますが、入ってもらったら分かりますが、湿気でカビ臭いです。今は頻繁には使われていない状況です。それを大改修することになると、非常に大変なお金がかかります。そして、もうかなり古くなっていますので、ある程度将来使える期間が限られてしまっているということもあり、あのまま改修するのに大変なお金をかけても、使い勝手をよくはなかなかできません。どうしても張りぼてのようになってしまいます。
 私は新しい施設に、リニューアル案に出たコンセプトをそのまま盛り込めると思います。更地から造るわけですから、皆さんから頂いた貴重な意見をそのまま盛り込むことも可能ではないかと思います。もっと言えば、常設展に来られているお客さまの数は本当に限られています。金額で見ると年間300万円くらいしか収入がありません。それくらいしかお客さんが来られていません。もったいないです。
 県民会館と美術館をもしくっつけることができたら、県民会館の前で外で待っておられますが、左に行けば美術館、右に行けば県民会館という建物を造れれば、そのホールの中に常設展をしっかり設けて、暑さ寒さをしのぎながら、待機していただく間に収蔵品をそこで見ていただく場を設けることができると思います。それを全然説明していません。突然県美術館を壊す、そして新しい場所に持っていく、われわれが愛している美術館を古いから壊すと言っているだけだと思われていると思いますが、決してそうではありません。皆さんの出した案をさらに発展的に生かすためにも、そうした方が良いのではと思っています。それをしっかり皆さんにお伝えすれば、私は理解してくださる方もいるのではと思っています。
 時間がまだあるので、今議会ですぐ議論して、やるやらないを決める、まだそういった時期ではないと私は考えています。

◆Q
 宿泊税などと比べるとまだまだ時間はあると。

■村井知事
 そうです。宿泊税は令和3年度にスタートさせたいという強い思いがありますので、時間的に逆算していくと、ある程度限られてきます。

◆Q
 同じように住民や県民に説明の場を設けて、知事が自ら説明するのか。

■村井知事
 はい。知事自ら説明しろということであれば説明します。いろいろな人に会っていますが、私がこういう説明をしたら、そういうことだったのかという方もたくさんいます。これから大切なのは心の復興だと思っていて、心の復興のためには美術、芸術が非常に大切だと思っています。子どもの教育のために美術、芸術はすごく大切だと思っています。できるだけ皆さんの目に触れやすい場所に、美術品や芸術作品を展示してあげたいです。やっぱり皆さんが足を運べる場所、運びやすい場所、それが私は復興のために必要なことではないかと強く思っています。そこは今度の議会で質問されたら私のこの思いを議会の場でもしっかり説明させていただきたいと思います。

◆Q
 県有施設の再編についてちょっと整理したかったのだが、去年12月の定例会見でもあったが、職員の方からのアイデアで良いなと思ったと。先ほどもそのような趣旨の話が、県民会館と美術館を一緒にするという職員の方からのアイデアという話があったが、これは具体的に誰がいつごろに一緒にするということを出されたのか。

■村井知事
 これは県有施設の再編の検討会を設けまして、いろいろ説明し、意見が出た中で、そのような案が出てきました。どこの誰がいつというのは分かりませんが、議事録を調べていただくと分かると思います。

◆Q
 あと長町利府断層が近いという災害面での危険性を指摘する声もあるが、知事の考えとして、危険性が低いから大丈夫なのか、それとも危険性はあるけれどもハードやソフトで対応していくという考えなのか聞かせてほしい。

■村井知事
 長町利府断層があるのは分かっています。何もしなくても安全だということではないですが、あの場所に災害拠点病院が位置しています。人が住む場所でない、施設を造ってはいけない場所である、まさに火山の噴火口の間近という場所ならば絶対造りません、病院も、自衛隊もです。またそこにたくさんの人が住んでいるわけですから、あまり長町利府断層があるから危険だというのは、表現としてよろしくないと常々思っています。そういう可能性があるならば、もし何かあったときには、建物が安全に機能できるような対策をとることが重要だと思います。
 従って、免震構造の建物にする、耐震構造にする、また、避難できる場所をしっかり造っておく、こういうことが重要だと思います。長町利府断層が近くを走っているからだめならば、病院も造ってはだめでしょうし、自衛隊も立ち退くエリアでしょうし、そこに住んでいる人もみんな立ち退くべきだと思います。それはちょっと飛躍しているのではないかと思います。

◆Q
 私が美術館の関係者に取材したところ、知事は文化や芸術といった庶民の楽しみや気持ちがあまり分からないのではないかというような意見が聞かれた。率直にどうお感じか。

■村井知事
 私は芸術的なセンスはありません。通信簿で良い成績をもらったことがないです。先生から褒められたこともありません。親からも褒められたことがないです。芸術的センスはないと自認しています。ただ、芸術の大切さは分かっているつもりです。先ほども言ったように、これからの復興のためには宗教と文化、芸術が重要だと思っています。宗教は行政として関われません。従って、芸術、文化で私は被災者の皆さん、県民を元気にしたいと、心を豊かにしたいと強く思っています。そのための施策で、あの建物を残すことだけが県民の皆さまの文化、芸術を豊かにすることだとは思えないです。ただ、残してはだめだと言ってはいないです。残すことも一つの考え方だと思います。ただ、残さなければもうその人は全く門外漢だという極端な言い方は、あまりされない方が良いのではないかと思います。いつも批判されていますから、私を批判されるのは結構ですが、自分自身才能がないと思っていますが、芸術は大切だという思いは知事として持ち続けているつもりです。

◆Q
 ということは、たくさんの要望書が来ていて議論が拙速だという話があるが、知事自身としてこの話のスケジュール感について、建物を新しいものを建てるとか、先ほど10年ほどかかるという話があったが、実際どのように考えているか。

■村井知事
 これは一般論ですが、これだけ大きな施設になりますと、大規模事業評価をかけないといけません。それにまた一定の時間を要します。その上にまた基本設計や実施設計、その前にまたいろいろな手続を経ないといけません。私が造りたいからあそこへ造れというものではありません。まだ病院が残っていますので、あれを解体するのにまた半年ぐらいかかるでしょう。その後、病院の跡なので下から何が出てくるか分からないので、土地の地質調査をしてもらわないといけません。ですからそんなに簡単に来年から工事が始まるものでは決してないです。相当時間がかかります。まずは県の考え方、たたき台をしっかり作った上で、皆さんとしっかり話し合いながら、ではどうすれば良いか、なぜあそこの場所だけではだめなのか、ほかの場所ではだめなのかということからスタートして、1つ1つ課題を解決しながら、また皆さんからいろいろ意見を頂けばそれを生かしながら考えていくのが重要だと思っています。
 ただし、言っておきますが、まだ移転すると決めたわけではありません。決めたわけではないですが、まずたたき台の案を示すことから始めます。拙速でなく、ここからスタートということです。

◆Q
 最初に関係者の方々と話をしていくということで、そこの話し合いの中で理解していただくというお考えだと思うが、実際1年2年で決めるとか、3年4年、10年かけて美術関係者の方々と話を詰めていく、地域住民の方と話を詰めていくということでは、またちょっと違った話になるのかなと思うが、そのあたりはどうか。

■村井知事
 今そういう要望書を頂くことになっていますので、どういう形でわれわれの気持ちをしっかり伝えて、向こうの意見を聞く場を設ければ良いかということで、検討中です。

◆Q
 具体的に何年までにとか、そういうところまではいっていないのか。

■村井知事
 もちろん施策ですから、財源を考えながら進めており、当然これだけの施設を造るためにはどれくらいの財源が必要なのか、国からの補助金がどれだけあるのかなどを総合的に考えています。何十年かけても良いというものではありません。当然美術館もリニューアルしなければいけないくらい、かなり古くなってきています。いつまでもというわけでは決してないですが、当然皆さんの意見をしっかり聞く場、われわれの意見を聞いていただく場も設けなければならないと思っています。

◆Q
 先ほどのそもそもの意思決定というのは、そうするとあくまで有識者会議のほうで県民会館と美術館を一緒にしてはどうかという趣旨の話だったということで、知事の方からやりたいと言ったわけではないのか。

■村井知事
 ボトムアップが村井県政の大前提です。議事録が残っているので、見ていただくと、こういう形で提案が出てきて、みんなで議論したことがわかると思います。そういう目的で検討会を作っていますので、有識者の皆さんにお話しいただいています。これに美術関係者がいないと言われましたが、別に外したわけではなく、県庁の施設全体をどう再編するかという中で出てきた案ですので、これから美術館としてまた具体的なお話をするということです。手順としては間違っていないと思います。

◆Q
 31日に調整会議があるということだが、まだ具体的な議題が見えていないが、どういった話を進めていきたいか、その辺を伺う。

■村井知事
 調整会議の議題は県有施設の再編、その他ということになっており、その他は内容を詰めています。県有施設の再編については県の施設ですので、まず県の考え方をお伝えして、仙台市がどう考えているのかを直接市長から、あるいは市議会議長からお話を聞ければと思っています。
 意気込みですが、まずは胸襟を開いてマスコミの前で意見交換することが目的ですので、こちらの素直な気持ちをお伝えできればという形です。

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IR(統合型リゾート)誘致について

◆Q
 IRの導入可能性調査、委員会の中で報告があったが、過大投資になるなど、非常に厳しいという見通しを受けた。あらためて知事の所感を伺う。

■村井知事
 仙台市内については仙台市長が手を挙げる権限がありますから、仙台市以外で可能性があるのかどうか、特に仙台空港周辺が候補地としていろいろな人から言われていましたので、可能性があるのかどうかを調べたところ、現実的にはかなり厳しいという調査結果が出ました。今、IRに関していろいろ捜査が進められていますが、そういう問題を抜きにして、宮城県としては可能性が低い、手を挙げるのは難しいと判断しているところです。

◆Q
 知事としても可能性は低いと、消極的なようだが、今後、正式に県としての方向性を決める基準について伺う。

■村井知事
 手を挙げることになれば、いろいろプロセスを経てということになりますが、あの結果を見て手を挙げろという人は県議会でもいないと思います。あえて何か検討してということは多分ないと思います。仮に県議会でもっと前向きに議論すべきではないのか、検討しろというご意見が出たら、県議会から受けるお話ですから考えることもあると思いますが、県議会から前向きに検討しろという声が出なければ、このまま宮城県としては手を挙げることなく他の地域の様子を見守ることになると思います。

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女川原発2号機再稼働について

◆Q
 女川原発2号機の再稼働について、野党5会派が議員提案で住民投票条例を出したいという動きがあるようだが、これについて所感と受け止めを伺う。

■村井知事
 これは議会がお決めになることですので、議会の中でよくご議論いただければと思います。私が口を挟む問題ではありません。

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